まだ、やめられる人工島。
  いのち、暮らし、ひとが輝く鹿児島。
田のぶ子援会
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紙芝居「人工島 わたしたちの海を とらないで」

作・絵 … 鎌田 真
わたしは、鴨池新町にすんでいます。
わたしの家のベランダからは、海が見え、ときどき
イルカがむれをつくって、およいでいるときもあります。
それで、私の家の前の海の所に『人工島ができる』
と言うことで、このお話をつくりました。
いつも、イルカのフィンちゃんと、タイのチロくんは、
海の中でおいかけっこをしています。
ある日、いつものようにおいかけっこをしていたら、
チロくんが
「いたい」
といいました。
「どうしたの?チロくん」
「あのね。なにか頭におちてきたの。」
「じゃあ、わたしがちょっと見てくるね。」

とフィンちゃんが見に行きました。
「わぁ、なんだろうこれ!? 船がいっぱいきてる。」
「大きな船がすなをおとしている。」
「どうしよう。けどなにがおこっているの?」
「はやくみんなにしらせないと。大変なことになるかもしれない」
「みんなー、たいへんだよ。」
「どうしたの? チロくん、フィンちゃん」
「あのね、大きな船がいっぱいいて、
ぼくたちの海にすなをおとしているんだよ」
「それは大変じゃないか!!」
「どうして、わたしたちの海に?」

それから、みんな、この海がどうなるのか心配しました。
「そうだ!! 海のちかくにすむ、まいちゃんのところへいこう」
「うん、そうだね。もしかしたら、なにかしっているかもしれないね。

そして、フィンちゃんたちは、新川河口にすむ
真衣ちゃんに、あいにいきました。
「真衣ちゃーん、真衣ちゃーん」
「どうしたの?」
「真衣ちゃん、ぼくたちのすむ海が、すこしへんなんだよ。
なんか石やすなが、どんどんぼくたちの海に、いれられてんだよ。
真衣ちゃんだったら、しっているかと思ってきたんだけどなにかしってる?」
「それはね。鹿児島県が鹿児島市沖に計画している
人工島をつくろうとしているんだよ。」
「海をうめたてて、大型観光船のふとうなどや、
国際会議場が作られるんだよ。」
「ふうん。けど人工島っていう島は、どれくらいの大きさなの?」
「だいたい吉野公園の2倍以上だよ。それに、
フィンちゃんたちの遊ぶところがせまくなっちゃうし、
人工島ができたら潮の流れが変わっちゃうんだよ。」
「鹿児島市を流れる新川や脇田川の河口部分が
沖にうつり、どしゃがつもりやすくなるんだって。」
「そうすると、台風がきたりすると、鹿児島市の高台にある団地などから、いっぱいの水が川へ流れて、
反対に海からの高潮がぶつかって、洪水になりやすくなるって、大学の先生が言ってたよ。」
「真衣ちゃん、ありがとう。ぼくたちは、これからどうしよう。」

フィンちゃんたちは、海へもどりました
人工島反対!!
「ぼくのおじいちゃんやおばあちゃんが、昔から住んでいたところをはなれるなんて、いやだ!!」
「ここは、海がキラキラしていて、私、大好きなの!!」
「(ワカメ)私たちはうごけないから、このまま死んじゃうんだね」
「いやだよ!! いやだよ!!」
「ほんとうに、人工島ってみんなのやくにたつの?」

だけど、フィンちゃんやチロくんたちの声は、とどきませんでした。
どんどんうめたてられていって、貝やワカメちゃんや、たくさんのなかまたちが死にました。
フィンちゃんやチロくんも、いっしょうけんめいがんばったけど、さよならすることにしました。
「今までがんばったけど、ぼくたちがすめるような海じゃなくなった。
だから、住みやすいところにひっこそう」

といって、みんな、いなくなってしましました。
広くてきれいな人工島はできたけど、イルカのフィンちゃんたちはいなくなってしましました。
フィンちゃんたちは、またあたらしいとろこにきて、
今は楽しくくらしています。
だけど、ここもいつ、うめたてられるか、わかりません。
人工島ができた海の中は、小さな魚がちょろちょろいるだけで、
魚たちは、泣いています。
だんだん、水もきたない海へと、変わっていきました。
今、人工島について、いろいろと、ぎろんされていますが、
私たちのだいじな自然です。
いっぱい話し合ってから、きめてもらいたいです。
この話のフィンたちのように、ならないように……


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