ＶＢ１１

　２．３　距離方向角計算のつづき

　　標準モジュールは、プロジェクト→標準モジュールの追加で組み込むことがで

　きます。

　　リストを見てみましょう。

図３．３　距離方向角計算フォーム

　フォームモジュール（frmEx4.frm）

　0010　Option Explicit

　0020　Private Sub Command1_Click()
　0030　　　Dim X1, Y1 As Double
　0040　　　Dim X2, Y2 As Double
　0050　　　Dim T As Double
　0060　　　Dim doo, fun, byo As Single
　　　　'
　　　　'
　0070　　　X1 = Val(Text1.Text)
　0080　　　Y1 = Val(Text2.Text)
　0090　　　X2 = Val(Text3.Text)
　0100　　　Y2 = Val(Text4.Text)
　　　　'
　　　　'
　0110　　　T = Alph(X1, Y1, X2, Y2)
　0120　　　Call RadDeg(T, doo, fun, byo)
　0130　　　Text5.Text = doo & "-" & fun & "-" & byo
　0140　　　Text6.Text = Str(S)
　0150　End Sub

　0160　Private Sub Command2_Click()
　0170　　　Text1.Text = ""
　0180　　　Text2.Text = ""
　0190　　　Text3.Text = ""
　0200　　　Text4.Text = ""
　0210　　　Text5.Text = ""
　0220　　　Text6.Text = ""
　0230　End Sub

　0240　Private Sub Command3_Click()
　0250　　　End
　0260　End Sub

　0270　Private Sub Form_Load()
　0280　　　Screen.MousePointer = 0
　0290　　　Me.Left = (Screen.Width - Me.Width) / 2
　0300　　　Me.Top = (Screen.Height - Me.Height) / 2
　0310　End Sub

　0320　Private Sub Text1_KeyPress(KeyAscii As Integer)
　0330　　　If KeyAscii = 13 Then
　0340　　　　　KeyAscii = 0
　0350　　　　　Text2.SetFocus
　0360　　　End If
　0370　End Sub

　0380　Private Sub Text2_KeyPress(KeyAscii As Integer)
　0390　　　If KeyAscii = 13 Then
　0400　　　　　KeyAscii = 0
　0410　　　　　Text3.SetFocus
　0420　　　End If
　0430　End Sub

　0440　Private Sub Text3_KeyPress(KeyAscii As Integer)
　0450　　　If KeyAscii = 13 Then
　0460　　　　　KeyAscii = 0
　0470　　　　　Text4.SetFocus
　0480　　　End If
　0490　End Sub

　0500　Private Sub Text4_KeyPress(KeyAscii As Integer)
　0510　　　If KeyAscii = 13 Then
　0520　　　　　KeyAscii = 0
　0530　　　　　Command1.SetFocus
　0540　　　End If
　0550　End Sub

　標準モジュール（ex4.bas）

　1010　Option Explicit
　1020　　　Const PI = 3.14159265358979
　1030　　　Public S As Double

　1040　Sub RadDeg(r, d, f, b)
　1050　　　Dim deg As Double

　　　　'
　1060　　　deg = r * 180 / PI
　1070　　　d = Int(deg)
　1080　　　f = Int((deg - d) * 60)
　1090　　　If f < 0 Then f = 0
　1100　　　b = (deg - d - f / 60) * 3600
　1110　　　If b < 0 Then b = 0 Else b = Int(b + 0.5)
　　　　'
　1120　End Sub

