研修医たちも青雲病院での研修は今日が最後だった。
8ヶ月間は長い方で、今度の川内の病院は4ヶ月だという。
そのあとは精神科研修が1ヶ月あり、そこはすぐ近くの愛乱病院だというからまた会えるぞ。
最後ということでもないが、全員胃カメラを受けさせた。一度は受けておかなきゃ。
三人のうち一人はピロリ菌もいたりして、やっぱやらなきゃ気付かないものだろ。
今夜はギボヒサコの誕生日ということで家族でカラオケに出かけた。
料理の味は全く期待できないが、子供たちは大喜びだ。
選曲一発目はギボヒサコに選ばせた。ところが彼女は自分では入力できない。
「エノシマエレジーをお願い。スガワラツズコの」
はあ?なに、聞いたこともないよ。テルが探し始めた。手間取っている。なら私が探して上げよう。
「月がとっても青いから」の菅原都々子のことだろうが、江ノ島エレジーという曲は知らなかった。
彼女の歌うのを聴くととっても時代を感じさせる暗い曲だった。
こんな曲がヒットしてたなんて信じられない。
それが終わると次からはもう子供たちがオレンジレンジばっかし。
大きな声でワーワーぎゃーぎゃー。ギボヒサコは「これ、歌なの?」
私は日頃からCDで聴かされているので知ってはいるが好まない。
きっと50年後の子供たちは「何?この変な曲」と言うに違いない。
私が歌ったのは「夜霧よ今夜も有り難う」だった。
カールが「へー、こんな歌も歌うの」と感想を言ったが、これは例の60年代青春歌謡CDのおかげだ。
これはギボヒサコも当然知っていた。彼女のために私はiPod(アイ・ポッド)を聴かせることにした。
それが音楽を聴く器械だとは思いもしなかったようで、
イアホンから音がするのを「こてるさん、カラオケの音が二つ聞こえる」と目を白黒させていた。
説明してようやく理解できたみたい。
すると、その時かかっていた曲が園まりの「逢いたくて逢いたくて」でこれはいたく気に入ったようだ。
次の「島育ち」に至っては手をくねらせ踊らんばかりになった。
周り騒音のようなオレンジレンジの曲だというのにギボヒサコの動きが全く同調してない。
でもこれでえらくゴキゲンになった。あとでカラオケも「島育ち」にして二人でデュエットした。
最後はドラマ「ごくせん」の主題歌だという「No More Cry」をテルが熱唱して終わった。
子供たちはまだまだ歌い足りなかったようだが、ギボヒサコは案外満足そうだった。
これはカラオケよりiPodで聴かせた昭和歌謡によるところが大きい。きっとそうだと私は思ったね。 |