薩摩郷句平成18年度用
鮫島爺児医 作 三條風雲児 選
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− 薩摩郷句 平成18年度 目 次 −

「河豚」(ちゃんぷっ)   [平成18年11月号]
「綱」(つな)   [平成18年10月号]
「蟹」(がね)   [平成18年9月号]
「踊い」(おどい)   [平成18年8月号]
「メロン」(めろん)   [平成18年7月号]
「検査」(けんさ)   [平成18年6月号]
「傘焼っ」(かさやっ)   [平成18年5月号]
「流行」(はやい)   [平成18年4月号]
「卒業」(そっぎょ)   [平成18年3月号]
「雪」(ゆっ)   [平成18年2月号]
「数の子」(かしのこ)   [平成18年1月号]

  [平成18年12月号の吟題は「年の市」でしたがお休みです]
次年度からは選者が変わる予定です。


平成18年11月号  吟題 「河豚」(ちゃんぷっ)自選自唱


河豚ん料理 高価け値段ん割りな 味じゃ忘れ
(ふぐんずい たけねんわりな あじゃわすれ)  
(唱)(千鳥足成っ 河豚料理ゆ威張っ)
(ちどりあしなっ ふぐずゆいばっ)

河豚の  腹見っ肥満者 ニッ笑っ
(ちゃんぷっの はらみっだんべ ニッわるっ
(唱)(自分がスマートち 腹どん撫ぜっ )
(わががスマートち  はらどんなぜっ)

河豚ん焼酎 飲ん時きゃ美味どん 足ゆとられ
(ふぐんしょちゅ のんときゃえどん あしゅとられ )
(唱)(深酒は毒ち 女房け叱られ )
(ふかざけはどっち  かけがられ)

鹿市医郷壇の選者三條風雲児先生が78歳でご逝去されました。
永年の選句唱句に深甚の敬意を表します。
安らかなご冥福をご祈念申し上げます。 合掌

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平成18年10月号  吟題 「綱」(つな)

(入選 一席)
軽業じゃ 落てそで落てん 綱渡い
(かいわざじゃ おてそでおてん つなわたい)  
(唱)(血の滲んよな稽古したお陰)
(ちのにじんよなけいこしたおかげ)

十五夜へな 萱ん綱引た そん昔
(じゅうごへな かやんつなひた そんむかし
(唱)(かんねかずらも混ぜっ練っちゃっ )
(かんねかずらもまぜっねっちゃっ)

綱引きにゃ 肥満ん女房も 威張っ出っ
(つなひきにゃ だんべんかかも いばっでっ )
(唱)(出たがらん女房にゃ良か運動 )
(でたがらんかかにゃ よかふんど)

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平成18年9月号  吟題 「蟹」(がね)

(入賞 天位)
蟹漁船 拿捕に射殺じゃ 地獄沙汰
(がねぎよせん だほにしゃさつじゃ じごっざた)  
(唱)(日本の島を一向返さじ)
(にほんのしまわいっこもどさじ)

用心深け 蟹は前へ向っ 横け歩っ
(ゆじんぶけ がねはまえみっ よけされっ)
(唱)(身を守っとか突っ出す鋏 )
(みをまもっとかつっだすはさん)

住居つ返せ 蟹が泡く吹っ 抗議しっ
(うつもどせ がねがぶくふっ こうぎしっ )
(唱)(汚らかすっで困っちょい川 )
(よごらかすっでこまっちょいかわ)

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平成18年8月号  吟題 「踊い」(おどい)

(入選一席)
踊い好っ 頼まれれんでん 踊いでっ
(おどいずっ たのまれんでん おどいでっ)  
(唱)(ぶんと食っちゃおらん態の料理)
(ぶんとたもっちゃおらんふのじゅい)

馬踊い 慣れた手綱で 笑わせっ
(うまおどい なれたたづなで わるわせっ)
(唱)(すったい疲れた 面をした馬 )
(すったいだれたつらをしたうま)

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平成18年7月号  吟題 「メロン」(めろん)

(人位)
洋食の 締めはメロンが 主役くしっ
(ようしょっの しめはめろんが しゅやくしっ)  
(唱)(ご馳走ん値打つ上げたデザート)
(ごっそんねうつあげたデザート)

暑か夏ちゃ 冷えたメロンで 汗をとっ
(ぬっかなちゃ ひえためろんで あせをとっ)
(唱)(何ちゅはならんよな そん甘さ )
(なんちゅはならんよな そんあまさ)

美味めメロン 産地を聞たや 我が郷里
(うめメロン さんちをきたや わがきょうり)
(唱)(田舎自慢に 鼻高こし )
(いなかじまんに はなたこし)


