2014 保育連盟総会 
   
 ☆ 平成26年4月10日(金) 鹿児島別院会議室にて開催

2014(平成26)年度 総会報告書

 

 4月10日(木)1615より1715まで、本願寺鹿児島別院会議室において2014(平成26)年度の教区保育連盟年次総会が開催されました。当日の出席数は、加盟88園中26名(欠席委任状40園)でした。

 開会式では「重誓偈」の勤行のあと、佐々木哲生鹿児島教区保育連盟理事長の挨拶がありました。

引き続き、正覚智成氏(出水組・指江保育園長)を議長に選出して、議案についての審議が行われました。

 

【提出議案】

第1号議案 2013(平成25)年度事業報告の件

第2号議案 2013(平成25)年度歳計決算報告の件

〜監事監査報告〜

第3号議案 2014(平成26)年度事業計画(案)

第4号議案 2014(平成26)年度歳計予算(案)の件

その他

 

【議事の顛末】

先ず議長により、本総会は教区の保育連盟規約第8条に基づいて開催されるものであり、審議された議案は出席者の過半数をもって議決されること、並びに出席が26名(欠席委任状・40園)であることの確認が行われた後、早速第1号議案の審議に入りました。

 

(第1号議案)〜平成25年度事業報告

 第1号議案に関して、保育連盟の伊地知副理事長が平成25年度に実施した事業の経過、並びに概要について、次の通り報告を行いました。

  4月3日に監事監査を受けた後、411日に年次総会を開催しました。

理事会は、昨年度は4回開催しました。

7月5日の第1回理事会では、平成25年度の総会報告と、5月13日〜14日に開催した新任職員研修会についての研修結果と決算状況の報告がされました。また、729日の中堅職員、30日の主任職員、8月28日の第1回園長研修会についての予算が示された他、726日〜27日開催予定の全国保育大会大阪大会と、8月24日〜25日開催予定の九州地区保育研修福岡大会への鹿児島教区からの参加申込状況の報告がありました。またその際、福岡大会の参加申込数が、福岡教区の依頼数に達していないので、各理事が組内の加盟園に参加を推奨することを確認しました(教区からは、88名の参加)

910日の第2回理事会では、729日〜30日の教区中堅・主任職員研修会、8月28日の教区第1回園長研修会について、研修会ごとの実施結果と収支状況、並びに8月24日〜25日の九州地区保育研修福岡大会についての報告がそれぞれありました。

1224日の第3回理事会では、1016日に開催した教区保育セミナーについての実施結果と収支状況の報告があった他、第2回園長研修会の予算が示された他、平成26年度の研修計画について審議しました。

3月14日の第4回理事会では、第2回園長研修会についての実施結果並びに収支状況についての報告が行われた他、平成25年度の事業報告と予算の補正並びに平成26年度の事業計画案と予算案等を審議しました。

 研修委員会も、昨年度は4回開催しました。

4月2日の第1回委員会では、5月13日〜14日に開催予定の新任職員研修会の日程、並びに各委員の役割分担等について協議しました。

6月24日の第2回委員会では、5月の新任職員研修会の実施結果、研修アンケートの分析、並びに研修全般についての検証。7月29日の中堅職員研修会・30日の主任職員研修会の日程、役割分担、研修内容等について協議しました。

8月7日の第3回委員会では、中堅職員研修会・主任職員研修会の実施結果、研修アンケートの分析、並びに研修全般についての検証と反省、8月28日の第1回園長研修会、1016日の保育セミナーについて協議しました。

1224日の第4回委員会では、1016日の保育セミナーについての検証、第2回園長研修会の内容、並びに平成26年度の諸研修会・保育セミナーの方針、期日・内容等についてそれぞれ話し合いました。

 平成25年度の各研修会には、新任50(47)名、中堅63(56)名、主任35(29)名、第1回園長28(32)名、保育セミナー44(22)名、第2回園長31(48)名の方々のご参加を賜りました。※(  )内は平成24年度の参加者数。

  平成24年度は参加者数が前年度を下回ってしまったのですが、平成25年度は「案内の発送時期が遅かった」等の反省を踏まえて改善したこともあり、例年並のご参加を賜りました。

中堅・主任職員研修会のご講師は、丁野恵鏡先生。研修テーマは「まことの保育について」。第1回・第2回の園長研修会は、前年度からの連続3回講座の2回目と3回目でいずれもご講師は上田正順先生。研修テーマは「職員の人材育成ついて」でした。

