薩摩郷句平成23年度用 |
鮫島爺児医 作 三條風雲児 選
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鮫島爺児医 作 永徳天真 選
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「噂」(うわさ)
[平成23年12月号] 「返事」(へし) [平成23年11月号] 「旅」(たっ) [平成23年10月号] 「倹し」(つまし) [平成23年9月号] 「義理」(ぎい) [平成23年8月号] 「愛嬌」(あいきょ) [平成23年7月号] 「味」(あっ) [平成23年6月号] 「丁寧」(てね) [平成23年5月号] 「損」(そん) [平成23年4月号] 「友達」(どし) [平成23年3月号] 「心配」(せわ) [平成23年2月号] 「化粧」(けしょ) [平成23年1月号] [平成年24年1月号の兼題は「御馳走」(ごっそ)、平成24年2月号は「計算」(さんにょ)です。 |
(入席) 言な言てん 鍵が掛からん とが噂 (ゆなちゅてん かっがかからん とがうわさ) (唱)(他人ん事じゃち口つ滑らせっ) (たにんごっじゃっち くつすべらせっ)
噂いな 嘘と真実が 混ざっ居っ
噂より 強し頼もし なでしこじゃ
悪り噂 拭わんにゃ次ぎゃ 遠えバッジ
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可愛ぜ孫が 良か返事ずしたち 嬉し爺
(もぜまごが よかへずしたち うれしじじ)
(唱)(お利口さんち 頭を撫ぜっ )
(おりこうさんち びんたをなぜっ)
返事しゃ良どん 身体は動かじ 仕事ちゃ駄目
(へしゃえどん ごてはかのわじ しごちゃぼっ)
(自唱)(容姿端麗 マネキン向じゃ)
言難き返事 確実と言わんが 揉むい源
(ゆにきへし ちゃんといわんが もむいもと)
(自唱)(灰色返事で 揉める国会)
人生ん旅 始めと終わや 皆な同等
(ひとんたっ はじめとおわや みんなぐわぃ)
(自唱)(裸け生まれっ 旅先きゃ一緒)
月の旅び 行くい頃ずや 待てん身体
(つっのたび いくいころずや まてんごて)
(自唱)(月きゃ諦めっ 海外旅行で終了)
景色く見い 旅びゃのんびいと 鈍行じゅっ
(けしくみい たびゃのんびいと どんこじゃっ)
(自唱)(新幹線じゃ 見れん景色を)
喜寿ん旅 話声がせん時きゃ 凄ぜ鼾
(きじゅんたっ こえがせんときゃ わぜいびっ)
(自唱)(鼾きゃせん言て 凄か伴奏)
倹し祖母も 孫にゃばったい け負けちょっ
(つましばも まごにゃばったい けまけちょっ)
(自唱)(甘やかすれば 頭に乗い孫を)
倹しどん けちじゃ無かとが 良か女房
(つましどん けちじゃなかとが よかおかた)
(自唱)(一豊ん妻 良か見本じゃっ)
倹しゅしっ そいでん借金な 減いもせじ
(つましゅしっ そいでんロンな へいもせじ)
(自唱)(籤でん当つち 借金がまた増え)
義理があっ 押した判子が 仇いなっ
(ぎりがあっ おしたはんこが あだいなっ)
(自唱)(言た通いじゃち 女房け叱られ)
義理と禮 忘れちゃならん 処世訓
(ぎいとれい わすれちゃならん しょせいくん)
(自唱)(義理人情は 付き合いの源)
講演会 義理で行ったや 良か話
(こえんかい ぎいでいったや よかはなし)
(自唱)(演者の業績ちゃ 後から分かっ)
面接じゃ 愛嬌があれば 先き決まっ
(めんせっじゃ あいきょがあれば さききまっ)
(自唱)(膨れ顔よっか 笑顔が優先)
遼君の ミスは愛嬌で 次ぎゃ入れっ
(りょうくんの ミスはあいきょで つぎゃいれっ)
(自唱)(最後は打数で 決着し申す
着物を着っ 靴しか履けん 愛嬌じゃろ
(べべをきっ くつしかはけん あいきょじゃろ)
(自唱)(下駄どま履けん 子供が増え居さ)
郷句味じゃ 奥が深こして 素晴らしか
(きょうくあじゃ おくがふこして すばらしか)
(自唱)(味っが分かれば 郷句作くに燃えっ)
(あっがわかれば くさくにもえっ)
流行い筈 料理屋あ味で 勝負ぶ決めっ
(はやいはっ じゅいやはあっで しょぶきめっ)
(自唱)(見掛けばかりじゃ 頼いならんじ
(みかけばかりじ たよいならんじ)
珍味言が 白魚ん味じゃ 好ん次第
(ちんみちゅが しらうおんあじゃ このんしで)
(自唱)(ばたばたすっで 食わん客も居っ)
(ばたばたすって くわんともおっ)
年賀状 下手でん丁寧な 手書が良
(ねんがじょう へたでんてねな てがっがえ)
(唱)(一字一句を 噛ん締めっ読ん)
(いちじいっくを かんしめっよん)
丁寧ねしてん お礼も言わじ 頭髪は抜けっ
(てねしてん おれいもいわじ けはぬけっ)
(自唱)(DNAの 指示御座居せば)
(デイエヌエーの しじござんせば)
宝くじ 損な覚悟で 夢を買っ
(たからくじ そんなかっごで ゆめをこっ)
(唱)(当たっ時ずい 続っ挑戦)
(あたっとっずい つづっちょうせん)
株屋さん 損はさせんち 誘い上手
(かぶやさん そんはさせんち さそいじょし)
(自唱)(下がればあがる 時まで待て言)
(さがればあがる ときまでまてちゅ)
喧嘩友達 逝たち聞いたや 淋しこっ
(けんかどし いたちきいたや さびしこっ)
(唱)(胸ねぽっかいと 穴が開た如っ)
(むねぽっかいと あながえたごっ)
淋んのし 飲み屋い行けば 友達が待っ
(とぜんのし のみやいいけば どしがまっ)
(自唱)(似た様な持てん 年齢しけなっ)
(にたよなもてん としけなっ)
爺婆いな 心配な孫ほど 可愛かこっ
(じばばいな せわなまごほど むぞかこっ)
(唱)(出来は悪りどん 優し心根)
(でけはわりどん やさしこころね)
癌手術 時間が長げち 心配な家族
(がんしゅじゅっ じかんがなげち せわなけね)
(自唱)(言えん悪りとが 在ったとじゃろか)
(いえんわりとが あったとじゃろか)
化粧してん 皺は隠せん 高齢しけなっ
(けしょしてん しわはかくせん としけなっ)
(唱)(顔れ年輪が 刻まれた皺)
(つれねんりんが きざまれたしわ)
化粧無しで 美人に見ゆった 結婚当初
(けしょなしで シャンにみゆった といえはな)
(自唱)(慣れっしもたや 褒め事も無し)
(なれっしもたや ほむごっものし)