薩摩狂句 : 鮫島爺児医作
三條風雲児選薩摩郷句(鹿市医郷壇)
鮫島爺児医 作 三條風雲児 選
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 鮫島爺児医 作 永徳天真 選
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−薩摩狂句 平成19年度  目 次 −

 
「多忙」(せしけ)   [平成19年12月号]
「突然」(ひょかっ)   [平成19年11月号]
「握い」(にぎい)   [平成19年10月号]
「涙」(なんだ)   [平成19年9月号]
「汗」(あせ)   [平成19年8月号]
「豆腐」(おかべ)   [平成19年7月号]
「くせ」(癖 )   [平成19年6月号]
「ただ」(只、無料、徒だ )   [平成19年5月号]
「はやい」(流行)   [平成19年4月号]
「にせ、おごじょ」(青年、娘)   [平成19年3月号]
「はん」(印鑑)   [平成19年2月号]
「がっつい」(丁度・・・・)   [平成19年1月号]

[平成20年度1月号は「夢」(ゆめ)です。乞うご期待。












平成19年12月号  兼題 「多忙」(せしけ)

(秀作)
出掛け前 多忙こっ診たが 心配ん種
(でかけまえ せしこっみたが せわんたね)  
(唱)(容態がわっぜ 気い掛っちょっ)
(よだいがわっぜ きいかかっちょっ)

多忙てん 笑顔っ診ちょやい 小児科医
(せしこてん わるっみちょやい こどんいしゃ)  
(唱)(子供み好かるい 優し先生)
(こどみすかるい やさしせんせい)

猫ん手も 欲しゅない多忙 年の暮れ
(ねこんても ほしゅないせしけ としのくれ) 
(唱)(一年分の 清算日です)
(いちねんぶんの せいさんびです)

多忙てん ゆっくい診らにゃ 来ん患者
(せしこてん ゆっくいみらにゃ こんかんじゃ) 
(唱)(安心させな 他所せ移いもす)
(あんしんさせな よせうついもす)

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平成19年11月号  兼題 「突然」(ひょかっ)

(人位)
災害は  け忘れた頃れ 突然っ来襲っ
(さいがいは けわすれたこれ ひょかっきっ)  
(唱)(常に備えっ 油断な出来じ)
(つねにそなえっ ゆだんなできじ)

年齢とれば 好かん病気が 突然来襲っ
(とすとれば すかんあんべが ひょかっきっ)  
(唱)(そんまま往生 すれば良かどん)
(そんままおうじょう すればよかどん)

安倍総理 期待ゆ裏切っ  突然辞任
(あべそうり きたゆうらぎっ ひょかっやめ) 
(唱)(美し国も 実現でけじ)
(うつくしくにも  じつげんでけじ)

山手線 田舎ん友人と 突然会っ
(やまてせん いなかんどしと ひょかっおっ) 
(唱)(広れ東京で 吃驚じゃんそ)
(ひれとうきょうで びっくいじゃんそ)

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平成19年10月号  兼題 「握い」(にぎい)

(秀作)
割い勘ち 言たや食でけた 握い奴
(わいかんち ゆたやくでけた にぎいわろ)  
(唱)(損ぬせん如っ 早食よしでっ)
(そんのせんごっはやぐよしでっ)

飲んたくっ 払る頃ら居らん 握い五郎
(のんたくっ はるこらおらん にぎいごろ)  
(唱)(仲間はずれじゃ 出世も出来じ)
(なかまはずれじゃ しゅっせもできじ)

消費税 いかな握いも 値切られじ
(しょうひぜい いかなにぎいも ねぎられじ) 
(唱)(税務署い行っ 負けっもらわにゃ)
(ぜいむしょいじっ まけっもらわにゃ)

赤札を まだ値切ろすい 握い婆様
(あかふだを まだねぎろすい にぎいばば) 
(唱)(娑婆べ怖え者な 居らん年齢です)
(しゃべこえもんな おらんとしです)

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平成19年9月号  兼題 「涙」(なんだ)

