
子育て支援
Q:6月23日の南日本新聞に顔写真つきで掲載されました。「子育て支援」について、ご高覧頂ければ幸甚です。
A: 第67回南日本赤ちゃん健康相談会総評
「子育て支援は社会全体で」
南日本赤ちゃん健康相談会は大正15年に「鹿児島コドモ博覧会優良児審査会」として発足以来、名称や相談の内容は時代の要請に応じて変遷しているものの、今回で67回を迎えました。
今年は、5月27日 284名、28日337合計621名のご参加がありました。
鹿児島市内と市外の比率はおよそ2対1でした。
相談会では、身長、胸囲、頭囲、体重などの計測や専門医による診察の他、育児や病気に対する相談がありました。病気の相談では、指しゃぶり、アトピー性皮膚炎や湿疹、心臓疾患、ヘルニア、痙攣、喘息、歯並びについて等などが多く、育児相談では、発育や発達、大泉門、頭の形、夜泣き、睡眠、離乳食や断乳、予防接種等と相談内容は様々でした。
かねては病気の治療に目が向き易いのですが、子どもの成長を喜び驚き、愛情深く育てているご両親の多いのに、深い感銘をうけました。育児は母親一人でできるものではありません。父親や周囲の人々の協力が非常に大切です。今回も夫婦一緒に相談に来られた方も沢山いて、とてもほほえましく思いました。
子どもの健康なあかしは「快食」「快眠」「快排」「快遊」と言われております。気持ち良さそうにお乳を飲み、気持ち良さそうに寝て、排泄も順調で、笑顔で遊んでおれば、大きな病気は無いと推定出来ます。
泣いている赤ちゃんには、同じ目の高さで30センチ位離れて、優しく声を掛けながら、じっと瞳をみつめてあげましょう。赤ちゃんが今、何を欲しがっているかの情報が得られますし、赤ちゃんの心も落ち着くようです。ぜひお試し下さい。
子は人の子であり、社会の子でもあります。成人すれば、社会のために働く宝なのです。
子育て支援には、社会全体が一緒になって、積極的なご協力をお願い致します。
(相談会副委員長・鹿児島県小児科医会会長 鮫島信一)
平成12年6月24日
