安徳天皇、資盛などの足跡 B

この硫黄島安徳帝潜幸説を整理してみよう。壇ノ浦の戦いの前に、資盛に似ていた能宗を2階級特進させ、資盛の身代わり戦闘隊の本隊に、資盛本人は安徳帝を奉じて、日向灘を南下した。帝の総君「つなぎみ」を女子に、これはいろいろ説があるが女子であると書かれ、推理されたものがたくさんある。ここ長濱文書では、大納言時房の娘となっている。そして、2位の尼に抱かれて入水ということである。総君と能宗のこと・帝と資盛などの日向灘南下は、平家でも上位の人しか知らず、ましてや、源氏では知る由もない。それが古来の日本史を誤らせた原因とまで言いきっている。

オカルトでゆくと
系図や書かれた古文書、史跡からも、たくさんの名前や史実もあり、硫黄島潜幸説は正しいと思わさせれるものがある。安徳帝が建礼門院の懐妊中に、この硫黄島に流された俊寛らの生霊で苦しめられ、その後、俊寛だけ取り残された怨念においては、物凄いものがあるに違いない。歴史の皮肉なのか、怨念なのか、島流しをした者の恨み一杯の場所へ、安徳帝を島まで招いたという因果か因縁、オカルトチックにみたら、硫黄島潜幸説が一番似合って正しい気がする。

日向灘を南下・硫黄島に向った非戦闘隊は、
       大納言時房 中納言経正 参議業盛 淡路守清房 豊前守知邦
       美作守宗親 左大弁忠綱 蔵人左衛門大尉通正 佐内侍 狭野内侍
  侍大将 越中次郎兵衛尉景光 上総五郎兵衛尉盛継 日高阿波前司吉房 
        福原相模原守季長(のち肥後)
    資盛以下300人余り 雑兵1千60余り
この1300人余りが、硫黄島では300人ほどになって、残りは途中で逃亡離散しているから、鹿児島の大隅半島には平家伝説地がたくさん残っているわけである。
また、戦闘組落人も天草経由で薩摩に入って、枕崎から南の島々に落ちていってるから、ここにまた平家落人伝説があるわけです。

硫黄島の平家史跡

黒木の御所東門 参議業盛の住居跡の碑 中納言経正の住居跡 上総五郎盛継父子の住居跡



硫黄島の平氏 南西諸島
三島の真中・硫黄島に残った帝や平家、三島の竹島・黒島、 屋久島、 トカラの各島、 大島・琉球に散った各一門や戦闘組の落人が各島に色んな伝説や史跡を残している。
各島に散った平氏は、名前を変えたり、郡司や庄屋、横目に成ったりしながら、伝説や史実を残してきた。
島津の家来や、島の役職を担なったり、島に暮しながらして、現在もその名は続いている。
昔から伝わる系図や道具、史跡なども、海賊に襲われたり、盗賊にあったり消失したものもたくさんある。
しかし、今でも古い物が残っていたり史跡伝説も多く、南西諸島の島々を訪ねるのは興味尽きないものがある。
 
各島に散った一門・平家からは帝のもとに、米麦粟などが、届けられる。種子島の領主大江の嫡男澄貞からも材木・麦や米が届く。
天皇崩御 1243年 66歳で安徳帝崩御
参議業盛 武勇誉れ高かったけど、1226年から患った関節炎で歩行も困難な状態で、寛喜2年 1230年死す。墓は安徳帝の右側にある。

三種の神器
島津27代斉興(斉彬の前)の時代に、硫黄島の大権現修理・五回目をした時、長濱求馬資永が秘宝ほか残らず申し出、島津は寺社奉行五代左衛門を派遣持ちかえり、神刀・古鏡・神体、藩の学者達もみんな本物と。このときご神体は「中を見ては目がつぶれる」と返却。これは、中身をすり替え、中に斉興の自筆で、硫黄島のような辺鄙な場所では不敬にあたるからこちらで預かるとの書付が偽物の鏡と一緒に入れられていた。また、箱書きや大権現を「硫黄顕現新誠大権現」と名乗るように言いつけ、立派な兜をそえて奉納した。黒島にも藩の役人がきて、めぼしいものを持っていったという。玉と剣は天正2年1574年大権現失火の折に喪失。
昭和8年・昭和44年に学者が「開かずの箱」などを調査、上記のことがわかった。
     証書
                  源斉興謹誌 
硫黄権現
 第一日御殿神体
一 八咫御鏡 文政丁亥六廿一奉府城匱宝也
          但今此替文政十丁亥後六一奉納漢鏡
○以寿永乱自讃岐国八嶋 天皇渡御薩摩国琉黄嶋、此時三種神器共被渡其内剣玉者依神火○
――――――
硫黄権現西御殿神体
草薙の剣  依天正神火 御焼亡 此代鏡云々


戦後、島津家に返還の交渉をしたが、所在不明とのことだったそうだ。

黒木の御所(長濱家)内 神社 安徳天皇を祭ってある



私は、歴史などの専門家でなく、研究家でもない。感想など独断と偏見で眺めているところもあると思うので、推論に責任は持てません。また、勘違い、書き写し間違いなどもあるかと思いますが、お気づきの点は、にんまり笑ってそっとメールでご教示下さい。

出典 三島村村史 三島村秘誌 内之浦郷土史 垂水市史 落日後の平家 肝付兼重 鹿児島外史 
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