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鹿児島県水産試験場
平成14年6月25日
八 代 海 No.1
[1] 6月24日の調査結果
(1) 赤潮生物の出現状況
今回の調査では,全調査点で着色域は確認されませんでした。
全体的にプランクトンの数,種類ともに少なく,それに伴って透明度も全体的に高くなっていま
す。
なお,一部の海域でコックロディニウム ポリクリコイデスが最高0.66cells/ml,シャトネラ
マリーナが 最高4.33cells/ml,シャトネラ アンティーカが最高0.66細胞,いずれも表層で 確認されました。
(2) 海 況
表層水温は八代海全域で23.1〜23.6℃,塩分は32.2〜33.6となっています。また,
プランクトン数が少ないことなどから全体的に透明度が高くなっています。
水 温:平均 23.3℃(23.6℃)
塩 分:平均 33.0(33.1)
透明度:平均 8.0m(8.6m) ( )内は,同時期におけるH1〜H13年までの平均
[2] 今後の赤潮発生の予想
現在の水温がシャトネラ マリーナ及びシャトネラ アンティーカの増殖適水温(22〜26℃)
にあるうえ,細胞活性も比較的高いことなどから,今後これらの細胞数の増加が考えられま す。
一方,コックロディニウム ポリクリコイデスの細胞活性はそれほど高くはないうえ,未だ細胞
数が少ないため,当面急激に細胞数が増加する可能性は低いでしょう。
両種とも現在のところ,出現海域が限られていることと,細胞数がそれほど多くない事などか
ら,直ちに赤潮を形成することはありませんが,出現海域付近の養殖場では水色や魚の状態 等に注意を払うとともに検鏡によるプランクトンの監視が必要です。
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