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 6.微分の応用

  これまでで、微分係数が親玉だということが解りました。では、その微分係

 数を求めて一体何をするのでしょう。

  例を示します。



 (例)

  正方形の土地の一辺の長さを測って10mを得ました。測定誤差を0.01

 mとしたときの面積の誤差はいくらでしょう。

図6.1

図6.1



  一辺の長さをxmとすると、面積yは、


   y=x


 ですね。

  x=10mのときの微分係数を求めてみると、



  式6.2



  そして、左辺のdxをxの誤差としてあつかうのです。



  式6.3



 これが面積の誤差になります。

  ここでは、dx、dyを誤差としてあつかいました。



  もう一ついきます。



 (例)

  y=x のグラフの最小値を求めてみましょう。



図6.2



  図から最小値は0(x=0のとき)ですね。


  これを微分係数で求めてみます。



  微分係数は、ある点における接線の傾きともいうことができます。虫めがね

 の図を思い出してください。



図3.2再掲



  最小値をとるところ、つまり、x=0では接線の傾き(=微分係数)はどう

 なりますか?


  ・・・接線は水平になりますね。


 ということは、傾きは・・・ 0ですね。


  だから、微分係数が0になる点が最小値(yの値ですよ。)になるのです。



  このような場合には、x=xにおける微分係数(=導関数)を用いるのが便

 利です。



  式6.3



 導関数2xは、ある点x=xにおける微分係数ですから、


  2x=0  (接線が水平)


 とおくと、これから


   x=0


 が求められます。



  つまり、x=0で最小値(yの値ですよ。)をとります。

 その値は、x=0をy=xに代入して、


   


 となります。

  ここでは、最小値を求める問題として微分を応用しました。

  最大値も同じようにして求めることができます。



    りょうかん:どうですか? 解りましたか?

    姫野:先生、ネムイ・・・。

    りょうかん:もうちょっとです。がまんして。思いこんだらダー

          この他にも、まだまだ応用できます。

          速さの問題とか・・・

          とにかく、微分係数は便利です。

          難しく感じる人は、最初からもう一回復習してください。

          勉強は、くりかえし、くりかえしやることが大切です。


 次回は、微分の公式です。

 これでおわります。             


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