クイズの回答と解説

皆さんいかがでしたか?合鴨実践農家は当然100%正解の最優秀だったのでは? 5問以上の優秀者には拍手を送ります。全国の合鴨農家のサイトをぜひご覧ください。
Q1 合鴨の定義で正しいのは? A1 正解は「アヒルと鴨の交雑種」。
 アヒルも元々大昔の先人が鴨を改良して家畜にしたものですから、遺伝子は同じだから交配できます。アヒルより敏捷に動いて、なおかつ鴨のように空を飛ばない合鴨の性質を利用して田圃に入れるのです。
Q2 合鴨水稲同時作の命名者は誰?? A2 正解は「古野隆雄」さん。
 福岡県嘉穂郡桂川町の農家です。田圃で主食の「稲(米)」とおかずの「合鴨肉」が同時に育つことから名づけた。今では、さらに水産「ドジョウ」、畦には果樹を植えてデザートの「果物」も育てようと立体農業に取り組んでいます。
Q3 田圃に入れる合鴨でもっとも妥当なのはどれ? A3 正解は「生まれて〜2週間位」です。
 合鴨は生まれた雛(ヒナ)を入れます。田植え後の稲は短くて弱弱しいです。稲を踏み倒したり泳いで水没させないような大きさのものを入れます。親鳥を入れるとせっかくの苗が踏み倒されてしまいます。
 今、一部で生まれたその日か翌日に田圃に入れる「ゼロ日放鳥」の試みが西南日本のあちこちでなされています。
Q4 田植え後何日位で入れるのが有効? A4 正解は「田植え後〜2週間位まで」です。
 合鴨のヒナの成長具合と稲の苗の生長具合を勘案すると大体西南日本(関東以南)は田植え後2週間までに入れると除草効果は高いように思われます。これとて、3月植えの早期水稲や地域の水温などによって前後します。自分の田圃作付け体系にあった放鳥がなされています。
 この農法は、実践農家が発想し、研究者等を巻き込んで作り上げる「民間活力農業技術」という特色があります。戦後「農業改良普及制度」で、多くの農業技術は「官ー行政」からの「指導」(裏返せば押し付け)でした。農薬や化学肥料の大量使用は代表的なものです。
Q5 合鴨水稲同時作の効果では無いのはどれ? A5 正解は「光合成を助ける」です。
 合鴨を入れての効果では、除草、害虫駆除、中耕による酸素補給、糞による肥料効果、刺激効果(根や茎に合鴨が触ることによる、稲の共棲作用による育成の健全効果)、教育効果(子供をはじめみんなが田んぼに寄って来る)などがあげられます。光合成を助ける効果については今のところ何の研究成果もありません。
Q6 田圃の周りに張って外敵を防ぐのは? A6 正解は「電気柵」です。
 電気といっても8000ボルトくらいで微弱な電流ですから人的な被害はありませんし、外敵も死ぬようなことはありません。二度と近づきたくないという心理効果を利用します。
 他の対策としては、カラスからの攻撃を防ぐために田圃の上には2m間隔ぐらいで釣り用のテグスを張り巡らします。
Q7 合鴨はいつになったら引き上げますか? A7 正解は「稲の穂が出揃う前後」です。
 稲は高さ1m前後に大きくなっています。田植え後70〜80日で稲の花が咲き穂が出ます。すると、合鴨は首を伸ばして穂を食べるようになります。この頃が引き上げ時です。稲刈りは花が咲いた後50日前後です。
 合鴨はこの後農家の小屋で太らされて鴨肉用に販売されたり、農家の自給用になります。合掌
出題者並びに解説は、全国合鴨水稲会世話人で広報担当=福永大悟/鹿児島県/兼業の合鴨農家でした。質問はこちらまでメールをください


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