乳児の旅行

Q:今、鹿児島市に住んでいます。生後3ヶ月の女児です。
近く大阪に行くことになりました。できれば子どもも連れて行きたいのですが、連れて行ってよいでしょうか。
もしどのような交通手段が好ましいのでしょうか。
旅行中気をつけることがあったら教えてください。 

   A: 生後3ヶ月の赤ちゃんは日毎に成長発育の様子が見られ、あまり病気にもかかりませんので、可愛い盛りでしょう。首はすわっているのでしょうが、未だ少しふらふらするかも知れません。できれば首が完全にすわってからの旅行にして欲しいものです。
大阪までは相当時間もかかります。人ごみも気になります。
しかし 家庭の都合でどうしても連れて行かなければならないこともあるわけです。
そのような想定をした場合、振動や騒音、人ごみの少ない乗り物が望ましく、移動時間も短い方がよいでしょう。
先ず移動時間を考えると、飛行機が良いのですが、その場合は航空中耳炎に気をつけて下さい。
飛行機の上昇時や降下時に、耳が詰まった感じや耳の痛みを経験したことはありませんか?耳の鼓膜を境にして内側と外側の気圧の差が急におこるために、鼓膜の内外の気圧の調節がうまくゆかずにおこる症状です。
上昇して水平飛行にはいったら、お乳を飲ませましょう。また着陸したら待合室で少しお乳を飲ませてから移動して下さい。
振動によって吐乳がおこることもありますのでこの時の量は少量で結構です。
次に列車や自動車ですが、気圧の変化は少なく、振動も少なめですが、空調が自由にならず、急発進、急停車に注意して下さい。
時間が長くなるのは仕方がありませんので、途中で休みながら、時間的余裕を持つよう心掛けてください。
移動により風に吹かれた状態が続きますので、気付かないうちに体温が下がっていることがあります。
外気が直接肌に当たらないよう、おくるみやタオルを掛けるなどの注意が必要です。
またチャイルドシートは背中側に多量の汗をかくことがあります。
脱水症予防のためにミルクをいつもより10%位薄く作って水分の補給をして下さい。
お茶や白湯、スポーツ飲料剤をあげても結構です。
旅の途中は自宅のベッドより環境は悪いので、お乳を吐くことがよくあります。下着やおむつは手荷物として、普段より多めに身近に持参して下さい。
出発前に発熱、咳、下痢、嘔吐、不機嫌等の異常があったらその治療を優先して下さい。
大人にとって、旅は楽しく、心の糧になり、色々のメリットがありますが、赤ちゃんにはメリットはありません。
大人の都合で無理に起したり、寝かしたりせず、赤ちゃんのペースにあわせてあげられるよう心掛けて下さい。

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