(入賞 天位)
拉致家族 悔し涙で 北朝鮮睨ん
(らちがぞっ くやしなんだで きたにらん)  
(唱)(やくざな国が 恥も知たんじ)
(やくざんくにが はじもしたんじ)

逆転差 悔し涙が 川んなっ
(ぎゃくてんさ くやしなんだが かわんなっ)  
(唱)(負けた悔しさ 一生忘れじ)
(まけたくやしさ いっしょうわすれじ)

優勝し 何ん言はならん 良か涙
(ゆうしょしっ なんつはならん よかなんだ) 
(唱)(最高ん涙 こぼれ吹っ出っ)
(さいこんなんだ こぼれふっでっ)

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平成19年8月号  兼題 「汗」(あせ)

(秀作)
大相撲ん 稽古ん大汗が 星しゅ上げっ
(おおずもん けこんうあせが ほしゅあげっ)  
(唱)(稽古ん虫なっ 実力が付っ)
(けこんむしなっ じつりょくがちっ)

汗あとん 何ん言はならん 美味メビール
(あせあとん なんちゅはならん うめビール)  
(唱)(メタボなんどは かんもたこっか)
(メタボなんどは かんもたこっか)

ジョギングで 汗水ず流げっ  体重を削っ
(ジョギングで あせみずなげっ みをけずっ) 
(唱)(貫禄くメタボ 言て嫌われっ)
(かんろくメタボ ちゅてきろわれっ)

暑ちは無て 汗びっしょいの 夢を見っ
(あちはねて あせびっしょいの せめをみっ) 
(唱)(幽霊の夢 見てうなされっ)
(ゆうれいのゆめ みてうなされっ)

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平成19年7月号  兼題 「豆腐」(おかべ)

(秀作)
総入歯な 豆腐ん料理が 心配が無し
(がんぶいな おかべんずいが せわがのし)  
(唱)(安全な料理 安心の料理)
(あんぜんなずい あんしんのずい)

真夏日にゃ ビールと豆腐 一口ち飲っ
(まなっびな ビールとおかべ ぐいちやっ)  
(唱)(感謝をばだれ すれば良とじゃろ)
(かんしゃをばだれ すればよかとじゃろ)

豆腐料理 煮てん冷でん 美味っ食っ
(おかべずい にてんひやでん ぺろっやっ) 
(唱)(奥様いしもせば 楽な亭主です)
(ごじゅいしもせば だっなてしです)

大豆じゅ搾っ 豆腐作った 子供ん頃
(でじゅしぼっ おかべつくった ちびんころ) 
(唱)(母ん手解きゃ 子供ん頃かあ)
(かかんてほどきゃ ちびんころかあ)

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平成19年6月号  兼題 「くせ」(癖)

(秀作)
担任の あだ名は癖を 良う穿ちょっ
(たんにんの あだなはくせを ゆうみちょっ)  
(唱)(あだ名をもろっ 我が癖を知っ)
(ごくらくじょどい つっこっねごっ)

レスンプロ 素振いで癖を 全部っ当てっ
(レスンプロ すぶいでくせを ずるっあて)  
(唱)(どっこい癖は 簡単す直らじ)
(どっこいくせは もやすなおらじ)

名投手 打者ん癖見っ  凡打でしっ
(めいとうしゅ だしゃんくせみっ ぼんでしっ) 
(唱)(赤子ん手をば 捻いよなもん)
(あかごんてをば ひねいよなもん)

宝児ん 甘えん癖は 後ちゃ苦労い
(たからごん あまえんくせは のちゃくろい) 
(唱)(優しゅ厳しか 愛情が欲しか)
(やさしゅきびしか あいじょがほしか)

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平成19年5月号  兼題 「ただ」(只、無料、徒だ )

(入賞 天位)
徒だ側い 居いしか出来ん 看取いまえ
(ただそばい おいしかでけん みといまえ)  
(唱)(極楽浄土い 着っこっ願っ)
(ごくらくじょどい つっこっねごっ)

