その12


ボゼ祭り  (boze) 盆踊り 
十島村・悪石島
 
見物人は村の人口の3倍、カメラマンの数・人口の2倍以上いたと思われる
2003年お盆

トカラ列島・悪石島には仮面神ボゼの祭りがある。。トカラの島々には全島に平家の
落人伝説も残っており、ここに南の国からの来訪神であろうユニークな顔のボゼ神が
伝わって面白い行事になっている。悪石島の盆踊りは県指定の無形民俗文化財に
なっていて、「俵おどり」や「魚釣り踊り」「花踊り」など7つの盆踊りが伝わっている。
踊りは男性だけが参加し、先頭で鉦をならして輪になり、お墓や寺跡各家を回る。
旧暦の7月7日から16日まで盆踊りがあり、最終日に仮面神ボゼが登場する。
南の島的な異様な面に、ビローの葉で身体を包み、長い棒を持ち女子供を突つき、
棒に塗られた赤土が付くと悪魔払いになると言う。マラ棒とかボゼマラと呼ばれている。
ボゼは死霊臭が漂う盆から、日常に引き戻す役目をするということで、盆踊りの
輪の中に飛び込み盆行事の幕を引く。それは公民館の庭で行われる最終行事だ。



盆踊り
お寺あとで輪になって・8月12日 踊りは男性だけで踊る
祖霊を慰める意味もあり、お墓でも舞う 各家のお墓で舞う

ボゼを呼ぶ太鼓なのか、それを鳴らしながら口上『遠くのものは耳で聞け、近くのものは目にもみろ』
その口上や太鼓の音で、ホゼは公民館の庭にやってくる。今回は踊りの輪中でなく、終わった直後に
やってきた。子供達は何かにつけ「ホゼが来るぞ』と脅かされているようで、怖がりかたは尋常でない。
見物人、男と言わず、赤土を塗った棒や、飛び散った汁がビローの葉っぱなどに付いていて、それが
着ているものや身体につく。悪霊払いになるから、多少はガマンしよう。結構悲惨な女の子も・・・・


8月13日公民館で盆踊り  これでそろそろボゼ神登場の気配
太鼓を叩いて、口上。ボゼの登場 ユーモラスなくせに、意外に迫力があった
キャーキャー、半ベソの小学校から中学生女子 太鼓で引き上げ、これで幕引き



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