百 姓  福  永  大  悟 の 庵   (1996年作成の復刻版)

中国一人旅 秘話


  蛇を食った!

1995年中国では蛇のスープを食べさせられました。 これは友人が黙って食べさせて、小骨が多いので「シェンマ、ユウ?なんて魚」の返事にくねくね手をするので「あ、鰻ね」とうなずくと鍋のなかから、輪切りになった煮崩れた胴体をすくって見せてくれた。「ええっ、あの模様は鰻にはないが。」頭のなかのデータバンクを検索する、コンピュータに負けない早さで。ここは内陸で海はない、魚類ではない、となると、昔あれと同じものをよく見たが、長いのは、黒くて、あぜ道で、ハッ!

げげげっ、あの模様は、へ び だあ

思わず唇をティッシュで拭う。

確認をする。ヘビの発音を知らないから筆談、「蛇?」と書いて隣の友人の父に見せる。ニィイと笑ってthumb upのポーズ。親指を立てて「ハオチーラマ?」(好吃了マ?)おいしいかい?と言う。I also did thumb up. 
で、こっちのは竹薮にいる狸で、狩猟禁止だが、おまえのために密かに取り寄せたあっちのは離江にいる鯉。と書いて呉れるが、私の頭のなかは蛇を食った鱗まで食った、でも旨かった、彼等が食うんだから大丈夫と変な慰めを考えて居る。

と、今度は小さな盃に赤い液体が入ってる。そう赤ワインそっくりなのを勧める。不安が頭を支配する。パーパは案の定「蛇血酒」と書く。「強壮、オマエハ病弱ダカラ効く」「蛇血」やめてくれ、しかし、一家の主の申出を断わると古今東西どこでも死罪に相当する振る舞いだからここは飲まなければ。ぐっと一飲み、酒で臭みはない。もう一杯出てくる。眉間にしわ寄せているのが判る。友人と弟とマーマ(母親)が笑う。

 次に出たのが湯飲みに入った黄色い液体。「黄酒」(45度位の焼酎)それにオレンジ色のドロッとしたものを入れる。??飲めってんだろ、何か判らずにエイヤット一気飲み。毒を食らわば皿迄よ。親父さんは書く、「蛇胆酒」と。一丁上がりい!味など判らない。ブルルッと身震い。
中国広西壮族自治区桂林市七星路の工人アパート近くの店。1995,3.29夜のこと。


 左の写真は、同じ山水画で有名な桂林市の駅前のラーメン屋さんで「刀削麺」を食べたあと、小麦粉を練った固まりをブリキで作った刀で削るのにチャレンジしている庵主と写真に入りたがる店の主。

 桂林は山水画そのままの風景があるし、その景色をたっぷりと味わえるのが「漓江下り」という有名な川下りです。たっぷりと8時間かけて桂林から陽朔まで下りましょう。
 忙しい日本からこの川下りに乗るともうタイムスリップして、あなたも山水画を描きたくなるでしょう。
 中国を表す川から見る山水の写真はほとんどがこの桂林の「漓江下り」の写真です。

桂林風景甲天下  桂林の風景は天下一
陽朔風景甲桂林  陽朔の風景は桂林一

 警告 世界中からの観光客が訪れる桂林は中国で最もすれた観光都市としても名高いので、日本語で近づく人には用心しましょう。私の桂林の友人からの警告がこれでした。これは世界中どこでも一般的に言える事ですが、、、