(佳作)
肥満女房 無料ん散歩で 痩せた言っ
(だんべかか ただんさんぽで やせたちゅっ)  
(唱)(信じられんち 皆なたまがっ)
(しんじられんち みんなたまがっ)

桜島 何処から観てん 無料は安し
(さくらじま どっからみてん ただはやし) 
(唱)(七色れ変わっ 素晴らしか山)
(なないれかわっ すばらしかやま)

言うた只 出来ん事つ言う 選挙選
(ゆうたただ でけんこつゆう せんきょせん) 
(唱)(当選んにゃ駄目 大法螺も吹かにゃ)
(あがらんにゃぼつ うぼらもふかにゃ)

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平成19年4月号  兼題 「はやい」(流行)

(秀作)
同窓会 昔し流行った 歌で燃え
(どうそかい むかしはやった うたでもえ)  
(唱)(青春時代を ナツメロで追っ)
(せいしゅんじでを ナツメロでうっ)

(佳作)
風邪ぜ流行っ 治療すい医者が 先き罹っ
(かぜはやっ なおすいいしゃが さきかかっ)  
(唱)(笑るわれもんど 医者ん不養生を)
(わるわれもんど いしゃんぶよじょを)

名前いも 流行があっち 爺が勉強
(なまえいも はやいがあっち じがべんきょ) 
(唱)(孫ん名前は 俺れ任せ言っ)
(まごんなまえは おれまかせつっ)

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平成19年3月号  兼題 「にせ、おごじょ」(青年、娘)

(秀作)
にせ振いにゃ 似合ん連れちょい 良か娘
(にせぶいにゅ  あわんつれちょい  よかおごじょ)  
(唱)(あげな醜青年ん 何処が良とじゃろ)
(あげなぶにせん どこがえとじゃろ)

(佳作)
当番医 楽楽き完遂た 青年ん頃
(とおばんい らくらきこねた にせんころ)  
(唱)(名医になろち 懸命ごわした)
(めいいになろち せっぺごわした)

花見酒 娘ん酌で 盛い上がっ
(はなんざけ おごじょんしゃっで  もいあがっ) 
(唱)(羽目を外じてん 叱いやちゃ居らじ)
(はめをはじてん がいやちゃおらじ)

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平成19年2月号  兼題 「はん」(印鑑)

(秀作)
印鑑呉れち 土産持参にゃ 裏が心配
(はんくれち みやげじさんにゃ うらがせわ)  
(唱)(泣き顔れ蜂の 保障倒れ損)
(なっづれはっの ほしょだおれそん)

(佳作)
印鑑の無か 公文書どま 只ん紙切
(はんのなか こうぶんしょどま ただんかん)  
(唱)(呆やし役人 偶においもす)
(ぼやしやくにん たまにおいもす)

軽り印鑑も 押せば重ぶない 保証人
(かりはんも おせばおぶない ほしょうにん) 
(唱)(仲違げしてん 保証いな立たじ)
(なかたげしてん ほしょいなたたじ)

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平成19年1月号  兼題 「がっつい」(丁度・・・・)

(入賞人位)
がっついち 見合わせっ見たや 一目惚れ
(がっついち あわせっみたや ひとめぼれ)  
(唱)(どっちも熟れっ居いもしたがな)
(どっちもうれちょいもしたがな)

(佳作)
お正月ちな 子供に和服が がっち似合っ
(おしょがちな こどんにべべが がっちおっ)  
(唱)(親はおぼえじ連れ回っちょい)
(おやはおぼえじ つれまわっちょい)

談合は 本当の事つ 言わん罪ん
(だんごうは がっついのこつ ゆわんつん) 
(唱)(信頼しちょっ部下が自白しっ)
(しんらいしちょっ  ぶかがげろしっ)

がっついの 狂句作ろち 字数ず積もっ
(がっついの きょうくつくろち かずつもっ)
(唱)(字余いの句は除外されもす)
(じあまいのくは はずされもす)

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