骨塩量の低下なども認め、将来妊娠・出産することを考えると、栄養面、そして生活面まで注意する必要があります。まれに卵巣性無月経のことがあり、早発閉経の可能性が高くなり、カウフマン療法などの治療を継続して、早期に妊娠、出産をすることを、親御さんも含めて、説明していくことが大変重要になってきます。
<思春期の異常が将来につながる・・・>
月経異常の中に多のう胞性卵巣症候群の方が多くおられ、一時的に改善しても、初経からの月経異常が多く、期間や重症度に差はあるものの異常を繰り返します。
また本疾患は糖尿病、子宮内膜癌、脳血管疾患などの危険因子となり、長期的なフォローが必要です。将来排卵障害で、不妊で悩み、排卵誘発剤を使用したり、インスリン抵抗性で治療を要し、妊娠、分娩まで携わることが多くあります。
月経困難症に関しては、機能性のものが多く、生活習慣の改善や漢方、NSAID(非ステロイド性消炎鎮痛剤)や低用量ピルなどの内服で改善します。
セックスの経験がない子でもカンジダ膣炎があり、稀ですが、糖尿病などの可能性を考え、十分説明し、再発を繰り返すことがあるので、きちんと治療することを勧めています。STDも多く、十分な性教育への必要性を感じます。
またクラミジア感染は卵管性不妊を引き起こす可能性があり、しっかり治療する必要があります。逆に避妊ピルの相談が増えたのも最近の特徴といえます。
敷居を低くする努力をしているので、悩みを抱える女子は産婦人科を是非受診して、かかりつけ医を見つけて欲しいと思います。
|