朝 礼 訓 辞

平成25年3月1日

  新しいせいざん病院が完成しました。4日(月)に業者から引き渡されます。いよいよ引越にかかります。
 そして最後の3月31日(日)には、総動員で患者さんを移動させる手筈になっています。事故など起こらないようにみんなで、力を合わせて、これを成功させなければなりません。
 
  そして4月1日(月)から再出発です。大変な額の借り入れをしていますので、皆さん一人一人が、それぞれ経営者のつもりで頑張って欲しいのです。何卒よろしくお願い申し上げます。

 私達人間には、希望をもって力強く生き抜くことが使命として与えられています。

 Nさん夫妻にK子さんという娘がいましたが、22歳の若さでこの世を去りました。
  ご両親はもっといろいろ娘の希望を聞いてやれば良かったと自分たちを責め、苦しんで、いっそ死んでしまいたいと思う日々が続いていました。
 ところが、半年も経ったある日、亡くなったはずの娘さんから手紙が届いたのです。

「お父さん、お母さん、驚かせてごめんなさい。実は私が死んで半年以上、過ぎた頃にポストに投げ入れて欲しいと友達に頼んでおいたのです。
 今日まで本当にありがとうございました。ガンに負けて22年間の人生を終えるのは、すごく悔しいけれど、思い残すことはありません。
 いいえ、楽しかった思い出が沢山あるからこそ満足して旅立てるのです。お父さん、お母さん、私待っているからきっと来てね。
 ゆっくりでいいの。この世で十分に生きて、ゆっくりでいいから必ず会いに来てね。花嫁姿を見せられなくてごめんなさい。  K子より」

 ご両親は手紙を抱きしめ、号泣しながらも、いつかK古参に会えるんだという希望をもって生きることを決心されたのでした。

 人生も社会生活も病院事業も同じことです。
 希望をもって三月も一緒に働きましょう。
医療法人純青会 せいざん病院
理事長  田上 容正

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