2013 保育連盟総会 
   
 ☆ 平成25年4月11日(木) 鹿児島別院会議室にて開催

2013(平成25)年度 総会報告書

 
 4月11日(木)16:30より17:15まで、本願寺鹿児島別院会議室において2013(平成25)年度の教区保育連盟年次総会が開催されました。当日の出席数は、加盟88園中31園(内、欠席委任状25園)でした。
 開会式では「重誓偈」の勤行のあと、寺井紹道鹿児島教区保育連盟会長(鹿児島教区教務所長)、並びに佐々木哲生鹿児島教区保育連盟理事長の挨拶がありました。
 引き続き、正覚智成氏(出水組・指江保育園長)を議長に選出して、議案についての審議が行われました。


 
【提出議案】
 第1号議案 2012(平成24)年度事業報告の件
 第2号議案 2012(平成24)年度歳計決算報告の件
      〜監事監査報告〜
 第3号議案 2013(平成25)年度事業計画(案)
 第4号議案 2013(平成25)年度歳計予算(案)の件
 その他


 
【議事の顛末】
 先ず議長により、本総会は教区の保育連盟規約第8条に基づいて開催されるものであり、審議された議案は出席者の過半数をもって議決されること、並びに出席が31園(委任状25園を含む)であることの確認が行われた後、早速第1号議案の審議に入りました。
 
 
(第1号議案)〜平成24年度事業報告
 第1号議案に関して、保育連盟の伊地知理事が平成24年度に実施した事業の経過、並びに概要について、次の通り報告を行いました。
4月9日に監事監査を受けた後、4月13日に年次総会を開催しました。
 理事会は、昨年度は4回開催しました。
 4月13日の第1回理事会では、副理事長の互選並びに研修委員長・運営管理委員長の委嘱についての協議が行われ、副理事長並びに研修委員長に藤本慈明理事、運営管理委員長に伊地知征明理事がそれぞれ互選・委嘱されました。
 9月5日開催の第2回理事会では、7月21日〜22日に開催された九州地区保育研修熊本大会、5月17日〜18日に開催した教区新任職員研修会、7月26日〜27日に開催した教区中堅・主任職員研修会、8月27日に開催した教区第1回園長研修会について、研修会ごとの実施結果と収支状況の報告がありました。
 12月27日開催の第3回理事会では、10月17日に開催した教区保育セミナーについての実施結果と収支状況の報告があった他、「まことの保育のしおり」の発行部数と 平成25年度の活動計画について審議しました。
 なお、保育セミナーには24名の参加を頂きました。
 3月14日開催の第4回理事会では、第2回園長研修会についての実施結果並びに収支状況についての報告が行われた他、平成24年度の事業報告と予算の補正並びに平成25年度の事業計画と予算案等を審議しました。
 研修委員会は、昨年度は4回開催しました。
 4月19日の第1回委員会では、5月開催の新任職員研修会の日程並びに各委員の役割分担等について。
 6月26日の第2回委員会では、5月の新任職員研修会の実施結果、研修アンケートの分析、並びに研修全般についての検証。7月の中堅職員研修会・主任職員研修会、8月の第1回園長研修会の日程等について。
 9月26日の第3回委員会では、中堅職員研修会・主任職員研修会の実施結果、研修アンケートの分析、並びに研修全般についての検証と第1回園長研修会について反省、及び次年度の研修会に向けての改善点などについて。
 12月27日の第4回委員会では、第2回園長研修会の内容、並びに平成25年度の諸研修会・保育セミナーの方針、期日・内容等について、それぞれ話し合いました。
 平成24年度の各研修会には、新任47(62)名、中堅56(72)名、主任29(30)名、第1回園長32(27)名、第2回園長34(48)名の方々のご参加を賜りました。 ※( )内は平成23年度の参加者数。
参加者数が前年度を下回ってしまった理由としては、案内の発送時期が遅かったり、鹿児島別院の改修工事に伴い研修会場が例年と異なる場所だったりしたことなどが考えられますが、今年度は原則として開催1カ月前迄には案内を発送するように留意すると共に、全て鹿児島別院を会場として開催する予定であるため、例年並のご参加を期待していることを付言しました。
 中堅・主任職員研修会のご講師は山田真理子先生。研修テーマは「まことの保育について」。第1回園長研修会のご講師は笠信暁先生。研修テーマは「これからの保育制度とまことの保育のあり方について」。第2回園長研修会のご講師は上田正順先生。研修テーマは「職員の人材育成ついて」でした。なお、「職員の人材育成について」は、新たに試みで平成24年度第二回園長研修会から3回シリーズで行うため、平成25年度の第一回園長研修会がその2回目、第二回園長研修会がその3回目になります。
 運営管理委員会は、昨年度は1回開催しました。
 9月11日の委員会で、10月開催の保育セミナーと「まことの保育のしおり」についての内容を検討しました。
 10月17日に開催した保育セミナーには、24名の参加者がありました。今回は、「園におけるパソコンの有効活用について」というテーマで行いました。午前中は「園で役に立つパソコンの活用の仕方」について、午後からはウンドウズが無償提供しているソフト、ムービーメーカーを利用して「映像制作」を行いました。
 なお、平成25年度から教区保育セミナーは研修委員会が所管することになりました。


