第四回 今世紀最後の有馬記念を終えて

(2000/12/27)

やっぱり反省は必要です(笑)。ちなみに第45回有馬記念の結果は以下のようになりました。

2000/12/24 第45回有馬記念(GT)中山競馬場
芝2500M・晴・良馬場
着順 馬名 馬齢 斤量 騎手 電脳馬
妄想予想
1着 テイエムオペラオー 牡5 57 和 田  
2着 メイショウドトウ 牡5 57 安田康
3着 ダイワテキサス 牡8 56 蛯 名  
4着 キングヘイロー 牡6 56 柴田善 ×
5着 アドマイヤボス 牡4 55 武 豊 ×
6着 アメリカンボス 牡6 56 江田照  
7着 ステイゴールド 牡7 56 後 藤  
8着 メイショウオウドウ 牡6 56 河 内  
9着 ナリタトップロード 牡5 57 的 場
10着 ホットシークレット せん5 57 横山典  
11着 ユーセイトップラン 牡8 56 中 舘  
12着 マチカネキンノホシ 牡5 57 岡 部  
13着 ジョービッグバン 牡6 56 山田和  
14着 トーホウシデン 牡4 55 田中勝
15着 ゴーイングスズカ 牡8 56 芹 沢  
競争中止 ツルマルツヨシ 牡6 56 藤 田

まずは、私が押していた馬から。◎ナリタトップロードは荒れた馬場が合わなかったのか・・・。早めに仕掛けて直線全く伸びなかった。見せ場はあったけどそれだけ。○ツルマルツヨシは直線で故障。予後不良(安楽死処分)にならなかっただけでもよかったね。▲メイショウドドウは予想馬中再先着もテイエムに見事に差された。GTで4つもテイエムの2着っていうのがこの馬の運のなさ。でも来年は逆転もあるのでは?△トーホウシデンはよくわかんない。個人的にはガックリ。×キングヘイローは後方で死んだフリ。見事に追い込んだが、テイエムの足にはかなわなかった。おつかれさん。アドマイヤボスは武の好騎乗が見所でした。テイエムをがっちり抑えて、自馬も最後まで我慢。こういうときの武豊は怖い(逆に怖くないのが人気過剰の馬で大外をぶんまわすとき)。

テイエムオペラオーの強さばかりが目立った今回の有馬記念。スタート直後に和田騎手が立ち上がるほどのトラブルがあったようだし、4コーナーでもまだ後方。「これは届かない!荒れるぞ!」と思ったのも束の間、馬群を割ってきて、思わず「来い!」と叫んでしまうほどの鋭い足で見事な差し切り勝ち。ダビスタのようなゲームにはテイエムオペラオーのような馬は珍しくありませんが、現実の競馬で重賞8連勝なんて聞いたことありません(新記録なので当たり前ですが)。

これって私の競馬観を少なからず修正する出来事です。私の競馬観では勝ちすぎ、GTレースの独占は許されないと見るのが普通でした。競馬は実力の世界でしょうが、馬主や調教師などの利害が絡んだ閉じた世界でもあるように思えます。そんな狭い社会で、独り勝ち、利益の独り占めが見過ごされることはないと考えるからです。もちろん因果関係ははっきりしませんが、災害に遭った馬主がGTを勝ったり、結婚の近い騎手がGT勝ったり、年末になると1勝も挙げていない厩舎が勝ち星を挙げたりしますからね。やらせだとは思いませんが、当然の事ながら人間の思惑、配慮が少なからず働いていると思っています。だから、下のような予想の仕方になるわけですが・・・。

裏の情報なんてわかるわけがないので、いいがかり的な決めつけになってしまうんですよね(笑)。これで当たりまくっていた時期もあったんですが。あー言い訳臭いな(笑)。ともあれ、重賞8連勝、GT5連勝、獲得賞金16億円という、ゲームに出てくるようなスーパーホースが誕生したことは間違いなく、とりあえず春はこの馬を中心に、秋もこの馬を中心にしつつライバル馬の登場で競馬全体が盛り上がるということでいいかしら?しかし、オペラオー、ホントに海外遠征しないのかなぁ。あんまり勝ちすぎると身内の反感はもちろん、ファンも離れていくような気がします。勝手な話ですけどね。


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第三回 今世紀最後の有馬記念を前に

(2000/12/21・12/24修正)

今年最後の中央競馬のGTレース有馬記念が12月24日に開催されます。前回「負ける気がしないと思えない」(つまり、なんか信頼が置けない)と書いたテイエムオペラオー(牡5歳)が、天皇賞秋、ジャパンカップと中長距離のGTレースを連覇し、シンボリルドルフも成し遂げられず、スペシャルウィークも最後にコケてしまった、秋のGT三連勝に挑むことになりました。

これを勝つようなことがあると、今年から創設された、秋天・JC・有馬三連勝のボーナス2億円も手にすることになります。有馬記念の賞金1億8000万円も手にして、獲得賞金は16億を越えることになり、自身が持つ獲得賞金の歴代一位記録を大幅に更新することになります。お金の話はやめましょうか、何か虚しくなるので(笑)。

