鬼火たきー1

鹿児島の各地では1月7日の夜に鬼火たきが行われる。

 うちの集落でも昨夜行われた。真ん中に孟宗竹を一本立てて、その周りに竹や木をやぐらに組み、さいごにしの(我々の集落では、ナイ竹と呼ぶ)という小さい竹を束にしたものを立てかける。この製作は年末に、子供育成会の親たちが子供と一緒に作業する。勿論、公民会壮年部の有志が応援する。

 1月7日午後7時、年男女(小学5年生も)と厄年の男女が火をつける。
竹が勢いよくはじける音で鬼(厄、災難、病気)を退治する。この火の中に、門松や昨年一年間家に貼っていたお札やお守りなどを投げ込んで、災難が無かったことを感謝する。

 そして、いよいよ年男年女や厄落としをする人たちが、一年間の無事を祈って、お賽銭やお菓子を撒く。先ず初めに火の中に感謝をこめて投げる。それから子供たちの輪の中へ投げる。歓声が上がり、子供たちは炎の明かりを頼りに、また懐中電灯を持って田んぼに落ちたものを探す。子供たちの狙いはティッシュに包んだお賽銭である。大体10円玉、5円玉が主だが、100円玉もあるから子供たちは必死である。大人でも拾う人がいる、「縁起が良いから」と。

 私たちが小さい頃40年前くらいまでは、この火を家にもって帰って囲炉裏に入れたものだ。そうすると一年間厄災がやって来ないと言い伝えられていた。今は、もうガスになって持って帰る人はいない。

全国では左義長(さぎちょう:どんど焼き)といわれている。
 左義長は、正月の注連飾りや門松を家々から集めて燃やす小正月の行事である。中国では、元旦に青竹を鳴らして、鬼を追い払う風習があるらしくそれが伝わったとも言われている。

この夜は、テレビ局の取材があった。
2005年1月16日午前7時30分 KYT鹿児島讀賣テレビ で放映される。

門松、お札やお守りそれに案山子など昨年お世話になったものを、集落の人たちが燃やすために置いているところ。

お神酒(鹿児島だから芋焼酎)を捧げる。この銘柄は、島美人という出水郡長島町産。私の好きな銘柄。でも、これよりおいしいものが、このページの3に出てきますよ。

いよいよ点火。係りは元消防団員のヨシロウさん。東西南北四方向から火をつける。

今年12歳になる小学5年生も点火をする、後方は中福良公民会会長のトウロウさん。合併して、日置郡郡山町郡山から、鹿児島市郡山町に03年11月1日になった。私は、この自治公民会の総務部長をしている。

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