まだ、やめられる人工島。 | ||
いのち、暮らし、ひとが輝く鹿児島。 | ||
内田のぶ子後援会 | ||
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市民のみなさんへのアピール |
市民のみなさん、いま、ビックリすることが起きようとしています。この鹿児島の地で、わたしたちの手作りによる新しい市長誕生の
幕開けです。長い長い鹿児島の歴史の中で、隣近所からはじめての市長が誕生しようとしています。誰が考えついたのでしょうか。その市長予定候補に女性が決まりました。 21世紀への小さな芽生えが、今日から始まります。その青い芽は、通いなれた身近な道端から生まれました。人工島推進候補と書きこまれたゴツゴツとした2個の大きな石の横にチョコンと生きづいています。それは、多くの仲間の涙や汗で生まれた小さな自然の芽です。その息吹いた芽が、内田のぶ子なのです。 しかし、その小さな芽はひとりぼっちではありません。いろんな、多くの人に囲まれています。多くの人びとは、ごくごく自然に集まりました。 「人工島は中止。いのち、暮らし、ひとが輝く鹿児島!」四万数千の昨年の市民投票や県民投票の署名にこめたこの熱い思いを持つ人びとをはじめ多くの人びとが「わたしたちの市長をつくる市民の会」のまわりに広範に集まっています。内田のぶ子を大きく包んでいるのです。市長は、力の強いものたちの上からの命令で出来上がるものではありません。 市長とは、わたしたち市民の手の届かない遠い人ではありません。向こう三軒両隣りの中にいてもおかしくはありません。 内田のぶ子は言います。 女性の視点を加えて市民のための市政をすすめたい。素人感覚も大事にしたい。そして、大事なことには、こだわりたい。人工島建設で示された、上からの押しつけのモノづくりではだめだ、人工島はいまからでもやめられる。市長が変わればやめられる、と言います。お任せ行政からそろそろ卒業すべきではないか、とも言います。 このまたとない大きなチャンスが今度の市長選挙です。市民のみなさん、勝利に向かってご一緒に頑張りましょう。 |
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2000年10月15日 わたしたちの市長をつくる市民の会 |
内田のぶ子からの手紙−市政と人工島は別ものなのか? |
人工島問題というと、市政そのものにはあまり関係のない、とても狭い問題であるかのように受け取られることがあります。もう工事はスタートしたのだから、いつまでも人工島にこだわらずに、もっと未来に目を向けるべきだ、そのほうがより「前向き」で「建設的」だと言う人もいます。 本当にそうなのでしょうか? 早くから人工島問題に取り組んできた私には、この問題が鹿児島市政の、ひいては民主主義の原点にかかわる象徴的な問題であるという実感があります。そのことを四つの点を挙げて述べたいと思います。 |
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一、情報公開(行政の基本) 私たちは人工島建設の問題について正しく理解したい、自分なりに判断したいと考え、情報開示を求めてきました。ところが、県の情報公開条例にしたがって、きちんと公開を求める手続きをしても、出てくる書類には肝心の部分が黒塗りされていることがしょっちゅうあります。「情報公開」とは名ばかりで、事実上の非公開が多すぎます。行政側は、肝心な部分は知らせない姿勢に終始していると断言できるほどです。人工島を始めとするさまざまな問題が起こったとき、その負担を直接担うのは私たち一般の市民です。だからこそ、当事者である市民に必要な情報を公開することが、行政の基本となるのです。 |
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二、公金乱用(税金の使われ方) 現在、鹿児島県が国から認可を取りつけ、やっと着工できたのは、桜島の土石流土砂の捨て場としての護岸工事だけです。それだけでも、かかる費用は107億円。負担の内訳は、県が50億円、市が30億円、国が27億円ということになっています。もちろん、これはすべて私たちが支払う税金です。しかし、この護岸工事は「桜島への緊急対策」とされていますが、実際には、桜島の有村地区には市の所有する広大な空き地があり、ここを使えばこの先20年も土砂を処理することができます。この有村の市有地には、溶岩採石場跡地で、石を切り出した跡が、えぐられて谷のようになっています。市がここを活用するにしても、まず埋め立てが必要です。ここに土石流土砂をもってくれば、市は喜び、県は助かり、国もホッとするはずです。まさに一石二鳥、かかる費用もわずかです。「緊急」対策として、これ以上の有効かつ現実的な方法はありません。それなのに、この有村地区の利用を提言しても、なぜか無視を決め込む人たちがいます。ほんとうは必要でない海の工事を何年もかけて行ない、そのために私たちの税金を107億円も投入する。それが現在、始まっている護岸工事の真実です。 |
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三、民意・住民投票(一人ひとりの市民の思い)の否定 多くの市民が人工島建設に疑問をもち、やめてほしいと願っています。「いったん立ち止まって考えてみよう」「市民にもう一度問いかけて、民意を確かめてください」という思いから、県全体で約16万人、鹿児島市では約4万5000人もの人たちが住民投票の実施を求めたのです。しかし、行政も議会もそのような私たちの思いをことごとく否定しました。市民に向き合おうとしない行政のあり方に、市民の側があきらめてしまってよいのでしょうか? |