いやーホントにたいした馬です、テイエム。強いです。それには文句ないです。でもねー、出る杭が打たれるのがこの社会です(笑)。そこで無理矢理テイエムオペラオーを蹴って予想してみたく思います。いないとは思いますが、参考にして馬券ハズしても責任は持てませんのであしからず

さて、私の考えている有馬記念のキーワードは「4歳馬」と「実績馬&調教師の引退」です。過去10年の勝ち馬を挙げてみましょう。

実施年 勝ち馬 騎手
1990年 オグリキャップ(牡6) 武 豊
1991年 ダイユウサク(牡7) 熊沢 重文
1992年 メジロパーマー(牡6) 山田 泰誠
1993年 トウカイテイオー(牡6) 田原 成貴
1994年 ナリタブライアン(牡4) 南井 克巳
1995年 マヤノトップガン(牡4) 田原 成貴
1996年 サクラローレル(牡6) 横山 典弘
1997年 シルクジャスティス(牡4) 藤田 伸二
1998年 グラスワンダー(牡4) 的場 均
1999年 グラスワンダー(牡5) 的場 均

このうち、1994年、95年、97年、98年の勝ち馬が四歳馬。ちなみに90年(メジロライアン)、92年(レガシーワールド)、93年(ビワハヤヒデ)、94年(ヒシアマゾン)にはカッコ内の4歳馬が連対(2着までにくる)を果たしています。このことから私は有馬記念を4歳馬のステップアップレースとして位置づけています。というか、調教師のあいだでそう考えられているのではないか、と推測しています。今年の4歳馬はレベルが低いのではないかと不安視されていて、ダービー馬、皐月・菊花二冠馬がジャパンカップで大敗したことでこの見方は決定的とされています。しかし、先に挙げた4歳優位の材料と、「私が4歳馬を切ったらくる(笑)!」という経験則から、無視することは出来ません。今年の4歳馬は菊花賞3着のトーホウシデンと良血アドマイヤボスが参戦。トーホウはブライアンズタイム産駒で長距離に問題はない。アドマイヤの方もキャリアは少ないですが、ダービー馬の兄が不本意な引退を余儀なくされたばかり。クサい。両馬ともはずせませんな。トーホウ▲、アドマイヤ△。

過去10年で「引退」といえばやはりオグリキャップのラストランが有名。トウカイテイオーもこのレースで復活しました(その後故障で引退)。この辺は実績馬への最後の勲章って感じがします。個人的に忘れられないのが96年のサクラローレル。翌年、この馬を管理していた美浦の名物調教師境勝太郎が引退することが決まっていたことから、有馬はローレルと思いこみ、その思いこみが実現されたレースでした。こういう実績馬、貢献者へのご褒美的な要素も見逃すことができません。来年(2月)引退といえば的場均。それも最近さえないライバル馬ナリタトップロードへの乗り換え。クサい(笑)。しかも関東の騎手である的場さんがわざわざ栗東まで出向いて追い切りやってるし。意気込みが違う。勝ってしまうと有馬三連勝となってしまうのがちょっと痛いが(しかもマイルCS勝ってるし)、うーん、思いこみで軸◎に決定!

あとは何でもいいんですが・・・、2着続きなのが、かつて好きだったビワハヤヒデやタイキブリザード(両馬とも有馬2着)と重なるメイショウドトウが対抗○、ここが引退のキングヘイロー、三冠馬ミスターシービーが死んだことから、同じ三冠馬シンボリルドルフ産駒のツルマルツヨシ(理由にもなってないな 笑)の両馬を×でどうだ!

電脳馬の妄想予想!!
◎ ナリタトップロード
○ メイショウドトウ
▲ トーホウシデン
△ アドマイヤボス
× ツルマルツヨシ
× キングヘイロー
注 テイエムオペラオー(笑)

また思いこみで一番人気馬を切ってしまった・・・(注ってなんだよ 笑)。あなたの有馬記念を楽しんで下さい。ちなみに私の競馬の師匠は、「来年も日本で走るならテイエムは切れない」と申しておりました。「ボーナスの制度が出来たなら、実現できるってことをまず見せるんじゃないの?」とも。くっそー、みてろよ(笑)。

<追加です>(2000/12/24)
この間書いたときには忘れていたが、ツルマルツヨシを管理する二分調教師も来年引退らしい。これはクサい(笑)。4番人気っていう人気具合も私好みの感じだなぁ。というわけで若干修正。

電脳馬の妄想予想!!
◎ ナリタトップロード
○ ツルマルツヨシ
▲ メイショウドトウ
△ トーホウシデン
× キングヘイロー
× アドマイヤボス

う、今杉本さんが「本来出てこないはずの馬が的場騎手を配してここに出てきた」みたいなこと言ってる・・・。おいおい、ナリタの馬主さん、いつもの調子でごり押ししたんじゃないだろうなぁ。でも調教はよかったみたいだし、軸はこのまま。しかし、わざわざ修正版を書くなんて、僕も当てたいんだなぁ(笑)。ホントに当てたけりゃテイエムから流せばいいのにね。


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第二回 「負ける気がしないと思えない」のはなぜ?

