薩摩郷句平成27年度用 |
「鏡」(かがん) [平成27年12月号] 「小言」(こまごっ) [平成27年11月号] 「上手し」(じょし) [平成27年10月号] 「妬ん」(しょのん) [平成27年9月号] 「疲れ」(だれ) [平成27年8月号] 「苦労」(くろ) [平成27年7月号] 「自慢」(おぎら) [平成27年4月号] 「音」(おと、ね) [平成27年3月号] 「寒み」(さみ) [平成27年2月号] 「料理」(じゅい) [平成27年1月号]
|
平成27年12月号 兼題 「鏡」 (かがん) |
(天位) 良か子じゃち 見れば鑑の 親が良し (よかこじゃち みればかがんの おやがよし)
(唱)(躾ん良さが 所作せ表れっ) (しつけんよさが しょせあらわれっ)
鏡む見っ 我がとは知たじ 語い幼児 (かがむみっ わがとはしたじ かたいちび)
鏡割い 過疎地じゃ餅も 小んこなっ (かがんわい かそちじゃもっも ちんこなっ)
古り神社 錆がきたよな 御神鏡 (ふりじんしゃ さっがきたよな ごしんきょう )
目次へ
|
平成27年11月号 兼題 「小言」 (こまごっ) |
(地位) 太て鼾 小言つ言てん 同罪で終了 (ふていびっ こまごつゆてん ぐわぃでちょん)
(唱)(汝も掻ちょった 言て笑れ話) (わいもけちょった ちゅてわればなし)
金婚も 過ぎたて減らん 女房ん小言 (きんこんも すぎたてへらん かかんぐぜ)
親方ん 小言が効っ 幕き上がっ (おやかたん こまごっがきっ まきあがっ)
小言つば 言なち叱られた 戦時中 (こまごつば ゆなちがられた せんじちゅう )
目次へ
|
平成27年10月号 兼題 「上手し」 (じょし) |
(天位) 孫と囲碁 褒め褒め打って 上手じ負けっ (まごといご ほめほめうって じょじまけっ)
(唱)(歯痒い真似どん すっ爺ん手管) (はがいまねどん すっじんてかん)
運転な 上手じゃが度度 貰ろ切符 (うんてんな じょしじゃがはいと もろきっぷ)
安し給料い 遣い繰い上手の 女房け恵さっ (やしはれい やいくいじょしな かけのさっ)
長電話 上手し早よせんと 鍋べ焼けっ (ながでんわ じょしはよせんと なべやけっ )
目次へ |
平成27年9月号 兼題 「妬ん」 (しょのん) |
(地位) 栄転ぬ 家族は喜っ 仲間しゃ妬ん (えいてんぬ けねはよろくっ どしゃしょのん)
(唱)(宅は部長よち 鼻ん高け妻) (やどはぶちょよち はなんたけかか)
宝籤じょ 我があ買わんじ 妬む言っ (たからくじょ わがはこわんじ しょのむゆっ)
麻雀で 勝てば運が良ち 妬まれっ (まーじゃんで かてばふがえち しょのまれっ)
栄転ぬ 妬んでみてん 実力差 (えいてんぬ しょのんでみてん じつりょくさ )
目次へ |
平成27年8月号 兼題 「疲れ」 (だれ) |
(地位) 疲れを取い 薬や昼寝が 確実っ効っ (だれをとい くすやひいねが ぴしゃっきっ)
(唱)(あんまい長げち 傍ん人が心配) (あんまいなげち はたんしがせわ)
孫ん守い 帰でた後から 疲れが来っ (まごんもい もでたあとかい だれがきっ)
残業で 疲れを言うよじゃ 先きゃ知れっ (ざんぎょうで だれをいうよじゃ さきゃしれっ)
ゴルフ好っ 疲れも見せんじ 一日中 (ゴルフずっ だれもみせんじ ひのひして )
目次へ
|
平成27年7月号 兼題 「苦労」 (くろ) |
(天位) 苦労をした 割にゃ軽りどち 給料を叱っ (くろをした わいにゃかりどち はれをがっ)
(唱)(俺ゆば見い目が 凄ぜ低き評価) (おゆばみいめが わぜひきひょうか)
五体よっか 心ん苦労が 心身に沁みっ
(ごてよっか こころんくろが みにしみっ) 難儀苦労 負けんじ頑張っ 今があっ (なんぎくろ まけんじきばっ いまがあっ)
ご来光 登山の苦労は 飛で逃げっ
(ごらいこう とざんのくろは つでにげっ )
|
平成27年4月号 兼題 「自慢」 (おぎら) |
平成27年3月号 兼題 「音」 (おと、ね) |
(天位) 賽銭な 音がせん方に 神みゃ笑るっ (さいせんな おとがせんとに かみゃわるっ)
(唱)(願げを聞っとい 分け隔てなし) (ねげをきっとい わけへだてなし)
太鼓三味線の 良か音て乗って 踊いでっ
(てこしゃんの よかおてのって おどいでっ) 太て鼾 音が消えたや 心配を焼っ (ふていびっ おとがきえたや せわをえっ)
風鈴の 音で暑さが 飛で逃げっ
(ふうりんの おとであつさが つでにげっ )
|
平成27年2月号 兼題 「寒み」 (さみ) |
(地位) 寒み財布ち 睨んだママは 軽り会釈(さみふぞち にらんだママは かりえしゃっ)
(唱)(上客じゃれば 横でべったい)(じょうきゃくじゃれば よこでべったい)
霜を踏ん 寒み様子も見せじ 球を追っ
(しもをふん さみふもみせじ たまをうっ) 寒み晩にゃ 熱燗焼酎い 貰ろ元気 (さみばんな あつかんしょちゅい もろげんき)
寒むなれば 風邪が流行って 忙しこっ
(さむなれば かぜがはやって せわしこっ)
|
平成27年1月号 兼題 「料理」 (じゅい) |
(天位) 女房ん料理 褒め様も無かが 褒めっ食っ(かかんじゅい ほめよもなかが ほめっくっ)
(唱)(味覚の違げは 幸か不幸か)(みかっのちげは こうかふこうか)
炬燵ち入っ 差しっ差されっ 美味め料理
(こたちいっ さしつさされっ うんめじゅい) 慣れた店 顔見りゃ料理は 決まっ居っ (なれたみせ つらみりゃじゅいは きまっちょい)
料理次第で 飲ん物が違ご 上戸も居っ
(じゅいしでで のんもんがちご じょこもおっ)
|