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四、恣意的行政(情報の操作) 「いよいよ人工島の工事がスタートしました」と報道するテレビや新聞をご覧になった方は多いと思います。「ああ始まってしまった。もうとめられない…」。そう言ってため息をつかれた方もあるかもしれません。鹿児島県が今年になって発行した『未来の夢ふくらむマリンポートかごしま』では、「1999年12月に着工し、早期の完成を目指して、現在事業を推進しているところです」と明言してはばかりません。 でも、これは事実ではありません。いま海で始まろうとしている工事は、桜島の土石流土砂を処理するための「緊急対策」にすぎません。鹿児島県は、この工事に対する国の認可を「廃棄物処理施設・護岸工事」の名目でようやく取り付けたのです。「人工島の建設工事が着工した!」というのは正しい表現ではありません。人工島そのものの建設が始まったかのように見せかけるやり方は、「情報の操作」を意図していると言われても仕方のないものです。 この裏には、いま日本各地で「人工島建設計画」が相次いで中断・中止されているという事情があります。北九州、長崎についで、最近では和歌山県で人工島計画が事実上中止になりました。鹿児島の人工島計画は、「大型観光船」や「国際会議場」など華やかなイメージに彩られています。計画を推進しようとする人たちは、人工島は「観光の目玉」であり、「立県鹿児島に欠かせない必須の案件」だと言います。 しかし、そのような「大型観光船埠頭用地」としては、国からの認可は下りていないのです。この先も、国からそのような認可が下りる見通しはありません。国は、人工島が財政・環境ともに大変なお荷物になることを認識しているので、大型観光船埠頭への認可は下ろさないようにしているのです。鹿児島からは、平成5年から毎年、知事や一部の経済人たちが連れ立って、東京にお願い行脚に出かけています。それでもナシのつぶて。国は「公有水面埋め立て許可」(海を埋め立てる許可)を与えただけです。 このような鹿児島の事情は、和歌山のケースと似ています。和歌山県でも「観光」のための人工島計画がありましたが、やはり国から認可が下りず、知事は今年10月に「凍結」という形で事実上の計画断念を余儀なくされたのです。 当初、鹿児島県は、人工島建設によってたくさんの国際観光船を誘致し、年間71億3500万円もの経済効果をもたらすと豪語していました。しかし、その計画はいま、国からはまったく相手にされていないのです。困り果てたあげく、県が思いついたのが「桜島の土石流土砂の緊急対策」という名目で護岸工事の認可を受けることでした。しかし、これはまったく必要のない工事です。なぜなら、桜島の土石流対策は、国の管轄下でしっかり施行されているからです。 こうして人工島建設計画を何が何でも推進しようとする人たちは、当初の「観光」という目的を180度転換させ、「桜島の土石流土砂への緊急対策」という名目のもとに見切り発車したのです。 ところが、こうした事実は一般の市民にきちんと公開されているとは言えません。むしろ、いつまでも「夢ふくらむ…」というイメージを流し続けています。そのような行政の姿勢は、「情報の操作」と言われても仕方のないものです。 |
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以上、人工島問題を通して浮かび上がる四つの問題点を取り上げました。そこに見えてくるのは、私たちの手の届かないところで勝手に動いていく政治のありようです。一部の人たちの思惑で、私たちのふるさとの海は埋め立てられ、いくら私たちが反対の声をあげても、行政は聞く耳をもちません。賛成・反対にかかわらず、ともかく民意を確かめてほしいという「住民投票」への願いもはねつけられました。そして、私たちが願ってもいない人工島建設につぎ込まれる莫大なお金は、すべて私たち自身のお金、つまり税金なのです。そして、その背後にあるさまざまな事情に関して、私たち市民にほとんど一切の情報が公開されていないのです。 このような行政のあり方では、市民の暮らしといのちを守る政治は成り立ちません。市政全般の中で、人工島はごく一部分の小さな問題でしかないような言い方をされることがあります。しかし、人工島問題に対してどのような態度で取り組むかによって、市政そのもののありようが変わってくるのです。民主主義は「人民による人民のための政治」であると言われます。それは一人ひとりの市民の声をていねいに汲み上げ、民意を行政の中に反映させていく努力の中ではじめて可能になるのです。それが「主権在民」の基本ではないでしょうか。ところが、この人工島問題を通して私たちが経験したのは、住民投票によって民意を確かめることを拒絶し、きちんとした情報を公開することさえ拒んだ県政・市政の態度でした。 でも、私たちは声をあげることを止めてはいけないと思います。本当の民主的な市政とは、私たち一人ひとりの参加によって成り立つものです。民主主義とは、上から与えられるものではなく、私たち一人ひとりの努力によって勝ち取っていくものなのです。その努力を、わたし自身はこれからも続けていくつもりです。 |
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私は「人工島計画は間違いなく破綻する」と確信しています。私たちは情報の公開を求めて開示請求を繰り返していくなかで、この結論にいたったのです。人工島建設をめぐる真実は、いまの行政が出しているパンフレットなどからは見えてきません。いま始まろうとしている海の埋め立て工事は、全体の計画のごく一部でしかありません。これは次の見通しがあってはじめて意味のあるものです。ところが、現実にはその次の見通しがないのです。それなら即座に中止すべきではないでしょうか。私には、近い将来、中途で放り投げられた工事の残骸が目に浮かびます。さらに想像を広げるなら、そういった目を覆う失政に対して、まるで他人事のように、そしらぬ顔を続ける政治家や役人たち。そして市民の間にますます広がる無力感、政治への無関心。そんな未来は辛すぎます。 私たちの運動をさらに広げて「人工島中止!」へ持っていくこと。それが最善の選択であると私は確信しています。ここで深呼吸して、もう一息頑張ろうと思っています。この私たちの歩みに参加していただければ、こんなにうれしいことはありません。 |
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