　1130　Function Alph(xa, ya, xb, yb) As Double
　1140　　　Dim DX, DY As Double
　1150　　　Dim Thi As Double 'Atn(dy/dx)
　　　　'
　1160　　　DX = xb - xa
　1170　　　DY = yb - ya
　　　　'
　1180　　　S = Sqr(DX ^ 2 + DY ^ 2)
　1190　　　S = Int(S * 1000 + 0.5) / 1000
　　　　'
　1200　　　If DX = 0 Then
　1210　　　　　If DY = 0 Then Alph = 0
　1220　　　　　If DY > 0 Then Alph = PI / 2
　1230　　　　　If DY < 0 Then Alph = PI * 3 / 2
　1240　　　End If
　　　　'
　1250　　　If DX <> 0 Then Thi = Atn(DY / DX)
　　　　'
　1260　　　If DX > 0 Then
　1270　　　　　Alph = Thi + 2 * PI
　1280　　　End If
　　　　'
　1290　　　If DX < 0 Then
　1300　　　　　Alph = Thi + PI
　1310　　　End If
　　　　'
　1320　　　If Alph >= 2 * PI Then
　1330　　　　　Alph = Alph - 2 * PI
　1340　　　End If
　　　　'
　1350　End Function

　※リスト中の番号は説明のためにつけたもので、入力の必要はありません。

　これまでのプログラムとの相違点

　　距離計算と方向角計算のそれぞれのプログラムとの大きな違いは、

　　　　（１）テキストボックスが１個増えたこと、

　　　　（２）方向角と距離の計算を一つの関数プロシージャにまとめたこと、

　　　　（３）ラジアンを度数法に変換するサブルーチンと（２）の関数プロシージ

　　　　　　ャを標準プロシージャの中に移したこと、

　などです。

　　（１）は当然ですね。距離と方向角を一つのフォームに表示しなければなりませ

　んから。

　　（２）については、別にまとめる必要はなかったのですが、距離計算そのものは

　簡単で一行で記述できること、さらに距離方向角計算として同時に利用することが

　多いからです。

　　（３）は、今回のプログラミングの目玉で、とにかく標準プロシージャを使って

　みるためです。標準プロシージャにしなくてもかまいません。

　　標準プロシージャには、フォームモジュールに直接関係のないジェネラルプロシ

　ージャなどを記述します。

　フォームモジュール（frmEx4.frm）の変更箇所

　　　　（１）フォームモジュールのジェネラルプロシージャ（サブルーチンや関数

　　　　　　プロシージャ）を、標準モジュールに切り取って貼り付けます。

　　　　　　このとき、Privateを付けたままではフォームモジュールからは呼び出

　　　　　　せないので、Privateは削除します。

　　　　　　　Privateの代わりに、次のようにPublicを付けてもかまいません。

　　　　　　　　Public Function Alph(xa, ya, xb, yb) As Double

　　　　（２）宣言セクション(General-Declarations)で宣言した変数を切り取って、

　　　　　　標準モジュールの宣言セクションに貼り付けます。

　　　　　　　すべてのプロシージャから使える変数や定数にするためです。

　標準モジュール（ex4.bas）

　1010　Option Explicit
　1020　　　Const PI = 3.14159265358979
　1030　　　Public S As Double

　　　　宣言部です。

　　　　すべてのプロシージャで使える変数にするためです。

　1040　Sub RadDeg(r, d, f, b)
　～
　1130　Function Alph(xa, ya, xb, yb) As Double
　～

　　　　ラジアンを度数法に変換するサブルーチンと、方向角と距離を計算する関数

　　　　です。

　1180　　　S = Sqr(DX ^ 2 + DY ^ 2)
　1190　　　S = Int(S * 1000 + 0.5) / 1000

　　　　距離の計算です。変数SはPublic宣言されているので、すべてのプロシージャ

　　　　から使用可能です。

　　　　関数の戻り値は通常ひとつですが、このようにして使うと何個でも返すこと

　　　　ができますね。これはスタンダードな使い方ではないでしょうけど。

　　ここまでのソースプログラムは、次をクリックすればダウンロードできます。

ソースプログラムのダウンロード　

圧縮されていますので、解凍してから使ってください。

　　次回は、ファイル処理の予定です。

　これでおわります。　　　　　　　　　　　　　　

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