薩摩郷句平成25年度用
鮫島爺児医 作 三條風雲児 選
平成11年作はこちらへ
平成12年作はこちらへ
平成13年作はこちらへ
平成14年作はこちらへ
平成15年作はこちらへ
平成16年作はこちらへ
平成17年作はこちらへ
平成18年作はこちらへ
 鮫島爺児医 作 永徳天真 選
 平成19年作はこちらへ
 平成20年作はこちらへ
平成21年作はこちらへ
平成22年作はこちらへ
 平成23年作はこちらへ
 平成24年作はこちらへ
平成25年作はこちらへ
 平成26年作はこちらへ
平成27年作はこちらへ
平成28年作はこちらへ
平成29年作はこちらへ

実方天声選薩摩狂句はこちらへ
慶田乱雲選薩摩狂句(医壇笑壇)
平成17年度作は こちらへ
平成18年度作は こちらへ
平成19年度作は こちらへ
平成20年度作は こちらへ
平成21年度作は こちらへ
平成22年度作は こちらへ
平成23年度作は こちらへ
平成24年9月号より選者は津曲とっこ先生へ変更
平成24年度作は こちらへ
平成25年度作は こちらへ
平成26年度作は こちらへ
平成27年度作は こちらへ
平成28年度作は こちらへ
平成29年度作は こちらへ



−薩摩郷句 平成25年度 目 次 −

「時計」(とけい)   [平成25年12月号]

「冗談」(わやっ)   [平成25年11月号]

「財布」(ふぞ)   [平成25年10月号]

「箒」(ほっ)   [平成25年9月号]

「親類」(しんじ)   [平成25年8月号]

「悪口」(あっご)   [平成25年7月号]

「謎」(なぞ)   [平成25年6月号]

「用事」(ゆし)   [平成25年5月号]

「寄付」(きふ)   [平成25年4月号]

「逆」(ぎゃっ)   [平成25年3月号]

「湯気」(ほけ)   [平成25年2月号]

「夫婦」(みと)   [平成25年1月号]

[平成年26年1月号の兼題は「客」(きゃっ)、平成26年2月号は「惜れ」(あったれ)です。












平成25年12月号  兼題 「時計」 (とけい)

(天位)
長げ手術 時計ゆ見い見い 心配な家族
(なげしゅじゅっ とけいゆみいみい せわなけね)  
(唱)(大丈夫かよち 険し顔れなっ)(だいじょっかよち けわしつれなっ)


多え時計 仕事ちゃ同等でん 値段にゃ大差
(うえとけい しごちゃがいでん ねにゃたいさ)  
(自唱)(高け舶来も 時刻きゃ同時刻) (たけはくらいも ときゃいっしょ)

鶏が 時計ゆ馬鹿けしっ 先き叫れっ
  (にわといが とけゆばけしっ さきおれっ)
 (自唱)(高額け時計より 頼いなっ鶏)(たけとけいより たよいなっとい)

人様は 時計が言ごっ 寝て起きっ
  (ひとさまは とけいがゆごっ ねておきっ)
 (自唱)(人間が作った 時計い使こわれ)(ひとがつくった とけいつこわれ)

< 目次へ

平成25年11月号  兼題 「冗談」 (わゃっ)

(入選)
好っじゃっち 言たや冗談が 本気き成っ
(すっじゃっち ゆたやわやっが ほんきなっ)  
(唱)(言たとが吉で 嬉しか誤算)(ゆたとがきちで うれしかごさん)


当たったち 冗談で言たて 寄付が来っ
(あたったち わやっでゆたて きふがきっ)  
(自唱)(冗談ち分かっ 笑いでけ済ん) (わやっちわかっ わらいでけすん)

同窓会 冗談が弾ん 笑る通えっ
  (どうそかい わやっがはずん わるどえっ)
 (自唱)(気心ろ通じ 若こないもした)(きごころつうじ わこないもした)

冗談でん 好っち言われっ 嬉し爺
  (わやっでん すっちいわれっ うれしじじ)
 (自唱)(年金日にな みやげも増えっ)(ねんきんひにな みやげもふえっ)

< 目次へ

平成25年10月号  兼題 「財布」 (ふぞ)

(地位)
高額け財布が 中身が軽ち 仏頂面
(たけふぞが なかみがかりち ぶっちょづら)  
(唱)(ブランド品も 形無しじゃらい)(ブランドひんも かたなしじゃらい)


給料前は 財布は軽るなっ 遠え屋台
(はるまえは ふぞはかるなっ とえやたい)  
(唱)(今度来っでち 素通ゆばしっ) (こんどくっでち すどおゆばしっ)

払るしたや 財布ぞ忘れ居っ 恥ねこっ
  (はるしたや ふぞわすれちょっ げんねこっ)
 (自唱)(慣れた店じゃっ 早え内ち来んで)(なれたみせじゃっ はえうちくんで)

