その19


深固院祭り (shinkoin maturi) しんこいんまつり 
日吉町

村の鎮守の神様の〜日本の各地には小さな単位の村祭りがある。
手作りの祭りと言ってよく、集落ごとに踊りなどのアトラクションがあり
田舎の人や、故郷を都会に代えて、暮らしておられる方も「村祭り」と
聞くと、懐かしい子供時代などを、思い出されるのではないでしょうか。
深固院祭りも、そんな雰囲気のあるお祭りです。2003年で11回目です

 

深固院は、この地域にとって素晴らしい史跡であり、由緒ある寺です。開山は1386年、伊集院島津家出身で、薩摩藩菩提寺福昌寺住職、後に妙円寺住僧であった石屋眞深和尚。現在、寺屋敷と呼ばれている深固岳の麓に草庵を作り深固院と名付け布教をはじめた。
1686年、領主21代の時、平清盛像と本尊釈迦如来像を再安置。天明の火災や明治の廃仏令で焼却されたが、石屋和尚ほか歴代住職・領主21代禰寝清雄の墓、仁王像など散在している。竹や杉松・鬱蒼とした中は古い寺院跡といった風情がいっぱいです。
しんこだんご 深固団子 →
石屋和尚の頃は南北朝の戦乱の時代で、飢饉があり、餓えた住民に、和尚は田圃に出て落ち穂を拾い、モミを粉にして餅を搗き、醤油をつけて焼いて皆に食べさせたら、そのおいしいこと。「おしょうさん、こいはなんちゅうもんごわすか」村人に聞かれた和尚とっさに「しんこだごというもんじゃ」と答えた。鹿児島で有名なしんこだんごは、こうしてうまれたそうである。 (日吉町教育委員会)
仁王像、廃仏毀釈でかなり壊されているが、対で残っている。この木立の奥にも、歴代の住職の墓など散在している。 左側坂道の脇に「小松○江守殿贈一品内大臣浄蓬尊霊」の文字が見える
右奥に石屋和尚の墓があり、領主・歴代の住職の墓も一緒に並んでいる。墓は綺麗に清掃され、お祭りのためだけでなく、近くの住民の奉仕とのこと。
駐車場から 道路の片側は臨時駐車場 発祥の地・深固だんごの幟


歴史は11年と、まだ始まったばかりのお祭りだが、寺の歴史しんこ団子の知名度、そして何よりも住民のパワーがあります。
歴史ある史跡の深固院跡地を利用して石屋和尚を称えて何か地域の活性化まで図れないものかと、企画されたものです。
伝統・郷土芸能の虚無僧踊りの奉納披露もありました。気温差の大きい扇尾地区のお米は深固米として美味しいと評判。
そのお米や農作物の当る抽選会、しんこ団子販売は、もちろん手打ソバ・うどん甘酒コーナーほか、出店もいくつも出る。

アトラクションbP 深固院慕情 踊り 五つ太鼓の披露、舞台の裏は孟宗竹林
扇尾保育園児太鼓 園児のしっかりした演技 3・4・5歳の園児




  お楽しみ抽選会に並ぶ  お祭りは見るのもだが、食べるのも・・


手作りの舞台
手作りの舞台から観客席 扇尾小学校合掌 踊り・手作りのイメージの強い



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