薩摩郷句平成26年度用
鮫島爺児医 作 三條風雲児 選
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−薩摩郷句 平成26年度 目 次 −

「買物」(けもん)   [平成26年12月号]

「恥ね」(げんね)   [平成26年11月号]

「狡じ」(えじ)   [平成26年10月号]

「がっつい」   [平成26年9月号]

「痛て」(いて)   [平成26年8月号]

「可哀相し」(ぐらし)   [平成26年7月号]

「傘」(かさ)   [平成26年6月号]

「鵜呑ん」(ぐのん)   [平成26年5月号]

「指」(いっ)   [平成26年4月号]

「頑張っ」(きばっ)   [平成26年3月号]

「惜れ」(あったれ)   [平成26年2月号]

「客」(きゃっ)   [平成26年1月号]

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平成26年12月号  兼題 「買物」 (けもん)

 消費税 買物にぴしゃっ 付て歩っ (しょうひぜい けもんにぴしゃっ ちてさるっ)   
(唱)(貴重な税で 此いも世ん為)(きちょうなぜいで こいもよんため)

宝くじ 賞に当たれば 安し買物 (たからくし しょうにあたれば やしけもん)   
(自唱)(一攫千金 夢のまた夢)(いっかくせんきん ゆめのまたゆめ)

百貨店 買物じゃ無して 見て歩っ (ひゃっかてん けもんじゃのして みてさるっ)
 (自唱)(珍し品を 見たい触れたい)(めずらししなを みたいふれたい)

高け買物 財布ん機嫌どん 気にしいし   (たけけもん ふぞんごっどん きにしいし)
 (自唱)(足らんと財布が 恥んねこちなっ)(たらんとふぞが げんねこちなっ)

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平成26年11月号  兼題 「恥ね」 (げんね)

 掛け持っで 祝に恥ね 出た悔袋(かけもっで いわいにげんね でたくやん)   
(唱)(あら間違ごたち  汗がぞっぷい)(あらまっごたち あせがぞっぷい)

道つ聞たや  此処じゃち恥ね 本人じゃった (みつきたや ここじゃちげんね ぬしじゃった)   
(自唱)(この辺ち 思ちゃ居ったが 道ちゃ変わっ居っ)(このへんち おもちゃおったが みちゃかわっちょっ)

破れ服く  恥ねも無して  威張っ着っ (やぶれふく げんねものして いばっきっ)
 (自唱)(流行を知らん 老人じょち笑っ)(はやりをしらん おんじょちわるっ)

夫婦喧嘩 恥ねも無して 太か声   (みとげんか げんねものして ふとかこえ)
 (自唱)(声ん太さで 勝ち負け決まっ)(こえんふとさで かちまけきまっ)

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平成26年10月号  兼題 「狡じ」 (えじ)

 女将は狡じ 愛嬌は良どん 高け勘定(ママはえじ あいきょはえどん たけかんじょ)   
(唱)(もう来んともが また足す向けっ)(こうこんともが またあすむけっ)

狡じ課長  部下ん仕事つば  我が物しっ (えじかちょう ぶかんしごつば わがてしっ)   
(唱)(いっも横取い 性根が悪りど) (いっもよこどい しょうねがわりど)

狡じ休ん 診断書をち ラッキョウ面 (えじやすん しんだんしょをち だっきょづら)
 (自唱)(仮病は駄目ち 大叱されっ)(けびょうはだめち どやされっ)

じゃんけんな いっも後出し 狡か奴   (じゃんけんな いっもあとだし えじかわろ)
 (自唱)(籤じゃ最初に 引ことすい素性)(くじじゃさいしょに ひことすいくせ)

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平成26年9月号  兼題 「がっつい」 (丁度)

 丁度ち 会わせっみたや 出来た仲/B>(がっついち あわせっみたや でけたなか)   
(唱)(順調い交際 結婚も近け)(じゅんちょいつっけ けっこんもちけ)

爺様と 孫はがっつい 友人しけなっ (じいさまと まごはがっつい どしけなっ)   
(自唱)(歳しゅとれば 赤子にもどる 例えあっ) (としゅとれば あかごにもどる たとえあっ)

