PNGは、1995年に正式に W3Cで採択された World Wide Web上で使用を推奨される画像形式です。
最大256色までしか表現できない GIF や、 一般的なJPEGの画像劣化現象(不可逆圧縮)と言った問題をカバーする フルカラー(24Bit以上)で 可逆圧縮可能な画像方式です。
MSIE 4.0(Win)以上や、MSIE 5.0(Mac)以上、Netscape 4.04以上からも 普通表示をご覧になれます。
一般的な (2値)透過PNGをブラウザでご利用になる場合は、Netscape 6.2、Mozilla 0.9.4、Opera 6、MSIE 5(Mac) MSIE 4(Win32)以降のバージョンをお勧めします。
最近は、PNGを取り扱えない 6, 7年前(西暦1998年頃)の古いブラウザシェアが極少数となってきており、PNGを使用するウェブサイトも、次第に増えてきます。(i-mode 端末専用サイトを除く)
それに、GIFから PNGに置き換えるだけでも ファイルサイズが1割から2割も小さくなる事は、ご存知です?
PNGの主な機能や、特徴に このようなものがあります。
可逆圧縮可能で 最大約280兆色まで再現可能です。(フォーマット理論上)
1ピクセル当たり最大48ビットまでのフルカラーRGB 情報
1ピクセル当たり最大16ビットまでのグレースケール 情報
可逆圧縮が可能で原画保存に最適です。JPEG圧縮(非可逆)のようなブロックノイズとはさようなら。(笑)
PCの対応次第では、汎用画像フォーマットとして最大の色数。でも普通のユーザー環境は、1677万色が限界。(T_T)
γ(ガンマ)値 明度補正情報を持ち 色再現差を補正する事が可能です。
正しいγ値と 正しいデコーダソフトによって 異なるPC環境でも モニタ等の 色再現差を補正できます。
例えば Windows、Macintoshの色再現差で Macで作ったJpeg画像は、若干暗くなることがあります。
γ値の例として Windowsの場合は、1/2.2、Macintoshの場合は、1/1.8が、標準的なガンマ値です。
実際にPNGにγ値を埋め込む場合は、Windowsの場合は、0.45455、Macintoshの場合は、0.55556を埋め込むと良いでしょう。
ガンマ値等のチャンク(PNG 内部値)を変更するソフトウェアで特にオススメは、Jason Summers 氏の TweakPNGです。(英語)
* PhotoShop 5.5未満では、PNG保存する時 PNGのγ値を不正に書き込み画像が暗くなるバグが有り、そのままブラウザ等でご覧になると Windowsでは、暗くて使い物になりません。
PNGをご利用になる時は、正しいγ補正値を記録する他のフォトレタッチ Or ペイントソフトや、正しいγ補正値に書き換えるソフトなどを使用しましょう。
αチャネルを持ち 透過指定及び 透明度指定できます。
フルカラー・グレイスケールモード時は、1ピクセル(画素)ごとに 透過濃度情報を持てます。
パレットモード(256色以下)時は、パレット毎に透過濃度情報を持てます。
ところで、今ご覧のページの先頭のロゴ文字は、アルファチャネルPNG画像を使っているのですよ。
文字の淵と影が美しく背景にオーバーレイ(透けて)していませんか?
IE 6.0は、既に半透明PNGを表示する能力を備えているのです。
インターレス表示ができます。
データ転送待ちの間に Adam 7と言う方式で徐々に(モザイク)画像表示するので、インターレスGIFと比べて8倍速時点で全体の大まかな画像が表示可能です。
しかし、画像を細かく切ってしまうのでインターレスGIFよりも 総データサイズが増える場合が多々有ります。
インデックスパレット対応で 8Bit(256色)以下の色数に圧縮可能です。
GIFのようにパレットを持ち、さらに透過濃度情報 (0 完全透過 〜 255 不透過)を、パレットの数だけ指定可能です。
ちなみに、Hiro Konda'Webで公開されているPNGイラスト(256色以下)を試しにそのままGIF変換すると ファイルサイズが増大しますよ。
高い圧縮率を実現する LZ77 + 静的/動的ハフマン圧縮方式で 可逆かつ用途に応じた圧縮率や、圧縮フィルタを設定できます。
最も圧縮率を高くしたパレット(256色)PNGの時は、GIFと比較すると約1割から2割程度ファイルサイズが小さくなります。
低速な通信環境の場合は、表示に10秒かかるのが8秒に減る事が期待できますし、画像系のWEBサイトオーナーならば WEBサーバ領域の節約にもなります。
保存の際に圧縮率を決める事で 画像圧縮速度を決定可能出来ます。
MMX Pentium (R)程度よりマシンパワーが劣るCPUなどで 保存(圧縮)時の速度を優先する場合に有効です。
なお、低圧縮率PNGと 高圧縮率PNGのビットマップ展開速度の差は、ほとんどありません。
圧縮フィルタとは、規則性の有る色変化が有る場合、算術方法で高い圧縮率を出す時に使用されます。
グラデーションの効率的圧縮(横、縦、斜め、放射状)と考えた方が 簡単かなと思います。
GIFのように 基本的にマルチプル(複数)イメージを持たないので アニメーション機能が無い...。
PNGは、アニメーションさせる事を目的として設計されていません。
ちなみに2001年 正式に決まったマルチプル(複数)イメージを持つ PNG上位のMNG(ミング)規格が有りますが、
IMG
タグによるブラウザのサポートが少ないので一般的に使用するには実用的でないようです。(2002年9月頃、Netscape 7/Gecko が対応)
MNG アニメーションについては、What's MNGをご覧ください。
Netscape 4.04未満や、Macintosh版 Internet Explorer 5未満が対応していない。
初期のi-Macに標準で入っている IE 4.5は、関連付けをしなければ PNGの表示はできないそうです。
1997年から脈々と続く Netscape 4 の最新版で 2002年マイナーリリース中(笑)の Netscape 4.8が 未だに透過PNG対応していません。
多機能である為に ソフトウェア側の対応がまちまち。
様々な機能があるため、PNGを完全に満たすソフトウェアは、まだ多くない状況です。
視聴者の方々がご使用のソフトウェアは、PNGの一部の機能を サポート出来ていない場合が有ります。
対応状況などは、ご使用のソフトウェアの取扱説明書なども併せて ご確認ください。
PNGのアルファチャネル、半透明パレットが、Windows IE 4/5/6で使えない。
アルファチャネルPNGが使用できる主要なブラウザのサポートが Netscape 6以降、Mozilla m18以降、Opera 6以降、
Mac IE 5以降で シェア大半(90%強)の肝心な Win IE 5/5.5/6.0のアルファ透過系サポートが不完全です。
Win IEでも 一応無理やりアルファ透過する方法が有るのですが...
i-mode (NTT DoCoMo)で、PNGが使えない。
NTT DoCoMoは、i-mode規格を立ち上げる当時、最もスタンダードな画像フォーマット(GIF)を標準採用したそうです。
現在の DoCoMo のインターネットサービス(i-Mode)は、パケット課金が基本ですから ファイルサイズ(パケット)が増えた方が 会社としては通信料金が増えて 美味しい話だと思います...。