朝 礼 訓 辞
平成25年1月4日
明けましておめでとうございます。 鳩が平和の象徴になったのは、旧約聖書の頃からだと言われています。 人間の堕落をいさめるために神は地球上に洪水を起こさせます。 ノアという人が方舟を造り、何人かの人間と何種類かの動物を乗せ、水の上を漂っている時、洪水が引いたかどうかを確かめるために1羽の鳩を放ちます。 すると、鳩は若葉の芽吹いたオリーブの枝を加えて戻り、神の怒りが納まったことを知らせたのです。 種子島にも鳩の伝説があります。 西町の八坂神社の上にある八幡神社の境内に鳩礒という石碑が建っています。 今からおよそ700年くらい前、蒙古(今のモンゴル)が世界制覇を目指し、日本に襲来した時、神風(今の台風)が吹いて船団が全滅したのは、文永、弘安の役として知られています。 この頃、船団の一部が種子島を攻めてきたようです。 トッピーやロケットが発着するあの湾を赤尾木湾と呼んでいましたが、ここに艦船が何隻か襲ってきました。 この時、、賢い人がいて、何羽かの鳩に火を付けた線香を咥えさせて飛ばし、船団に目がけて落とし、ことごとく爆破させ手しまったという伝説があります。 このように鳩は平和のシンボルなのですが、あちこちで鳩が飛び交い、今年こそは世界が平和であり、日本が平和であるように願うものです。 台風、竜巻、津波、地震など自然現象は、いつ、どこで、起こるのか分かりません。 広い宇宙の中で、無数の星がきちんと調和が取れるように、うごめくのが、自然現象なのですが、私の宗教観から見れば、人間は豊かすぎてそれに甘え、傲慢にならないために与えられる棘であり、人間が人間らしく生きるための試練ではないかといつも思っています。 今年もいろんなことが起こるか分かりません。 地震、津波、台風、原発のことなど、いつ私達を襲うか分かりませんが、それに備え、万全の準備と共に、心の備えをきちっとしておくことが大切だと思います。 いよいよ4月から新しい病院に移ります。 6年目の悲願の新築移転です。 種子島、屋久島の心を病む人のために、皆さんと一緒に頑張りたいと思います。 本年もよろしくお願い致します。 |
医療法人純青会 せいざん病院 理事長 田上 容正 |