ロケットは 丁度0で 発射しっ (ロケットは がっついゼロで はっしゃしっ)
 (自唱)(二一〇ち 時報と一緒じゃ)(にぃいちゼロち じほうとずぃじゃ)

五七五 丁度合わにゃ 郷句には駄目   (ごうしちご がっついあわにゃ くにはぼっ)
 (自唱)(リズムがあっで 句は生きっ居っ)(リズムがあっで くはいきっちょっ)

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平成26年8月号  兼題 「痛て」 (いて)

 上手じ抱けば 予防注射も 痛とは無し(じょしだけば よぼうちゅうしゃも いとはのし)   
(唱)(力を抜けば あっ言うめ済ん)(ちからをぬけば あっちゅうめすん)

空手でん 瓦割い手は 痛てごあっ (からてでん かわらわいては いてごあっ)   
(自唱)(痛とは無かよな 顔はし居んど) (いとはなかよな つらはしちょんど)

痛て言てん 我慢らんか言て 打っ注射  (いてちゅてん きばらんかちゅて うっちゅうしゃ)
 (自唱)(痛み止めじゃが 痛んな続っ)(いたみどめじゃが いたんなつじっ)

痛て処い 病気ん素因は 隠れちょっ   (いてとこい やんめんもとは かくれちょっ)
 (自唱)(腹が痛て時きゃ 腹をば診らにゃ)(はらかいてときゃ はらをばみらにゃ)

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平成26年7月号  兼題 「可哀相し」 (ぐらし)

 拉致ん家族 生死も知らじ 可哀相し事(らちんけね せいしもしらじ ぐらしこっ)   
(唱)(なんとか早よち 解決つ願ごっ)(なんとかはよち かいけつねごっ)

歳しゅとって 一人暮らしも また可哀相 (としゅとって ひといぐらしも またぐらし)   
(唱)(側い居い衆が 声かけをしっ) (そばいおいしが こえかけをしっ)

キッナゴを 可哀相ち食わん 優し孫  (キッナゴを ぐらしちくわん やさしまご)
 (自唱)(めだかと仲良 遊ん居ったで)(めだかとなかゆ あそんちょったで)

寒稽古 可哀相しゅ見えてん 愛の鞭   (かんげいこ ぐらしゅみえてん あいのむっ)
 (自唱)(優しさ丈じゃ 強え子にゃ育れん)(やさしさだけじゃ つえこにゃなれん)

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平成26年6月号  兼題 「傘」 (かさ)

 相合傘 まだまだ降れち 身を寄せっ(あいえがさ まだまたふれち みをよせっ)   
(唱)(こげなチャンスは 滅多てな無かど)(こげなチャンスは めってななかど)

傘修理 今は買た方が 安すで済ん (かさしゅうり いまはこたほが やすですん)   
(自唱)(傘鍋修理 今じゃ失職) (かさなべしゅうり いまじゃしっしょっ)

傘焼っが 燃ゆい傘減っ 萎び居っ  (かさやっが もゆいかさへっ しなびちょっ)
 (自唱)(燃ゆい雨傘 品薄すしなっ)(もゆいあまがさ しなうすしなっ)

梅雨時 邪魔にゃなっどん 傘は要っ   (ながしどっ じゃまにゃなっどん かさはいっ)
 (自唱)(降ればの話し 貴重品です)(ふればのはなし きちょうひんです)

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平成26年5月号  兼題 「鵜呑ん」 (ぐのん)

「天位」噂をば 鵜呑んで語っ 作い罪(うわさをば ぐのんでかたっ つくいつん)   
(唱)(つまらん話しゃ 他人て言わんこっ)(つまらんはなしゃ ひてゆわんこっ)

仲人は 鵜呑みすい如っ 上手し語っ (なかだっは ぐのみすいごっ じょしかたっ)  
(唱)(聞いちょい衆かあ ほうほうち声) (きいちょいしかあ ほうほうちこえ)

良か料理も 噛まじ鵜呑んじゃ 逃ぐい味  (よかじゅいも かまじぐのんじゃ にぐいあっ)
 (自唱)(噛めば噛む程 味が出い料理)(かめばかむひこ あっがでいずい)

