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CKD予防ネットワーク

慢性腎臓病(CKD)は適切な時期に適切な治療を行うことで進行を予防する事が可能です。 CKDの重症化を予防するためには,健診等で腎臓の異常等が発見された患者を,かかりつけ医と腎臓等に関する専門医が連携して診療すること(病診連携)が重要であることから,医師会、専門医、薬剤師会、市町、協会けんぽ等の委員からなる姶良伊佐地区CKD 協議会を設置し病診連携の運用が図られるよう「CKD予防ネットワーク」を構築致しました。

CKDは①0.15g/g・Cr以上の蛋白尿(糖尿病患者に関しては30mg/g・Cr以上のアルブミン尿)の存在 ②eGFR<60mL/分/1.73㎡のいずれか、または両方が3か月以上持続する、ことにより定義され、CKDの進行は、末期腎不全のリスクを高めるとともに、脳卒中、心筋梗塞等の心血管疾患のリスクが上昇し、人工透析が必要となります。 姶良地区CKD予防ネットワークは、人工透析患者数減少を目指しCKD重症化を予防するために、特定健診で腎臓の異常等が発見された方に対し、かかりつけ医と専門医との連携が図れるように構築され、平成29年4月より、尿蛋白、尿潜血、eGFR所見のある方に登録かかりつけ医を受診してもらい、再検査後紹介基準を満たした方を腎臓専門医へ紹介していくシステムとなっています。

紹介基準は、①尿蛋白/Cr比0.50g/g・Cr以上または尿蛋白2+以上 ②尿蛋白、潜血ともに1+以上 ③eGFRが50ml/分/1.73m2未満(40歳未満は60未満、70歳以上は40未満) ④3か月以内に30%以上のeGFR低下 のいずれかに該当する場合です。 姶良地区CKD予防ネットワークでは、登録かかりつけ医を受診中の患者が紹介基準に該当した場合でも、紹介シートを使用して随時専門医へ紹介することも可能となっているため、より多くのCKD患者の重症化予防に寄与すると期待されます。

効果的なCKD診療のためには,専門医とかかりつけ医との病診連携が重要となります。登録かかりつけ医としてこの事業に参加することにより、CKDへの理解をより一層深め、住民のCKD重症化予防に貢献できると考えています。多くのかかりつけ医に登録して頂くことで、この地区の新規人工透析患者数を少なくできることが期待されます。

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