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鹿児島県水産試験場
平成14年8月 7日
八 代 海 No.3
[1] 8月6日の調査結果
(1) 赤潮生物の出現状況
出現したプランクトンの種類は全体として少なめでしたが,前回調査時よりも八代海全域で
レプ トシリンダラスやユーカンピアなどの珪藻類が増加し,それに伴い透明度の低下がみら れました。
また,一部の海域でシャトネラ アンティーカが最高3.67cells/ml確認されました。
なお、その他の有害プランクトンは全調査点で確認されませんでした。
(2) 海 況
表層水温は八代海全域で26.0〜29.1でほぼ平年並みです。塩分は32.1〜32.8で平年の同時
期に比べやや高めとなっています。
また,全体的に珪藻類の増加等により透明度が低くなっています。
水 温:表層平均 27.2 (27.4)℃
塩 分:表層平均 32.5 (31.3)
透明度:平均 6.8 (8.2)m ( )内は,同時期におけるH1〜H13年までの平均値
[2] 今後の赤潮発生の予想
一部の海域でシャトネラ アンティーカが確認されましたが,水温が本種の適水温を越えつ
つあることと細胞活性が低いこと,珪藻類が優先してきたことなどから,今後本種により赤潮を 形成する可能性は低いものと思われます。
一方,コックロディニウム ポリクリコイデスは全定点全層で確認されなかったことから,当
面, 赤潮を形成する可能性は低いでしょう。
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