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平成18年6月号  吟題 「検査」(けんさ)

(入選)
検査値を わがた無視すい よんご医者
(けんさちを わがたむしすい よんごいしゃ)  
(唱)(気になせん方が 良かたっち言っ)
(きになせんほがよかたっちゆっ)

昔しゃ勘 今は検査が 頼られっ
(むかしゃかん いまはけんさが たよられっ)
(唱)(直っき病気を見しけ出す機器 )
(いっきやんめをみしけだすきき)

不具合が 増えれば検査 又増えっ
(こまごっが ふえれはけんさ  またふえっ)
(唱)(検査を頼い慣れちょい若け衆 )
(けんさをたよい なれちょいわけし)

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平成18年5月号  吟題 「傘焼っ」(かさやっ)

(入賞 地位)
古り蛇の目 傘焼き出たや 祖母が叱っ
(ふりじゃのめ かさやきでたや ばばががっ)  
(唱)(大切らしちょったとに 貴重ね品)
(てせらしちょったとに たしねしな)

傘焼きな 燃えん傘どま 邪魔じけなっ
(かさやきな もえんかさどま まじけなっ)
(唱)(骨ばっかいで 厄介けちょい品 )
(ほねばっかいで やっけちょいしな)

雨が降っ 傘焼っの傘 借っ帰っ
(あめがふっ かさやっのかさ かっもどっ)
(唱)(役きな立たんじ 直き濡れ鼠 )
(やきなたたんじ じきぬれねずん)

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平成18年4月号  吟題 「流行」(はやい)

(入賞 天位)
流行医者 診断も良どん  尻も軽り
(はやいいしゃ みたてもえどん しいもかり)  
(唱)(待合室ちな 溢るい患者)
(まちあいしちな あふるいかんじゃ)

流行風邪 医者も用心に マスク掛け
(はやいかぜ いしゃもよじんに マスクかけ)
(唱)(感染されたぎい 診察ちゃでけじ )
(うつされたぎい しんさちゃでけじ)

流行服 場所が違ごえば 着もならじ
(はやいふっ ばしょがちごえば きもならじ)
(唱)(雰囲気き合わんち 赤恥じゅけっ )
(ふんいきあわんち  あかはじゅけっ)

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平成18年3月号  吟題 「卒業」(そっぎょ)

(入選 3席)
究めてん 卒業は遠か 診断技
(きわめてん そっぎょはとおか みたてわざ)  
(唱)(謙虚な気持ち ミスなんか無し)
(けんきょなきもち ミスなんかのし)

卒業式 答辞をば聞っ みな涙
(そっぎょしつ とうじをばきっ みななんだ)
(唱)(さすが代表は よか事つば言っ )
(さすがだいひょは よかこつばゆっ)

頑張ってん 卒業は出来ん  狂句作い
(きばってん そっぎょはできん きょうくづくい)


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平成18年2月号  吟題 「雪」(ゆっ)

(入賞 地位)
雪化粧で 角を隠きちょい 桜島
(ゆっげしょで つのをかきちょい さくらじま)  
(唱)(誠て温和し姿を見せっ)
(まこておとなしすがたをみせっ)

雪の事故 聞っ度び拝ん 暖き薩摩
(ゆっのじこ きったびおがん ぬきさつま)  
(唱)(ちっとそっとん不自由は我慢っ )
(ちっとそっとんふじゆはきばっ)

大雪で チェンも用無し 交通止め
(おおゆっで チエンもゆなし こうつどめ)
(唱)(真似どま出来ん雪国暮し )
(まねどまでけんゆっぐんくらし)

雪が降っ ゴルフは出来じ 雪見酒
(ゆっがふっ ゴルフはでけじ ゆっみざけ)
(唱)(酔くろっきたや自慢も出ちょい )
(よくろっきたやおぎらもでちょい) 

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平成18年1月号  吟題 「数の子」(かしのこ)

(入賞 地位)
数の子を 食わんと正月ちゃ 来た気せじ
(かしのこを くわんとしょがちゃ きたきせじ)  
(唱)(有い物が無と 寂ねお膳)
(あいもんがねて とぜんねおぜん)

数の子は 料理は大概でん 珍味なっ
(かしのこは ずいはてげでん ちんみなっ)  
(唱)(小皿じゃってん 引っ立っお膳 )
(こざらじゃってんひったっおぜん)

数の子を 食わじ生かせち 理屈ちゃ野暮
(かしのこを くわじいかせち りくちゃやぼ)
(唱)(屁理屈つ言なち爺様め叱られっ )
(へりくつゆなち じさめがられっ)

数の子は 貰てん遣ってん 喜ばれ
(かしのこは もろてんやってん よろこばれ) 

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