 
(第2号議案)〜平成24年度決算
 第1号・第2号は関連議案であることから、引き続き保育園連盟藤本理事が平成24年度の決算状況について、今年度も当初予算・補正予算を併記し、比較増減は補正予算の額に対しての数字を表示するようにしていることを述べたあと、次の通り説明を行いました。
 まず『歳入』の部。
 教区からの助成金の他、平成24年度も早期に連盟会費を全園完納して下さったおかげで10%の還付金等、ほぼ(補正)予算通りの収入があった他、各研修会等に多数の方々のご参加があったこともあり、歳入合計は「4,291,884」になりました。
 各研修会にお繰り合わせ諸先生方の御参加を賜りましたこと、改めて御礼申し上げます。
 次に『歳出』の部。
 ほぼ、(補正)予算に応じた支出状況で、歳出合計は「3,812,574円」になりました。
 予算補正後の決算で、歳入合計から歳出合計を差し引くと、次期繰越額は「479,310円」円になります。前期繰越金画「883,018円」ですから、「403,708円」の欠損になります。ただし、特別会計に「300,000円」の繰り入れを行いますので、実質的には「103,708円」の欠損ということになります。
 欠損が出た理由としては、昨年9月に宝山ホールで上演されました「善人なおもて往生をとぐ〜親鸞わが心のアジャセ」に「100,000円」予備費から協賛したこと。また「まことの保育のしおり」に関わる文書伝道費が2年分(「300,000円」)発生したことがその主なものです。
 平成24年度は、特別会計へ300,000円の繰り入れを行いました。
 特別会計は、前期の繰越額が2,964,883円。これに300,000円を加算すると歳入合計は「3,264,883円」になります。一方歳出は、平成24年度はありませんでした。
 この「特別会計」とは、九州地区保育研修鹿児島大会・全国保育大会等を鹿児島教区担当で開催する際、その都度教区内の加盟園に大会協賛金をお願いしなくても良いようにするために積立てているものです。これまで、1993年・2002年・2009年に鹿児島教区担当で九州地区保育研修鹿児島大会、全国保育大会を開催して参りましたが、いずれもこの積立金を基金として活用し、お蔭さまで教区内の加盟園には別途大会協賛金をお願いせずに運営することが出来ました。


 
(監事監査報告)
 続いて、監事の岡野龍信氏(祁答院組・藺牟田保育所)による監査報告が行われ、4月4日決算に関して歳入・歳出ともに帳簿及び領収書を照合して慎重に審査した結果、計数並びに費目等に誤りのなかったことが述べられました。 


