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 7.微分の公式

  微分係数は導関数から簡単に求められました。しかし、導関数を求めるのは 

 (=微分するのは)lim が出てきてめんどうですね。


  そこで、昔の人はまたまた考えました。公式を作ったのです。何回も何回も

 やって法則を見つけ出したのです。


  例えば、

     y=xを微分するとy’=2xになります。

     ※y’はと同じです。このように書くと便利ですが、そのうち

      y’の本来の意味を忘れてしまわないように注意して下さい。

     y=xを微分するとy’=3x

     y=xを微分するとy’=4x


 となり、係数や指数が規則的に変化します。このような規則性を観察して、い

 ろんな公式を導きました。もちろん、今では公式の数学的証明もなされていま

 すので、安心して使うことができます。



  以下に、測量技術者として覚えておきたい公式を挙げます。



  (1)y=x  

     y’=nxn−1


  (2)y=kx (kは定数)  

     y’=k・nxn−1


  (3)y=u ± v (u,vはxの関数)

     y’=u’± v’


  (4)y=u・v

     y’=u’v+uv’


  


  (6)y=sinx

     y’=cosx


  (7)y=cosx

     y’=−sinx (マイナスが付きます)


  (8)y=tanx

     


  (9)y=log

     

   ※eは微分・積分でよく使われる、自然対数の底です。(関数電卓にもつ

    いています。)e=2.71828・・・で、フナヒトハチフタハチ

    (鮒一鉢二鉢)と覚えましょう。


  (10)y=e

      y’=e (微分しても変わらない、変な関数です。)


  (11)y=f(t),t=g(x)

      

    こう書いても何のことか解りませんね。

    yはtの関数で、またtはxの関数の微分です。ややこしいですね。こ

    のような関数の関数の微分を、りょうかんは缶詰微分(カンヅメ微分)

    と呼んでいます。

    この微分がいちばん難しいですが、つぎの練習問題で勉強すれば、すら

    すら解けるようになります。



  りょうかん:次は微分公式の練習問題です。

  それまでに(1)〜(11)の公式をしっかり覚えておいてください。

  四本:わかりました。

  山口:先生、(11)も覚えないといけませんか?

  りょうかん:そうですねぇ、これは覚えなくてもいいかもしれませんね。

  北迫:あー、良かった。


 次回は、微分公式の練習問題です。

 これでおわります。             


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