1016日に開催した保育セミナーのご講師は、貞松征夫先生。今回は、「まことの保育指導計画案の作成について」。(平成25年度から教区保育セミナーは研修委員会が所管することになりました。)

 

(第2号議案)〜平成25年度決算

1号・第2号は関連議案であることから、引き続き保育園連盟藤本副理事長が平成24年度の決算状況について、今年度も当初予算・補正予算を併記し、比較増減は補正予算の額に対しての数字を表示するようにしていることを述べたあと、次の通り説明を行いました。

まず『歳入』の部。

教区からの助成金の他、平成25年度も早期に連盟会費を全園完納して下さったおかげで10%の還付金等、概ね(補正)予算通りの収入があった他、各研修会等に多数の方々のご参加があったこともあり、歳入合計は「4,027,105円」になりました。

各研修会にお繰り合わせ諸先生方のご参加を賜りましたこと、改めて御礼申し上げます。

次に『歳出』の部。

ほぼ、(補正)予算に応じた支出状況で、歳出合計は「3,541,639円」になりました。

予算補正後の決算で、歳入合計から歳出合計を差し引くと、次期繰越額は「485,466円」円になります。前期繰越金画「479,310円」ですから、当期繰越は「6,156円」になります。なお、特別会計に「240,000円」の繰り入れを行いますので、実質的には「246,156円」の当期繰越であったということになります。

平成25年度は、補正予算の通り特別会計へ「240,000円」の繰り入れを行いました。

特別会計は、前期の繰越額が3,264,883円。これに240,000円を加算すると歳入合計は「3,504,944円」になります。一方特別会計からの歳出は、平成25年度はありませんでした。

この「特別会計」とは、九州地区保育研修鹿児島大会・全国保育大会等を鹿児島教区担当で開催する際、その都度教区内の加盟園に大会協賛金をお願いしなくても良いようにするために積立てているものです。これまで、1993年・2002年・2009年に鹿児島教区担当で九州地区保育研修鹿児島大会、全国保育大会を開催して参りましたが、いずれもこの積立金を基金として活用し、お蔭さまで教区内の加盟園には別途大会協賛金をお願いせずに運営することが出来ました。特別会計への積立の趣旨をご理解ください。

 

(監事監査報告)

 続いて、監事の岡野龍信氏(祁答院組・藺牟田保育所)による監査報告が行われ、4月4日決算に関して歳入・歳出ともに帳簿及び領収書を照合して慎重に審査した結果、計数並びに費目等に誤りのなかったことが述べられました。

 

(第1号議案・第2号議案についての質疑)

始めに、事務局から『第2号議案「歳出」、平成25年度補正予算額・11予備費が0となっていますが、ここと対比欄にそれぞれ365,800、歳出合計は歳入と同額の4,027,000、対比は485,361が入ります』と訂正がありました。

 その後、第1号・第2号議案についての質疑が行われましたが、特に質問事項はなく、第1号・第2号議案は全員一致で承認されました。

続いて平成26年度の事業計画及び予算にかかる第3号・第4号議案について、それぞれ伊地知・藤本副理事長が次の通り説明を行いました。

 

(第3号議案)〜平成26年度事業計画

活動方針は『宗門の御同朋の社会をめざす運動(実践運動)に基づき「まことの保育」の促進をするため、理念の考究と徹底を計り、組織を充実し、もって幼児教化の確立を計る』

スローガンは『親鸞聖人の生き方に学び、まことの保育を広めよう』

研修テーマは『「すべてが、わたしを生かしている」〜つながり・縁起〜』

です。重点項目は本日の資料にある通りで、今年度は理事会4回・研修委員会4回、新任・中堅・主任職員、園長研修会(2回)、保育セミナー等の開催を予定しています。

 

@     新任研修会         5月14()15()

A     中堅職員研修会    7月28()     講師:牧野桂一氏

B     主任職員研修会     7月29()   講師:牧野桂一氏

C     第一回園長研修会    825()   講師:小笠原文孝氏

D     保育セミナー        1017()  講師:未定

E     園長研修会         2月12()   講師:未定

 

重点項目の中では、7月に大分市で開催される第42回九州地区保育研修大分大会(鹿児島教区への参加依頼数50名)の目標達成。教区及び組における研修活動の充実(「まことの保育 研修テキスト」の活用)。諸保育教材の活用奨励(保育連盟発行の「保育資料」講読の促進〜1園3冊以上、教区保育連盟「保育のしおり」の配布、教区保育連盟ホームページの活用、保育連盟作成の舞踊劇CD「子どもミュージカルおしゃかさま」の園での購入・使用)。まことの保育の確立(「まことの保育」の理念・主題を盛り込んだ保育指導計画の作成と実践)を推進していくことが確認されました。

