熱性痙攣と予防接種

: 1歳半の娘が、熱性痙攣をおこし、約1週間の入院治療を行いました。
脳波には、てんかん波は見られず、単純熱性痙攣と診断されました。主治医からは、半年間予防接種を受けないように言われました。
 これから冬にかけて、インフルエンザやはしかなどが心配です。
親としてはこれらの予防接種を受けておきたかったのですが、どのような理由から予防接種を控えなければならないのでしょうか。
 また、インフルエンザ発症時には、解熱剤は使用してはいけないとTV等で聞いています。
冬の発熱時には、どうすればよいのでしょうか?主治医からは抗けいれん剤と解熱剤をもらっています。
 ご教示頂けたら幸いです。よろしくお願いします。   

:予防接種により、発熱することが、時にあります。
体温が上がる時に熱性けいれんは起こりやすいので、痙 攣の前歴のある人は控えることになっております。
イン フルエンザや麻しんは病原ウイルスの感染が原因で伝染する病気ですから、出来るだ け人ごみの中に行かないよう心掛けましょう。
発熱をウ イルスを退治するための身体の防御反応と考えれば、熱を下げ るのは防御反応を邪魔することになります。
しかし高熱が続くと、体力は消耗し、カロリーも余分に 失われ、元気が無くなるので、熱を下げることもあるわけです。
いず れを選ぶかは、診察した医師にお任せすべきと思いま す。
主治医は個々の例に個別に対応していただけます が、マスコミは一般論で対応する評論家と考えたら如何 でしょうか?
娘さんの場合、発熱に気付いたら、主治医の指示通り、 抗痙攣剤と解熱剤を併用すべきだと思います。
託児所等にあずけて、集団生活をしているのでなければ、インフルエンザの 予防接種は3歳過ぎてからでも良さそうです。

: 先生のHPを夢中で読ませていただきました。 とても勉強になりました。
今、わからずに困っていることがあるのですが、2つほど相談にのって頂けるでしょ うか。
1つは、熱性けいれんのことです。
1才4ヶ月の息子が1月6日に熱性けいれんを起こしてしまいました。
その3日前に お父さんが「気管支炎」で咳と熱を出していたので うつってしまったようです。
けいれんを起こす前の日に突然熱が出て38度7分くらいあったのですが、それほど ぐったりもしてなく、座薬はあまりいれたくなかったので 1回入れて(AM11:00)、その後入れないでいたらPM10:00くらいにご飯の 最中に、突然「ガクン、ガクン」とひきつけてしまい、白目が濁っていきました。
私 は親なのに何もしてあげれず、あわてて救急車をよんでしまいました。
5分けいれん が続き、救急車の中でも口をムニャムニャと動かすだけで30分近く普通とちがう状 態が続きました。
病院で熱を測ったら40,7度もありました。診察を受けたら元の 状態に戻ったので、その日は診察のみで帰ることができました。
私も1才の時に1度だけ「ひきつけ」を起こしたようです。当直医には遺伝すると言 われました。
けいれんは「繰り返す子が半分いる」と聞きましたが、次に熱がでた場合はどのよう にすればいいのですか?
まだ繰り返すかわからないので、けいれん止めの座薬はもらう必要ありませんか?
あと、予防接種はどうですか。今度ポリオ2・麻疹・風疹を受けたいのですが。。。 「1年あけなくてはいけない」という人と、「間はあけなくても平気」という答えを 保健センターの人からきいて悩んでいます。

2つめは、私のポリオの予防接種のことです。
市の広報で、 「昭和50〜52年生まれの人はポリオの抗体保有率が他の年代に比べて低いことが 判明。子供がポリオを受ける時には、追加投与を1回受けることが望ましい」 と書いてあったのですが、やはり受けるべきでしょうか。
センターの人に相談したら「気持ちしだいです」という変な答えをもらっただけでし た。
知識不足ですので、低レベルの質問になってしまいましtが、どうぞよろしくおねが いします。

: 1.子どもの急病で一番多いのが、熱性けいれんです。
統計の取り方で違いますが、半数近くの子どもに経験が あるようです。
遺伝関係は分かりませんが、5割の子ど もに見られれば、統計上は遺伝関係があるとなってしま います。
5歳以下で、体温が上がる時にみられます。体 温が高い時はあまりおこりません。
だから座薬を使って 熱を下げたら、その後 ..痙攣を起こしました。と 言ったケースが多くなります。
痙攣を起こしやすい子は、痙攣止めの座薬や飲み薬を常 備しておくと助かります。
医者にかかる場合は、痙攣の前歴があることを、恥ずか しがらずに、はっきり伝えて下さい。風薬など抗アレル ギー薬には、痙攣誘発の危険性があるものもあるからで す。
予防接種は一年以内に痙攣があれば、しなくてよいこと にはなっておりますが、発熱が起こらなければ痙攣は無 い訳ですので、対応する医師の判断に任せましょう。
私個人は、危険性を話して、納得して頂ければ、接種し ております。

2.昭和50〜52年生まれの方へのポリオワクチンは 受ける事を薦めます。
子どもさんがポリオワクチン投与を受ける時に、お願い して子ども量で結構ですから、飲ませてもらったら如何 でしょうか?
個人的に投与してもらうのは経費や薬剤 の無駄が大きすぎます。
(平成12年1月30日)

目次へ戻る     トップページへ戻る