たがみよしひさ『NERVOUS BREAKDOWN』13巻 学研 1997年

 ついに最終巻です。長かったですね。第1巻を見てみたら,1988年からですから,足かけ9年です。絵柄も多少変わっていますね。コミックのなかの時間がどう流れているのかわかりませんが,安堂は結婚するわ,子どもはできるわ,やはり9年もたつと,やはり年を取るのでしょう。でも,長期連載にも関わらず,めずらしく登場人物もあんまり増えなかったですね(笑)。でもこれで発売を楽しみにしているコミックがひとつ減ってしまいました。この作品については,「お気に入りのコミック」で紹介してますから,そちらをご参照ください。

「女にはむかない職業」
 途中で「落として」いるんですね,この作品。とてもめずらしい作者の「始末書」付きです(笑)。原稿を落としたとき,マンガ家は,こんなのいつも書いているんですかねえ? それともギャグ?
「愛の探偵たち」
 なかなか進展しなかった三輪と未来との間もこれで一段落,と思いきや・・・
「もっとも危険な流行(ブーム)」
 動機についてはもう少し伏線がほしかったです。
「途中の家」
 「愛の探偵たち」でも決着しなかった三輪と未来。安堂たちの協力(?)を得て,今度こそ,と思ったら・・・。なぜかD・R・クーンツを思い出しました。似たようなのあったかな?
「リトル・ルーズ・ガール」
 ラストは,まあ,ご愛敬ですが,この巻で,一番「本格」してますね。それにしても,最初出たときは,どう見てもいい加減に描いたとしか思えなかった大崎くんが,いつのまにやら準レギュラー(表紙にまで出てる!),おまけに美矢とそんな風になってしまうなんて,意外でした。
「最後は惨劇」
 ブラウン&礼やら,マッドクッキーやら,オールスターキャストによる顔見せ最終公演ですね。最後の犯人は「作者」かと思いましたが・・・
「スペシャルレポート[」
 ううむ,吉村達也・・・。お疲れさまでした。

97/04/10

go back to "Comic's Room"