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１４．３　円曲線の巾杭計算　　　[もくじへ] [トップページへ] [前ページへ]

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プログラム例題２９

中間点計算後の巾杭計算をおこなえ。

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考え方

中間点計算の後は、巾杭点の計算を行います。この計算は各中間点ごとに

左右の巾を入力して、それぞれの中間点における接線の法線方向の座標と

方向角を求めるものです。

したがって、計算には中間点計算の接線方向角と、中間点の座標、それと、

左右の巾が必要です。

通常は各中間点ごとの左右巾を入力できるようにするのが実用的ですが、こ

こでは、簡単のために左右の巾はそれぞれ一定の値を入力するものとします。

計算式を次に示します。

　　　左巾を WL、右巾を WR、中間点の接線方向角を α_S、中間点の座標を

　　　( XC,YC ) とします。

　　　左の巾杭点の座標 ( XL,YL )

　　　　　XL = XC + WLcos(α_S-90°)

　　　　　YL = YC + WLsin(α_S-90°)

　　　右の巾杭点の座標 ( XR,YR )

　　　　　XR = XC + WRcos(α_S+90°)

　　　　　YR = YC + WRsin(α_S+90°)

プログラム

<HTML>
<HEAD>
　　　<TITLE>例題２９（円曲線の巾杭計算）</TITLE>

<SCRIPT LANGUAGE="JavaScript">

</SCRIPT>

</HEAD>

<BODY>

<FORM NAME="Form1">
　＊＊＊　円曲線巾杭計算　＊＊＊<BR>
<BR>
<INPUT TYPE="button" NAME="CAL" VALUE="計　算" onClick="onCAL( )">
<HR>

</FORM>

</BODY>
</HTML>

入力データと実行結果

　　　　　入力データ

　　　　　　BPの座標
        　　　　XBP = -51274.2779
        　　　　YBP = -31305.5806
　　　　　　IPの座標
        　　　　XIP = -51813.3467
        　　　　YIP = -31423.3201
　　　　　　EPの座標
        　　　　XEP = -52144.8230
        　　　　YEP = -31551.5362
　　　　　　半径
        　　　　RR = 2000.0000
       　　ステーションピッチ
　　　　　　　 SP = 100
　　　　　　等間隔長
        　　　　DL = 20
　　　　　　計算開始点の追加距離
        　　　　No. 0 + 0
　　　　　　左巾
        　　　　WL = 10
　　　　　　右巾
        　　　　WL = 10

　　　　　※データ入力は、代入文で直接代入しています。

　　　　　※ボタンをクリックして実行します。

　　　　　計算結果の一部

プログラムの説明

前にも述べたように、JavaScript では、データファイルが作れないので、中間

点計算のプログラムに追加する形で作成してあります。

もし、データファイルに中間点計算のデータを記憶することが可能になれば、

プログラムも短く、計算時間もかなり短縮されるでしょう。

巾杭計算そのもののプログラムはそれほど難しいものではありません。

var WL;              // 左巾
var WR;              // 右巾
    ・
    ・
    ・
XL = new Array(500);   // 左巾杭点のX座標
YL = new Array(500);   // 左巾杭点のY座標
XR = new Array(500);   // 右巾杭点のX座標
YR = new Array(500);   // 右巾杭点のY座標

巾杭計算で追加した、グローバル変数です。

左右の巾は配列変数にして、各中間点ごとに異なる値も入力できるようにす

ると、より汎用性が増します。

//========================= 巾杭点計算 =====================================
//
//       XL[]          左巾杭点のX座標
//       YL[]          左巾杭点のY座標
//       LA[]          左巾杭点の方向角
//       XR[]          右巾杭点のX座標
//       YR[]          右巾杭点のY座標
//       RA[]          右巾杭点の方向角
//
for (i=1;i<=n;i++) {
   XL[i] = CX[i] + WL*Math.cos(SA[i]-Math.PI/2);
   YL[i] = CY[i] + WL*Math.sin(SA[i]-Math.PI/2);
   XR[i] = CX[i] + WR*Math.cos(SA[i]+Math.PI/2);
   YR[i] = CY[i] + WR*Math.sin(SA[i]+Math.PI/2);
}

巾杭点の座標計算です。中間点の座標も接線方向角も求められているので、

座標計算をするだけです。

計算結果の出力は、中間点計算の後に追加しました。そのため、さらに計算

時間が長くなりました。

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　りょうかんのアドバイス

中間点計算で、必要なデータが求められているので、座標計算を行うだけでし

たね。プログラムは、ほとんど中間点計算で出来上がっていたようなものです。

実用的には、設置計算、中間点計算、巾杭計算を３つのモジュールに分けて、

データファイルにデータを書き込んでモジュール間でデータのやり取りをすれ

ば、もっとスマートになります。

実は、前にも述べたようにJavaScriptでは、クッキーというインターネット用の

ファイルを扱うことができます。これを計算のデータの書き込み用に利用すれ

ばなんとかなるかもしれません。りょうかんは、まだ勉強が足りなくてそこまで

ためしていませんが、この講座の最終回あたりに取り上げてみたいと思いま

す。

次回は、『クロソイド曲線の設置』の予定です。（１１月１０日ごろ）

この講座に対する、ご意見やご要望はメールでお願いします。

　　　　　　『JavaScriptによる測量計算プログラミング入門』　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　講師　りょうかん

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