 
(第1号議案・第2号議案についての質疑)
 その後、第1号・第2号議案についての質疑が行われましたが、特に質問事項はなく、第1号・第2号議案は全員一致で承認されました。
 続いて平成25年度の事業計画及び予算にかかる第3号・第4号議案について、それぞれ伊地知・藤本理事が次の通り説明を行いました。
 
 
(第3号議案)〜平成25年度事業計画
 活動方針は『宗門の御同朋の社会をめざす運動(実践運動)に基づき「まことの保育」の促進をするため、理念の考究と徹底を計り、組織を充実し、もって幼児教化の確立を計る』
 スローガンは『親鸞聖人の生き方に学び、まことの保育を広めよう』
 研修テーマは『「すべてが、わたしを生かしている」〜つながり・縁起〜』
です。重点項目は本日の資料にある通りで、今年度は理事会4回・研修委員会4回・運営管理委員会1回、新任・中堅・主任職員、園長研修会(2回)、保育セミナー等の開催を予定しています。
@ 新任研修会  5月13日(月)−14日(火)
A 中堅職員研修会    7月29日(月)
B 主任職員研修会   7月30日(火)
C 第一回園長研修会 8月28日(水)
D 保育セミナー 10月16日(水)
E 園長研修会  2月12日(水)
 重点項目の中では、8月に福岡で開催される第41回九州地区保育研修福岡大会(鹿児島教区への参加要請数100名)と、教区及び組における研修活動の充実(まことの保育者の育成)、諸保育教材の活用奨励(保育連盟発行の「保育資料」講読の促進〜1園3冊以上、教区保育連盟「保育のしおり」の配布、教区保育連盟ホームページの活用、保育連盟作成の舞踊劇CD「子どもミュージカルおしゃかさま」の園での購入・使用など)まことの保育の確立(「まことの保育」の理念・主題を盛り込んだ保育指導計画の作成と実践)を推進していくことが確認されました。


 
(第4号議案)〜平成25年度予算案
 今年度も当初予算・補正予算を併記し、比較増減は前年度の当初予算の額に対しての数字を表示していることを述べたあと、次の通り説明しました。
 『歳入』の部。
 平成25年度の教区加盟園数は、前年度と同数の88園。
 そのため、会費は前年度と同額1,936,000円。教区からは今年度も100,000円の助成を頂ける予定です。
 研修参加費は、前年度比40,000円増額しました。
 また、前期繰越金は前年度より321,721円減の561,297円。
 歳入全体では前年度比282,000円減の「3,982,000円」を見込んでいます。
 『歳出』の部。
 会議費・事務費・報奨費・大会負担金・出張渉外費・慶弔費は、前年度と同額。事業費は350,000円の減。事業費の内、職員研修会費が100,000円減となっているのは、昨年度は研修会を開催する際の会場使用料分として100,000円見込んで増額。今年度は、鹿児島別院を会場として利用できるのでその分を減額。
 文書伝道費は「まことの保育のしおり」の印刷経費ですが、平成24年度に2年分印刷をしたので、25年度は0としました。
 情報通信費の増額は、教区のホームページの容量が増えたので、それにともない毎月の維持費が増額となったことによるもの。
 育成費は新たに設けた項目で、本願寺派保育連盟では新たに研修委員を育成するための研修会を本年度中に予定しているとのことなので、そのための参加助成費として設定。
 なお、特別会計への繰入金は、例年通り年度予算の当初予算作成の段階では見込んでおりません。
 また、毎年当該年度の歳入で歳出を賄うことを基本方針としているため、歳入の前期繰越金と歳出の予備費が同額となるような予算編成を心がけおり、25年度はそのようになっています。
 
 
(第3号議案・第4号議案についての質疑)
 その後、第3号・第4号議案についての質疑が行われました。
 第3号議案(事業計画案)の中で、「真宗保育学会が9月と11月に開催されるように記載されているが、今年度は2回開催予定か」との質問がありました。それに対して、「これは昨年の資料をもとに作成したことによるミスで、昨年は9月に大阪の相愛大学で開催されましたが、今年は11月の京都の龍谷大学で開催される予定です」と返答。
 第4号議案(予算案)は、「平成25年度予算額、平成24年度補正予算額、平成24年度当初予算額が並記してあるが、平成24年度補正予算額と平成24年度当初予算額は同額となっているので記載ミスではないか」との指摘があり、「その通り」ということで、修正したものを配布しました。
 それ以外は、特に質問事項はなく、第3号・第4号議案は全員一致で承認されました。
 