(2000/10/13)

秋のGTシーズンの到来です。今年は番組の大幅な改編があったので、「今年もそろそろ秋のシーズンだなぁ」なんて思う間もなくGTレースが始まってしまいました。春はダービーに向けて、秋は年末の有馬記念に向けて競馬は動いていきます。

古馬(馬齢5歳以上)の中長距離GTレースの王道は、天皇賞(秋)→ジャパンカップ→有馬記念と、一ヶ月おきに開催されるレースに出走することと言っていいでしょう。ただ、このローテーションは馬にとって非常に過酷であるとされ、ジャパンカップを回避するというのが、近年ではある意味「王道」であるとも言えます。まだまだ調教師達の間では天皇賞と有馬記念の格が高いと考えられているのでしょう。

この3つのGTレースをすべて優勝した馬は今まで一頭もいません。記憶に新しいところでは牝馬「エアグルーブ」(5歳時)の(1着→2着→3着)ががんばっている方です。あとは昨年の「スペシャルウィーク」の(1着→1着→2着)が実に惜しかった。かつて最強馬の名をほしいままにした「シンボリルドルフ」でさえ、5歳時の(2着→1着→1着)です。コレはコレですごい成績なんですけどね。

今年のこの中長距離路線、すでに「一強」とも言える強さを発揮しているのが「テイエムオペラオー」(牡5歳・岩元厩舎)です。今年に入って春の天皇賞、宝塚記念といったGTレースを含め重賞5連勝中で、先週の京都大賞典(GU)でライバル「ナリタトップロード」に快勝。恐らくは天皇賞でも一番人気になるでしょう。

でもね・・・

ジンクスなんて、破られるまでの仮説に過ぎないけれども、秋の天皇賞には魔物が住んでいるのである!87年の「ニッポーテイオー」が勝って以来、一番人気の馬が12連敗中・・・。絶対に負けない(最悪2着には来る!)と信じて疑わなかった「ビワハヤヒデ」は直線で馬群に沈んだ。故障だった。ものすごいスピードで、ぶっちぎりで逃げ切りそうだった「サイレンススズカ」は二度とゴールへ戻ってくることはなかった。いろいろと原因は考えられるにしても、一番人気の馬が勝っていないことだけは確かなんです。

ただ、これとは別にしても、なぜか「テイエムオペラオー」は「負けない!」という気が全く湧いてこないですよね。かといって別にこれが勝ちそうだという馬がいるわけでもない。なぜなんだ・・・。実際の話、この前の前哨戦に負けていれば、「ああ、2つは堅いな」とも思えたような気がするんだけど見事に勝ってしまった。そうすると、なんだかこんな時ばかり「運定量説」を唱える電脳馬は怪しまずにはいられない。

多分、今度の天皇賞、予想大会では別の馬から予想することだろう。いつかのサクラローレルのように。一番人気は全く無視して別の馬から入ることにしよう。


そして・・・・・ジンクスは破られる。

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第一回 このところ・・・

(2000/6/5)

このところ、ある競馬サイトの予想大会に参加しているんですが、調子がいい。昨日の安田記念も万券Get!!
しかし、現実な訳はなく、電脳世界での話ですから、ちょっと虚しいんですけど(笑)。

さて、私の中の最強馬はいまでも「ナリタブライアン」です。直接見た(といってもテレビですが・・・)はじめての三冠馬ですからね。この馬がクラシック三冠レース(皐月賞・ダービー・菊花賞)の最後である菊花賞を勝ったとき私はバイト中で、ビデオチェック用の映りの悪いテレビを、音量を0にして観つつ、耳には短波ラジオのイヤホンという、お客さんも思わず笑ってしまう姿でした。しかし、その時の強さには今ビデオを観てもふるえがくるほどです。

この馬の兄に当たる「ビワハヤヒデ」も強い馬でした。しっかりと競馬を観るようになってからはじめて好きになった馬で、どちらが「好きか」と問われれば、こちらを押すかもしれません。勝った菊花賞までは2着の多い馬で、その勝ち味の遅さに思い入れてしまいました。ダービーで負けたとき「菊は絶対こいつだ」とか思ったりして。
この馬が1994年の天皇賞(秋)で故障したときには、結構ブルーになりました。「有馬記念で兄弟対決だ」とか言われていたんですが、それもご破算に。

「競馬にタラ・レバは禁物だ」とはよく言われますが、この兄弟対決が実現していたらどちらが勝っていたか?
1994年の有馬記念を見た限りではやはり弟に軍配が上がっていたのではないだろうか、と思います。だって強かったもん、ホントに(笑)。有馬記念の「ご褒美」もしくは「来年への勲章」という性格(私が勝手に思っている性格ですけど)を考えても、三冠のご褒美、来年のスター候補への勲章という二つの意味を持つ「ナリタブライアン」に一長があったのではないかと思います(無論、血統や充実度を考えても)。

でも、その「ナリタブライアン」も翌95年の阪神大賞典の後、股関節を故障して低迷。私をふるわせる4歳時の強さが戻ってくることはありませんでした。


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