【クッキング活動】

畑あそびで、あるいは室内の大型遊具や「ブッブーあそび」などでからだを動かして
あそぶ楽しさを知った子どもたちに、今度は室内でじっくりとあそんで欲しいと、
小麦粉粘土あそびへと継ぎます。足で踏んづけても、手でこねまわしても、
ひっぱりっこをしてもいい位のこね具合の小麦粉粘土を用意し、子どもたちと
またまた向かい合ってあそびます。上手に相手をしないとすぐにあきて、あそびが
きれがちな子どもたちも、畑あそびからの発展でからだを思いっきり使ったあそびの
楽しさを実感しているからこそ、小麦粉粘土あそびでも楽しくあそんでいきます。
これなら生活に結びつく力を引き出せそう…。
 この小麦粉を素材に「うどんづくり」をしてみたいという願いが浮かび上がって
いきました。そこには、あそぶ力をもとに一番身近な食べることにつながる活動を
組織するなかで、道具を使うチャンスを与えていけるぞという考えがあったからです。
生活のなかにある自分に関係する道具を使うことの楽しさを知ってはしい!!
 また、子どもたちがいちばん興味を持ちやすいクッキング活動を通して、見通す
力もつけられるのではという仮説は見事に的中します。
 私たちは、活動の前にまず絵カードで活動の流れを示し、その後身支度をして活動
に移っていくというふうに、子どもが理解しやすいように活動の流れを整理し、3回
(1回目おだんごづくり、2回目おやきづくり、3回目うどんづくり)にわたって
クッキング活動を組み立てていきました。
1回目のおだんごづくりでは、偏食が多く、きらいなもの・食べたことのないもの
は絶対に口にしなかったRくんが、今まで食べたことの無かったきな粉のお団子を
口にしました。粉をまぜたり、おだんごを丸めたりという調理過程もふくめ、
仲間と一緒に楽しく活動できたことが、Rくんの“初めてだけど食べてみようかな
”という気持ちをかきたてたのでしょう。この、限られたものしか口にしない子が
初めてのものに自分から挑戦してみるという姿は、2回目・3回目の活動の中でも
見られ、頭を悩ます偏食問題へのアプローチの視点を学ぶよい機会にもなりました。
 2回目のおやきづくりでは、おたまとボウルという道具も入り、焼いたりひっくり
返したりと、少し行程も複雑になったにもかかわらず、一度経験していることもあり、
どの子も1回目より落ちっいて参加することができました。中でも、いすに座って
取り組む活動ではなかなか落ちついて参加しにくく、保育者の背中におんぶされて
参加していたHくんが、しっかりと見通しをもち、だれよりも早くエプロンと三角巾の
身支度をすませ、おたま片手に“はやくはじめよう!”といわんばかりの顔でテーブル
で待ち、最初から最後までしっかり活動に参加していきました。この2回目の活動で
は、小麦粉粘土あそびからの系統立てた実践展開と、活動の流れを分かりやすく示し
た絵カードの意味の大ささを心から実感することができました。
 そんな1回目、2回目の活動を経てのうどんづくり。スタッフにとっても初めての
経験で、事前に地域の公民館で活躍されている方に指導していただきながら、
スタッフも十分な見通しを持って臨みました。このうどんづくりは、3回にわたっての
クッキング活動のまとめでもあると同時に、10月の畑あそびから、小麦粉粘土あそび、
そしてクッキング活動へという、2学期後半の実践の総まとめにもなりました。