なお、当初729日・30日に予定していました中堅・主任職員研修会は、御講師のお都合に合わせて1日ずつ繰り上げ、7月28日・29日に開催することになりました。

 

(第4号議案)〜平成26年度予算案

始めに事務局より、平成25年度補正予算額の内、「2事務費」の100,000120,000に、「11予備費」の0365,800に、歳出合計を4,027,000に修正して頂くようにお願いがありました。

今年度も当初予算・補正予算を併記し、比較増減は前年度の当初予算の額に対しての数字を表示していることを述べたあと、次の通り説明しました。

『歳入』の部。

平成26年度の教区加盟園数は、前年度と同数の88園。

そのため、会費は前年度と同額1,936,000円。教区からは今年度も100,000円の助成を頂ける予定です。

研修参加費は、平成25年度の参加状況に鑑みて、前年度比50,000円増額しました。

また、前期繰越金は前年度より6,156円増の485,466円。

歳入全体では前年度比50,000円減の「3,950,000円」を見込んでいます。

『歳出』の部。

会議費・事務費・報奨費・大会負担金・出張渉外費・慶弔費は、前年度と同額。事業費は10,000円の増。

文書伝道費は「まことの保育のしおり」の印刷経費ですが、平成24年度に3年分印刷をしたので、26年度分は0としました。なお、25年度の支出は「まことの保育研修テキスト」20132014年版にかかる経費。

育成費は25年度から新たに設けた項目です。本願寺派保育連盟では、平成25年度から研修委員を育成するための指導者養成研修会を設定しました。本連盟の研修委員2名も参加を予定していたのですが、いずれも都合により参加できませんでした。そこで、今年度参加を予定しています。育成費は、その参加助成費です。

なお、特別会計への繰入金は、例年通り年度予算の当初予算作成の段階では見込んでおりません。

また、毎年当該年度の歳入で歳出を賄うことを基本方針としているため、歳入の前期繰越金と歳出の予備費が同額となるような予算編成を心がけおり、25年度はそのようになっています。

 

(第3号議案・第4号議案についての質疑)

その後、第3号・第4号議案についての質疑が行われました。

第3号議案(事業計画案)の、第4号議案(予算案)について、特に質問はなく、第3号・第4号議案は全員一致で承認されました。

議長を務めて頂いた正覚氏より、重点項目の「保育資料」は各園一部が無償提供されているが、園長先生だけでなく職員の方にも広く読んで頂きたい。また、「仏典ミュージカル」も各園で積極的に取り組んで頂きたいとの発言がありました。

 

(その他)

「その他」として、理事長から次のような説明がありました。

@    昨年「幼児のおつとめ」の中で、「回向」が加わっているのでその楽譜をメール配信して、CDも作成無償配布しましたが、今年1月30日に京都の本願寺で開催された保育連盟の評議員会で、「回向」を「幼児のおつとめ」の中に設定することが正式に認証されました。昨年配布しましたCDは、オルガンバージョンの「閉開」の順番の所に間違えて「開扉」の音楽をコピーしていたので、今年度従来のオルガン・ストリングスバージョンにピアノパージョンを加えた「幼児のおつとめ」を作成し直しました。園での使用を希望される園は、教務所の保育連盟担当までお知らせください。無償配布します。

なお、教区の職員研修会では「幼児のおつとめ」を勤めていますが、昨年度から既に「回向」の曲を使用していますので、園で「幼児のおつとめ」される時は「回向」も加えて頂くようお願いします。

A    ここ数年「新任職員研修会」のご案内の中で「式章」の販売を告知しています。昨年、本願寺保育連盟式章が制定されましたが、教区内では既に京都の井筒法衣店に特注した式章が流布しているので、(現物を提示して)今後も教区内では、希望される園には教区式章を販売していきたいと思います。

なお、今月1日から消費税が8%になりましたが、教区で作成した式章は今年度までは2,200円のままでお世話しますが、来年度からは2,300円にさせて頂きます。

B    保育連盟の教育原理委員会で作成していた「ぽーしゃな」に替わる「真宗の教えとまことの保育」が、本願寺出版社から41日に刊行されました。教区内でも来年度から使用していきたいと考えていますが、とりあえず今年度教区内の職員研修会では、昨年教区研修委員会で作成した「まことの保育 研修テキスト」を改定した2014年版「まことの保育 研修テキスト」を使用することにします。

