2020/2/3
法面保護工事
法面保護工は、盛土や切り土法面の浸食や風化を防止するために、植物やコンクリート、石材などを用いた構造物で法面を保護し、法面の安定を図るために行うものである。
原則として安定勾配で施工したのり面に実施するものであり、工種を大別すると、植生工と構造物による保護工とがある。
分類すると植生工は、種子散布工、客土吹付工、植生基材吹付工、植生マット工、植生シート工で浸食防止、凍上崩落抑制、全面植生(緑化)の目的で施工され、構造物工は、モルタル吹付工(風化、浸食、表面水の浸透防止)、吹付枠工(法面表層部の崩落防止)、ロックボルト工、グラウンドアンカー工(すべり土塊の滑動力に対抗)などの目的で施工されます。
法面緑化工事
現場打法枠工事
法面に各種型枠を設置し、その中に鉄筋を配置し、モルタル又はコンクリートを吹付けます、また枠内に植生基材や客土を吹付けることにより法面を緑化することが可能になります。
モルタル吹付工事
法面の整形・清掃を行った後、ラス金網を張り付け、その上にモルタル・コンクリートを、吹付ける工法でセメント、洗砂、水をモルタルガン(吹付機)に投入し、攪拌装置内で均等に練り混ぜて、コンプレッサーの圧縮空気で搬送用ホースを通して吹付けを行います。
吹付面に水抜きパイプの設置を行います。主に緑化が不可能な急勾配法面等に適します。
高エネルギー落石防護柵工事
動画はこちら ループフェンスSタイプの施工状況です。
ロックネット工事落石防護網
覆式落石防護網は、落石の危険性のある切取法面または山腹の岩塊を金網とワイヤロ-プで覆うことで、落石による災害を防ぐ事を目的としています。柔軟構造を活かし、落下する岩塊を安全に法尻まで誘導する。跳躍抑止・落石誘導を主とした落石防護工です。
ポケット式落石防護網は、金網最上部を支柱にて持ち上げる「ポケット部」を形成し架設範囲より、上からの落石にも対応する事を目的としています。「ポケット部」を設けることで、高所の落石発生部に対しても安全対策としての効果を十分に発揮します。
アンカー工事
アンカー工には大規模な崩壊対策に用いるグラウンドアンカー工、小~中規模の崩壊対策に用いるロックボルト工、表層を面的に抑える鉄筋挿入工があります。