オレオレを 鵜呑んにすっで 嵌い罠   (オレオレを ぐのみすっで うたいわな)
 (自唱)(鹿児島弁で 言えち言やんせ)(かごいまべんで ゆえちゆやんせ)

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平成26年4月号  兼題 「指」 (いっ)

指で書た 好っの砂文字じ 貰ろた運 (いっでけた すっのすなもじ もろたうん)  
(唱)(ロマンチックな 演出ちほろっ)(ロマンチックな えんしゅちほろっ)

郷句作いにゃ 指を折い折い 要い計算 (くづくいにゃ いっをおいおい いいさんにょ)  
(唱)(計算にょ合わんと ボツにないもす) (さんにょあわんと ボツにないもす)

不足ん指っ 計算ん孫は 足しょ足せっ  (たらんいっ さんにょんまごは あしょたせっ)
 (自唱)(手足で足らにゃ 計算は出来じ)(てあしでたらにゃ さんにょはできじ)

指ぶ立てっ トンボを釣った 小児け頃   (いぶたてっ トンボをつった ちんけころ)
 (自唱)(仲良ゆ遊んで トンボは仲間)(なかゆあそんで トンボはなかま)

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平成26年3月号  兼題 「頑張っ」 (きばっ)

頑張れよち 監督の活ち 逆転打 (きばれよち かんとっのかち ぎゃくてんだ)  
(唱)(応援席も飛ん上がっ沸っ)(おうえんせっも とんびゃがっうえっ)

我が仕事つ 頑張った結果 今があっ (わがしこつ きばったけつか いまがあっ)  
(唱)(支えた丈夫な 五体いも感謝) (ささえたじょっな ごたいもかんしゃ)

寒稽古 頑張った子達ち 温ち雑煮  (かんげいこ きばったこたち あちぞうに)
 (自唱)(良ゆ頑張った言っ 毛布を着衣せっ)(ゆきばったちゅっ けっとをきせっ)

受験生 今頑張らんにゃ 後じゃ後悔   (じゅけんせい いまきばらんにゃ あとじゃくけ)
 (自唱)(入学せかすれば 後は楽っじゃっ)(いいせかすれば あとはらっじゃっ)

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平成26年2月号  兼題 「惜れ」 (あったれ)

二塁迄 走っ惜れ アウてなっ (にるいずい はしっあったれ アウてなっ)  
(唱)(応援団も がっかい溜息)(おうえんだんも がっかいういっ)

稀勢の里 下位に惜れ 星す落てっ (きせのさと かいにあったれ ほすおてっ)  
(自唱)(綱はいよいよ 遠しなっ) (つなはいよいよ とおしなっ)

太て魚が 跳ねっ惜れ 切れた糸  (ふていおが はねっあったれ きれたいと)
 (自唱)(逃げた魚は 瞬時き太となっ)(にげたさかなは いっきふとなっ)

残飯ぬ 惜れち言っ 食う爺婆   (ざんぱんぬ あったれちゆっ くうぢばば)
 (自唱)(食物ん無かった 昔しょ思め出っ)(くもんのなかった むかしょおめでっ)

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平成26年1月号  兼題 「客」 (きゃっ)

人気ママ 客の懐を 良う見ちょっ (にんきママ きゃっのつくらを ゆうみちょっ)  
(自唱)(顔付も言葉も がらっと変えっ)(つらもことばも がらっとかえっ)

土産屋にゃ 客が増えたて 買わん客 (みやげやにゃ きゃっがふえたて かわんきゃっ)  
(自唱)(試食品どま 寸時き空れなっ) (ししょっひんどま いっきかれなっ)

過疎路線 客が居らんち 廃止しなっ  (かそろせん きゃっがおらんち はいしなっ)
 (自唱)(老年者にな 足す奪われっ)(といなもんにな あすうばわれっ)

客の小言 聞いて直せば 店せ繁盛っ   (きゃっのぐぜ きいてなおせば みせはやっ)
 (自唱)(客が来んけりゃ 店は潰るっ)(きゃっがこんけりゃ みせわつぶるっ)

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