薩摩狂句 : 鮫島爺児医作
鮫島爺児医 作 三條風雲児 選
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− 薩摩狂句 平成18年度 目 次 −

「セール」   [平成18年12月号]
「加勢」(かせ)   [平成18年11月号]
「踊い」(おどい)   [平成18年10月号]
「蜻蛉」(ぼい)   [平成18年9月号]
「中元」(ちゆげん)   [平成18年8月号]
「人並ん」(ひとなん)   [平成18年7月号]
「茶」(ちゃ)   [平成18年6月号]
「心配」(せわ)   [平成18年5月号]
「薬」(くすい)   [平成18年4月号]
「連れ」(つれ)   [平成18年3月号]
「見かけ」(みかけ)   [平成18年2月号]
「餅」(もっ)   [平成18年1月号]













平成18年12月号  兼題 「セール」

(入賞 人位)
梟目で セールん広告しょ  見比べっ
(とっこめで セールんちらしょ みくらべっ)  
(唱)(主婦は家庭の大蔵大臣)

(佳作)
籤ずいも セールで当たっ   ほっくほく
(くっずいも せーるであたっ ほっくほく)  
(唱)(店んフアンに今日からないもし)

セールじゃち 買てん使わにゃ 塵いしなっ
(せーるじゃち こてんつかわにゃ ちいしなっ) 
(唱)(安しち買過ぎっもったい無こっ)

セール行っ 人混み押され  買損ねっ
(せーるじっ ひとごみおされっ けそこねっ) 
(唱)(欲しか買い場にゃ行っ着きゃならじ)

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平成18年11月号  兼題 「加勢」(かせ)

(入選 秀作)
加勢ん衆を 煽てっ褒むっ 利口な女房
(かせんしを おだてっほむっ じくなかか)  
(唱)(一生懸命じ仕事っすっで捗っ)

(佳作)
加勢来たち 仕事ちゃ大概大概 飲食た頑張っ
(かせきたち しごちゃてげてげ くたはまっ)  
(唱)(あっち言う間い茶菓子ゃ空れなっ)

宿題を 加勢すい母親が 解きゃならじ
(しゅくだいを かせすいかかが ときゃならじ) 
(唱)(上級生になれば 難かし)

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平成18年10月号  兼題 「踊り」(おどい)

(入選 秀作)
ムード派は 曲が終んでん 踊っ居っ
(ムードはは うたがすんでん おどっちょっ)  
(唱)(チークダンスで周囲は見えんじ)

(佳作)
太鼓三味線に 乗って踊れば  気分も晴れっ
(てこしゃんに のっておどれば きもはれっ)  
(唱)(娑婆ん苦労ども打消えっしもっ)

踊い娘い 花を弾だや 可愛ぜ会釈
(おどいこい はなをはずだや むぜえしゃく) 
(唱)(見ちょった親ん嬉しそな顔)

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平成18年9月号  兼題 「蜻蛉」(ぼい)

(入賞 地位)
蜻蛉ゆ捕れば 精霊様あ来んち 婆様は心配
(ぼやとれば しょろさあこんち ばばはせわ)  
(唱)(精霊様が乗い蜻蛉足らん言っ)

(佳作)
打としちょい ボールい蜻蛉が 先き停まっ
(うとしちょい ぼーるにぼいが さきとまっ)  
(唱)(ここじゃち蜻蛉に おちょくられちょ)

停まっちょい 蜻蛉ゆ捕ろとしっ 川へ滑っ
(とまっちょい ぼゆとろとしっ かへすべっ) 
(唱)(鬼ヤンマじゃち 夢中いひんなっ)

蜻蛉なんだ 昼間も平然っ 熱ち交尾」
(ぼいなんだ ひいまもしれっ あちデート)
(唱)(娑婆あ気いせじ運の良かこつじゃ)

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平成18年8月号  兼題 「中元」(ちゆげん)

(天位入賞)
中元も 不況ん最中じゃ 軽るしなっ
(ちゅうげんも ふきょんさなかじゃ かるしなっ)  
(唱)(相手も判ってくるっち思っ)

(佳作)
中元に 有効期限の 注意書
(ちゅうげんに ゆうこうきげんの ちゅういがっ)  
(唱)(うっかいすれば捨なならじ)

中元な 元気ごわすの 良か便い
(ちゅうげんな げんきごわすの よかたより) 
(唱)(何よば貰ろよか嬉しこっです)

中元の 焼酎ん添えちゃい 「休肝日」
(ちゅうげんの しょちゅんそえちゃい きゅうかんび)
(唱)(晩酌か良どん時な休んもそ)

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平成18年7月号  兼題 「人並ん」(ひとなん)

(地位入賞)
茶髪娘が 人並んじゃつち 親え文句
(ちゃばっこが ひとなんじゃつち おえもんく)  
(唱)(顔黒ん娘も居い娑婆ござす)

(佳作)
句作いも 人並みなろち 本ぬ見っ
(くづくいも ひとなみなろち ほんぬみっ)  
(唱)(勉強すい人にゃとても敵わん)