C    重点項目のA教区における研修活動の充実「卒園児(年長児)のつどい開催」等によるキッズサンガとの連携(まことの保育者の育成)というのは、具体的には平成25年度南隅組において開催したもので、3月末に卒園していく組内の園児が一同に会して仏参を行った後、和太鼓、仏典ミュージカル、組体操・合奏・合唱・タングラム・遊戯などの発表を行い、最後にプトリ・プトラグッズをプレゼントとして、「小学生になったらキッズサンガでまた会いましょう」と呼びかけたもので、少年連盟との連携を企図したものです。今後各組でも、このような活動を検討して頂ければ有り難く存じます。

D    保育連盟制作の「仏典ミュージカルおしゃかさま」。遊戯会・発表会で利用して下さっている園もありますが、まだそれほど多くないようです。理由としては、成道会・涅槃会共に上演時間が25分ほどあり、少し長いように感じられるということがあるようです。また、どのように取り入れていけばよいのか分からないという声も聞かれます。そこで、今年の10月に開催予定の保育セミナーでは、この仏典ミュージカルを題材として取り上げ、15分程度に改編したショートバージョンを提案したり、園での活用の仕方について研鑽することにしたいと考えています。

 

輪光保育園の山内大宣氏より、本日頂いた「まことの保育 研修テキスト」のP88P91の「おやくそく」の4行目がいずれも「わたくしたちは こんな なかよくいたします」となっているが、ミスプリントではないかとの指摘がありました。事務局より、ご指摘の通りで正しくは「わたくしたちは みんな なかよくいたします」ですとの返答がありました。

 細山田保育園のM上博幸氏より「保育資料」の中に白黒のイラストが掲載されているが、カラーデータ化して活用できるようにして頂くと、いろいろな場面で有効に活用することができるので、何とかお願いできないかとの要望がありました。これに対して、理事長は保育連盟の教材委員会に要望があったことをお伝えしますと返答しました。

  事務局より、今年度から担当者が片岡哲照氏から一條和真氏に替わったとの報告がありました。

最後に、鹿児島教区保育連盟副理事長の藤本慈明氏より、来年から保育制度が変わるなど、激動の一年になると思いますが、今後とも加盟園が協力しあい、いっそうまことの保育の推進に努めていきたいとの閉会の挨拶がありました。

 

平成26年度は、以上のような事業計画・予算等に基づいて連盟の活動を推進して参ります。

さて、いよいよ平成27年度から「子ども・子育て新システム」が実施されます。

周知の通り、近年は子育て不安が広がり、少子化社会が急速に進んでいる私たちの国は、合計特殊出生率を上げていく総合的な施策が求められています。それは、子どもを安心して産み育てる社会の実現を求めている若い世代の願い向き合う子育て環境の整備が急務だということです。

とろこが、現在政府によって進められているのは、狭い保育室で園庭もない、安全基準も曖昧な賃借スペース(児童福祉施設最低基準未満)を容認した小規模保育施設や家庭的保育施設を増設し、保育士資格を持たない簡易研修を受けただけで保育にあたる保育ママ(家庭的保育士)の活用など、若い世代が望んでいる子育て環境とは程遠い地域型保育事業であったりします。

政府は、現在の待機児童問題が一時的な現象で、十数年間の暫定的措置として地域型保育事業を位置付けていますが、こういったその場凌ぎの対応は、安全・安心な保育環境の整備を怠り、子どもの発達権を阻害し、子育て世代間の差別化を生み、深刻な子育て不安を招くことになると考えられています。

このような状況の中にあって、私たちは何よりも子どもの最善の利益を確保し、保育の量的拡大と保育の質を確保するために、保育環境を整備していくことが必要であると思われます。

これまで私たちの国では、就学前の子どもたちを保育する施設として、幼稚園と保育園の二つの制度が長らく併存してきました。その間、何度も幼保一元化について論議が繰り返されてきましたが、いろいろな思惑が絡み、現在の形を維持してきました。

今回、就学前の子どもたちを保育する施設として、幼保連携型認定子ども園と地域型保育事業が加えられ、日本の保育制度はより複雑化しました。園によっては、新たな制度に移行されるところもあると思われます。

 そこで、今後どのように保育制度が変っても、またどの地域でご縁があっても、質の高い「まことの保育」を受けて頂けるよう、加盟園間の連携がますます重要になってくることと思われます。これからも、皆様方のご意見に耳を傾けながら、そのことを少しでも実現できるよう、誠心誠意努めてまいりたく存じます。

今後とも、なにとぞ皆様のご理解・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

取り急ぎ、平成26年度総会のご報告をさせていただきます。

                                          以上