 
(その他)
 「その他」として、理事長より次のような説明がありました。
@ 「幼児のおつとめ」の中で、「回向」が加わっているのでその楽譜をメール配信しましたが、CDも作成しましたので、利用される園は事務局にその旨をご連絡下されば無償配布いたします。
なお、教区の職員研修会では「幼児のおつとめ」を勤めていますが、今年度からは「回向」の曲を使用したいと考えています。
A 「新任職員研修会」の案内の中で「式章」の販売のご案内をしますが、現物を提示して(先着)20名分用意しています。
B 教育原理委員会で「ぽーしゃな」に替わる「保育研修テキスト(仮称)」を作成中で、今年度内には出来あがる予定です。来年度から、教区の研修でも使用しますし、園内研修でも利用して頂けると有り難く存じます。

 最後に、鹿児島教区保育連盟副理事長の伊地知征明氏より、今後とも加盟園が協力しあい、いっそうまことの保育の推進に努めていきたいとの閉会の挨拶がありました。

 平成25年度は、以上のような事業計画・予算等に基づいて連盟の活動を推進して参ります。
 さて、周知の通り昨年度は民主党政権下で「子ども・子育て新システム」ないし「幼保一体化」と称する制度改革の法案化が企図されました。これは、保育所については、市町村の実施責任による保育の現物給付を基本とする現行制度を根底から突き崩そうとするものでした。そのため、新システムの実施をそのまま許してしまえば、保育を受ける必要性の高い子どもが保育を受けられなくなるなど、大きな混乱が生じることも予想されましたが、民主・自民・公明の三党合意により「認定こども園」の充実を行うということで、一応法案化は見送られることになりました。
 その後、年末に総選挙が実施され政権交代があり、「幼保一体化」は後退したとの感がありますが、その根拠となった待機児童の問題は依然として解消すべき喫緊の課題としてむしろ深刻化していることはいうまでもありません。したがって、今後保育制度がどのように取り扱われていくのかということについては、常に関心を寄せ、その動向を注視する必要があると思われます。
 本願寺派保育連盟では、隔年ごとに開催していた全国園長研修会と保育セミナーを統合して、昨年度より新たに「全国保育セミナー」という名称で築地本願寺を会場に開催するようになりました。昨年その第一回セミナーが開催され、保育制度の動向について講義がありましたが、今年も引き続きこの問題を中心に第二回全国保育セミナーが6月17日〜18日に開催される予定です。また、このセミナーでは、まことの保育についてのパネルディスカッションや講話もありますので、お繰り合わせご参加頂ければ幸甚に存じます。
 近年「保育の質」ということがしばしば問題になりますが、その具体的内容は「保育者の質」ということであるように思われます。そこで、教区保育連盟では、「職員の人材育成」のあり方について、園長研修会において平成24年度から25年度にかけて3回連続でこのことを課題とする研修会を開催します。「職員の資質向上」が、質の高い保育を展開していく上で極めて重要な要素となることに着目したものですが、園長・副園長・主任といういわゆる管理職にある先生方がお繰り合わせご参加下さり、研鑽を深めてくださることで、各園で「質の高い保育」が行われることを期待しています。
 
 今後、どのように保育制度が変っても、またどの地域でご縁があっても、質の高い「まことの保育」を受けて頂けるような加盟園間の連携がますます重要になってくるものと思われます。これからも、皆様方のご意見に耳を傾けながら、そのことの実現に誠心誠意努めてまいりたく存じます。
 今後とも、なにとぞ皆様のご理解・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
 取り急ぎ、平成25年度総会のご報告をさせていただきます。

                                          以上