医者嫌れも 人並み罹い 流行い風邪
(いしゃぎれも ひとなみかかい はやいかぜ) 
(唱)(好かん思もてん喰れちっきもす)

小言つ言な 人並んで良ち 爺の説教
(こごつゆな ひとなんでえち じのせっきょう)
(唱)(いまん若け者ぜいたっじゃ言っ)

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平成18年6月号  兼題 「茶」(ちゃ)

(入選)
茶柱が 夫婦ん喧嘩ん 仲裁をとっ
(ちゃばしたが みとんけんかん なかをとっ)  
(唱)(期待ふくらん 笑顔が戻っ)

(佳作)
暑つしてん お茶は熱ちとが 効っごあっ
(あつしてん おちゃはあちとが きっごあっ)  
(唱)(熱ち茶がぱっち 目をば開けもす)

究めてん 究め尽くせん 茶道の極意
(きわめてん きわめつくせん ちゃのごくい) 
(唱)(人が認めてくいやれな駄目)

如何な料理も 最後はお茶が 欲しゅしなっ
(げなずいも さいごははおちゃが ほしゅしなっ)
(唱)(いまん若け者ぜいたっじゃ言っ)

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平成18年5月号  兼題 「心配」(せわ)

(入選)
一人娘が 帰いが遅せち 心配な父親
(ひといこが もどいがおせち せわなとと)  
(唱)(帰い着っ間 落て着っもなじ)

(佳作)
宮内庁 男ん子をち 要らん心配
(くないちょう おとこんこをち いらんせわ)  
(唱)(万世一系ゆ守い役です)

優し息子い 女性い甘めち 心配な母親
(やさしこい おなごいあめち せわなかか) 
(唱)(嫁をもらえば尻いけ敷かれっ)

古り家は 台風んたんび 増ゆい心配
(ふりいえは うかぜんたんび ふゆいせわ) 
(唱)(修理賃も馬鹿けないもわじ)

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平成18年4月号  兼題 「薬」(くすい)

(入賞:天位)
流行い医者   薬も効っが  尻も軽り
(はやいいしゃ くすいもきっが しいもかり)  
(唱)(スター並ん様な 忙しか毎日)

(佳作)
男ん子 軽いか怪我どま 良か薬
(おとこんこ かいかけがどま よかくすい)  
(唱)(経験積んで 逞しゅ育つ)

難病いな 効かん薬も 頼られっ
(なんびょいな きかんくすいも たよられっ) 
(唱)(藁いも縋い 気持っごわんで)

年齢とれば 病気も増えっ  薬漬け
(としゅとれば  あんべもふえっ  くすいづけ) 
(唱)(目歯腰膝に 神経痛ごわす)

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平成18年3月号  兼題 「連れ」(つれ)

(入賞:天位)
選挙戦 人気タレント 連れ廻っ
(せんきょせん にんきタレント つれまわっ)  
(唱)(いっき利用しっ 抜け目ござはん)

(佳作)
長旅っも 連れが良かれば 近こしなっ
(ながたっも つれがよかればければ ちこしなっ)  
(唱)(疲れもしもはじ 楽しゅござした)

連れ添って 五十年経ってん 減らん愚痴
(つれそって いそじたってん へらんぐっ) 
(唱)(け死まにゃそんた 直やしもはん)

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平成18年2月号  兼題 「見かけ」(みかけ)

(入賞:地位)
夜目遠目 見かけも良どん 相当な皺
(よめとおめ みかけもえどん てげなしわ)  
(唱)(美人に見える 女性は得だ)

(佳作)
見かけ良か 女性てな用心ち 母親は心配
(みかけよか ひてなよじんち かかはせわ)  
(唱)(美人よか優し娘を望ん親)

土産店 見かけが勝負ち 派手飾っ
(みやげみせ みかけがしょつち はでかざっ) 
(唱)(みんな釣られっ 土産を下げっ)

貸し衣装 見かけで選ん 寸法合わじ
(かしいしょう みかけでえらん すんあわじ)
(唱)(好っな柄じゃが 肥満にゃ合わじ)

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平成18年1月号  兼題 「餅」(もっ)

(秀作)
餅搗っも 機械化されっ 手間要らじ
(もっつっも きかいかされっ てまいらじ)  
(唱)(婆さん1人で 手軽る搗っもす)
(ばあさんひといで てがるつっもす)

(佳作)
お正月ちゃ 餅ば食わんと 始まらじ
(おしょうがちゃ もっばくわんと はいまらじ)  
(唱)(お雑煮を食べて 年ば取いもす)
(おぞうにをたべて としゅばといもす)

好っな餅 気軽にゃ食えん 総入歯
(すっなもっ きがるにゃくえん そういれば) 
(唱)(食いかたいも 技術が要いもす)
(たもいかたにも わざがいいもす)

餅搗きな 家族中が揃っ 気合が入っ
(もっつきな けねじゅうかそろっ きあいがいっ)
(唱)(嬉しい楽しい 行事ごあんそ)

(うれしいたのしい ぎょうじごあんそ)
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