札よっか カードが財布ん 主しけなっ
  (さつよっか カードがふぞん ぬしけなっ)
 (自唱)(カード便利な 娑婆べないもした)(カードべんりな しゃべないもした)

目次へ

平成25年9月号  兼題 「箒」 (ほっ)


箒捌く 見ればやる気が 良う出居っ
(ほっさばく みればやるきが ようでちょっ)  
(唱)(集中をしっ 念が入っ丁寧)(しゅうちゅうをしっ ねんがいってね)


逆さ箒 亭主も一緒き 連れっ出っ
(さかさほっ とともいっどき つれてでっ)  
(自唱)(鍵も忘れっ 寝もならん女房) (かっもわすれっ ねもならんかか)

土俵ん箒きゃ 塵掃きじゃ無し 描っ美術
  (どひょんほきゃ ちりはっじゃのし かっびじゅっ)
 (自唱)(掃た跡型は 真て絵になっ)(へたあとかたは まこてえになっ)

箒の目が 見事て庭いな あい風情
  (ほっのめが みごてにわいな あいふぜい)
 (自唱)(奥方様の 優し気遣が 絵描れ居っ)(ごゆさんの やさしこころが かかれちょっ)

目次へ

平成25年8月号  兼題 「親類」 (しんじ)


堺騒動 親類じゃ無様な 酷で悪口
(さけそうど しんじゃねよな ひであっご)  
(自唱)(親類じゃっから 隣い居っとに)(しんじじゃっから とないおっとに)


過疎地でな 皆仲良ゆしっ 親類並み
(かそちでな みななかゆしっ しんじなみ)  
(自唱)(鍵もかけんじ 農作き励げん) (かっもかけんじ のうさきはげん)

親類でん 頼りにゃならん 左派と右派
  (しんじでん たよりにゃならん さはとうは)
 (自唱)(選挙が無時きゃ 仲良し居んさ)(せんきょがねときゃ なかゆしちょんさ)

都合ん良か 時ばっかいの 親類じゃっ
  (つごんよか とっばっかいの しんじじゃっ)
 (自唱)(用事が無か時きゃ 知らん振りしっ)(ゆしがなかときゃ しらんふりしっ)

目次へ

平成25年7月号  兼題 「悪口」 (あっご)

(天位)
ハイ注射 幼児は暴れっ 言う悪口
(ハイちゅうしゃ ちびはあばれっ ゆうあっご)  
(唱)(親も驚っ 恥のし赤面っ)(おやもたまがっ げんのしせけっ)

(秀作)
堺い騒動 隣い居っとに 凄ぜ悪口
(さかいそど とないおっとに すげあっご)  
(唱)(様あ無か如っ 理性ゆ失のっ) (ざまはなかごっ りせゆうしのっ)

大工どんに 悪口どん言と 家は曲がっ
  (でっどんに あっごどんゆと えはまがっ)
 (自唱)(修理やせんち 嫌嫌をばこねっ)(こそぐやせんち だだをばこねっ)

先輩達にゃ 悪口は言わん 郷中ん教育
(おせんしにゃ あっごはいわん ごじゅんなれ)
 (自唱)(長幼序あり 年齢の功です)(ちょうようじょあり としのこうてす)

目次へ

平成25年6月号  兼題 「謎」 (なぞ)

(地位)
後何年 生きか謎は 謎で良し
(あとどしこ いきいかなぞは なぞでよし)  
(唱)(其ゆ考ぐれば 寝いもならんが)(そゆかんぐれば ねいもならんが)

(秀作)
北朝鮮ん衆の 為い事ちゃ謎が 多え過ぎっ
(きたんしの すいこちゃなぞが うえすぎっ)  
(唱)(仲良ゆち言どん 持たん聞っ耳) (なかゆちゆどん もたんきっみん)

銘刀の 秘めた切れ味じゃ 今も謎
  (めいとうの ひめたきれあじゃ いまもなぞ)
 (自唱)(見ろう見まねで 秘伝書も無し)(みろうみまねで ひでんしょもなし)

未解決 事件の裏にゃ 多か謎
(みかいけつ じけんのうらにゃ おおかなぞ)
 (自唱)(手口の複雑だ事件は 証拠が決め手)(てのくだやまは しょうこがきめて)

目次へ

平成25年5月号  兼題 「用事」 (ゆし)

(人位)
頼まれた 用事しゃけ忘れっ 千鳥足
(たのまれた ゆしゃけわすれっ ちどりあし)  
(唱)(頼んだ相手が 最初かあ間違げ)(たのんだえてか はなかあまっげ)

