その15


流鏑馬祭り  (yabusame maturi) やぶさめ 
高山町
県指定 無形民俗文化財

 
見物人の人垣が3重5重に並び長さ300メートル以上続いている
疾走する馬上から鏑矢を60センチ四方の的に射る。

高山の流鏑馬は、肝付氏が高山に定住後が始まりとされています。
国家安泰、悪疫退散、五穀豊饒を祈願して行われる年占いです。
肝付氏は1036年に高山に居住し、およそ900年の伝統があります。
四十九所神社参道・宮之馬場の330mのところで行われます。
約100m毎に3ヶ所の的が立てられ、3回懸けぬけて矢を射ります。
3回チャレンジして、合計9本の的を狙うことになります。
矢は二股になった鏑「かぶら」矢で、当てても8本までと
9本全部は、命中させない慣わしになっています。


毎回走る前にお清めを歩いて撒く 射る前のデモンストレーション
全力疾走で矢を射る あいだで獅子舞い披露も

流鏑馬祭りは、10月の第3土曜と日曜日に、武者行列や踊りのパレード、各種運動大会
歌謡ショーなど、町の各所で見られ、流鏑馬は日曜の午後2時から催されます、

昭和28年頃までは、武家屋敷群「麓」の青年「にせ」が仕切っていましたが
現在は町全体の行事として保存会が出来、そこで射手など選定しています。
射手は中学生から選ばれ、12歳から15歳の少年が選定されます。
射手は流鏑馬の前前の日から柏原浜に、汐がけに出かけます。その日から
縄を張った場所にこもり、当日は高山川で身を清めるなどの行事をこなし
本番・流鏑馬に臨みます。的は2尺「約60センチ角」の杉板です。


3回目、3本とも的中させて、ほっとしたのと誇らしい射手  真中に当たった矢は神社に奉納される



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