『良寛のホームページ』 紫水 書 私は、3年前から娘といっしょに書道を習っています。これは、その書道の師が書いて 下さったものです。 師の雅号は紫水で、多くの賞を受賞されている有名な方です。達磨さんのような大きな お腹で、ゆっくりと語り、やさしく教えてくださいます。 その師のやさしさに甘えているせいでしょうか、いや、もともと素質がないからでしょ う、なかなか字はうまくなりません。しかし、書いている間は書くこと以外何も考えな いすばらしい時間を過ごさせて頂いています。 仏教の修行のひとつに写経というのがあります。般若心経などのお経を筆で書くもので す。私は写経を実際にやったことがないので、その目的はよくわかりませんが、たぶん、 書いている時間は無心になることができ、仏教でいう調心・調息・調身が身につくから でしょう。私がやっている書道も同じ効果があると思っています。 書道でも坐禅でも何かの目的のために修行をするのは、本来の仏教の思想(本来無目的) からはずれるのだそうです。目的があるとその目的が頭から離れず、けっきょく無心に なれない、無心になっていると錯覚するからでしょう。目的をもたず、ただひたすらそ れに打ち込む、そうしたとき、本当の自分に出会えるのかもしれません。 まだまだ、私は世の中が分かっていません。さいわい、私の周りには書道の師をはじめ、 苦労して人生歩んでこられた立派な方がいらっしゃいます。そのような方からできるだ け多くのことを学んでいきたいと思います。 これから、このページには師のお許しを得て、師の作品を載せる予定です。 (98/9/3) やっと、師のお許しを得ることができました。 毎日展での入選作です。小さな写真をスキャナでコピーしたので、かなり画質が落 ちてしまったのが残念です。 第45回毎日書道展 前山紫水 9尺(297cm)もある大作です。師は昔、小学校の教師であったからでしょう、小 学5年の国語の教科書に載っていた詩を題材にされています。 「かかんはたった一人・・・」と読めます。ご自分のお母さんを想いながら、書いたそう です。
第46回毎日書道展 前山紫水 この作品展から、6尺(198cm)の規格になったそうです。師のもっともお気に入 りの作品です。「知床の岬にはまなすの咲く頃・・・」という歌を題材にしています。文 字の配置(新幹線のような形とおっしゃったかな?)や墨の含ませ方を工夫されたそうで す。 第48回毎日書道展 前山紫水 昨年の作品です。「甍(いらか)の波と雲の波〜」という唱歌を題材にしたものです。 師はあんまり気に入らないとおっしゃっていますが、りょうかんは大好きな作品です。 |