(秀作)
用事しゅ作っ 合わせっ見たや 一目惚れ
(ゆしゅつくっ あわせっみたや ひとめぼれ)  
(唱)(良かカップルち 案の定じゃした) (よかカップルち あんのじゅじゃした)

元気かち 聞たや用事しゃ無ち 逃ぐい女房
  (げんきかち きたやゆわねち にげるかか)
 (自唱)(難儀はせんち 決め居い老婆)(なんぎはせんち きめちょいばさま)

用事しゃ無どん 覗っみろごちゃい 孫ん顔
(ゆしゃねどん みっみろごちゃい まごんつら)
 (自唱)(今日の元気を 見て嬉し祖父)(きょうのげんきを みてうれしとと)

目次へ

平成25年4月号  兼題 「寄付」 (きふ)

(天位)
境内にゃ 大て寄付順に 氏名を奉っ
(けいだいにゃ ふてきふじゅんに なをまつっ)  
(唱)(真ん中所い 探けた我が名)(まんなかどこい みしけたわがな)

(秀作)
寄付言どん 会費ひ似たよな 義務もあっ
(きふちゅどん かいひにかよな ぎむもあっ)  
(唱)(人並みこいも 世間の交際) (ひとなみこいも せけんのつっけ)

被災者にゃ 善意の寄付が 良か激励
  (ひがいしゃにゃ ぜんいのきふが よかはげみ)
 (自唱)(有難て事じゃ 元気を貰ろっ)(あいがてこっじゃ げんきをもろっ)

甲子園 想定外の 寄付が要っ
(こうしえん そうていがいの きふがいっ)
 (自唱)(勝った良かどん 出すった好かじ)(かったよかどん だすったすかじ)

目次へ

平成25年3月号  兼題 「逆」 (ぎゃっ)

(人位)
裁判の 逆転無罪 罰は無し
(さいばんの ぎゃくてんむさい ばつはのし)  
(唱)(冤罪ゆ如何ん 思ちょったろか)(えんざゆいけん おもちょったろか)

(秀作)
歳しゅとれば 夫唱婦随が 逆きしなっ
(としゅとれば ふしょうふずいが ぎゃきしなっ)  
(自唱)(大事な物は 女房け握られっ) (だいじなものは かけにぎられっ)

パソコンは 親が子供に 逆き習るっ
  (パソコンは おやがこどんに ぎゃきなるっ)
 (自唱)(昔しゃ無かった 便利な道具)(むかしゃなかった べんりなしょどっ)

月き行けば 地球は逆で 星い成っ
(つきいけば ちきゅうはぎゃっで ほしいなっ)
(自唱)(太て星じゃろち 夢見でん楽し)(ふてほしじゃろち ゆめでんたのし)

目次へ

平成25年2月号  吟題 「湯気」(ほけ)

(地位)  堺騒動い 内じゃ外じゃで 湯気が立っ 
(さけそどい うっじゃそとしやで ほけがたっ)  
(唱)(万年暦どんが ここぞち出番)
(まんにょんどんが ここぞちでばん)

(秀逸)  湯気立てっ 優しゅ待っ居い 朝ごはん 
(ほけたてっ やさしゅまっちょい あさごはん)  
(唱)(今日も元気で 頑張れち言居っ)
(きょうもげんきで きばれちゆちょっ)

 あいがとう 三食きいつも 湯気が付っ 
(あいがとう さんしょきいっも ほけがちっ)  
(自唱)(茶もいれられん 亭主を煽てっ)
(ちゃもいれられん ととををおだてっ)

 万年青をば 蹴飛べた孫い 湯気け立てっ 
(おもとをば けとべたまごい ほけたてっ)  
(自唱)(叱いもならんじ 親を折檻)
(がいもならんじ おやをせつかん)

目次へ

平成25年1月号  吟題 「夫婦」(みと)

(地位)  五十年 連れ添た夫婦も 小言ちゃ絶えじ 
(ごじゅうねん つれそたみとも ぐちゃたえじ)  
(唱)(リクレーションの 様なもんじゃんそ)
(リクレーションの よなもんじゃんそ)

(入席)  老夫婦 孫が来んがち 心配な事 
(おんじょみと まごがこんがち せわなこっ)  
(唱)(木戸い立ったい 電話をしたい)
(きどいたったい でんわをしたい)

 夫婦喧嘩 目が覚めた時きゃ 隣い居っ 
(みとげんか めがさめたときゃ とないおっ)  
(自唱)(決まった床が 安眠ん出来っ)
(きまったとこが あんみんでけっ)

 夫婦喧嘩 子が泣っでけっ 丸る治っ 
(みとげんか こがなっでけっ まるいたっ)  
(自唱)(子は両方とめ 可愛してならじ)
(こはまんぼとめ むぞしてならじ)

<

目次へ