平成14年鹿児島湾赤潮情報 bR
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鹿児島湾 No.4
[1]5月20日の調査結果
(1) 赤潮生物の出現状況
全調査点で赤潮による着色域は確認されませんでした。前回調査時(4/8)に比べ5μm以
下の微小プランクトン数が減少したことなどにより,特に湾奥部で透明度の回復がみられまし た。
また,湾奥部中央では依然としてセラチウム属が98細胞/ml(10m層)確認されるなど,プ
ランクトンの種構成は4/8調査時と概ね変化はありません。
一方,ヘテロシグマ アカシオ,シャトネラ マリーナなどの有害プランクトンは確認されませ
んでした。
(2) 海 況(谷山沖の調査点は機器故障のため欠測となっています)
表層水温は湾奥部で21.11〜22.54℃,湾央部で22.49〜23.46と平年に比べ湾奥部で約1℃,
湾央部で約2℃高くなっています。また,塩分は32.3〜33.9と概ね平年並です。
水 温:平均 21.91(20.45)℃ 湾奥部 21.67(20.40)℃ 湾央部 22.98(20.63)℃
塩 分:平均 32.96 (32.66) 湾奥部 32.74(32.41) 湾央部 33.94(33.40)
透明度:平均 7.50 (5.84)m 湾奥部 7.90(5.45)m 湾央部 7.01(6.20)m
※( )内は,平成1〜13年における同時期の平均値
[2] 今後の赤潮発生の予想
鹿児島湾奥部全域にわたって特に中層部でセラチウム属がやや多い状況にありますが,前
回調査時に比べわずかに減少傾向にあり,今後も水温の上昇とともにさらに減少するでしょ う。
一方,水温上昇とともにシャトネラ マリーナの増殖が心配されますが,いまだ遊泳細胞が確
認されていないことからしばらく赤潮の発生はないものと思われます。
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