インフルエンザ 

 Q:インフルエンザの症状や治療法などについて教えて下さい。  

: 風邪ウィルスは既に300種類位見つかっていますので、300回は風邪をひく可能性があります。
冬寒い時の風邪の横綱がインフルエンザです。本年分離されたのはA香港型(H3 N2)ですから、症状はきつく出る筈です。高熱、筋肉痛、関節痛、咽頭痛、寒気が特徴で、更に風邪症状として咳、くしゃみ、鼻水等が見られます。風邪症状がでたら、速やかに医師の診療を受けましょう。安静、保温、栄養は特に大事です。
予防の第1は、ワクチン接種です。1回でも効果はありますが、1−4週間の間に追加接種を薦めます。 その他、外出から帰った時や食事の前後に手を洗い、よくうがいをしましょう。暖かい温水で顔や鼻のあたりを暖めるのは効果があります。不摂生や過労、タバコの吸いすぎ、気のゆるみも良くありません。

鹿児島県保健福祉部感染症保健係の3月30日発表情報によると
休校累計5校、学年閉鎖累計98、学級閉鎖累計137、全累計274。当該施設の患者累計9、773名との報告がありました。
3月20日以後の報告が無いので、本年度のインフルエンザ集団発生は終息したものと考えます。
更に分離されたウイルスはA香港型は1月に多く、2月B型が多く確認されております。

A型インフルエンザに塩酸アマンダシン(シンメトレル)が保険適用になりました。しかしA型インフルエンザの確認は難題であり、有効性の確認も不十分でありますので、研究的使用ならOKでも一般の使用には、聊か疑問が残ります。効能、効果、副作用や使用法を十分勉強してから使うべきで、耳学問での使用には「一寸待って」と思います。
アマンタジンについては菅谷憲夫先生の「インフルエンザ対策−ワクチンとアマンタジン−」日本医事新報3900号(1999年1月23日発行)の37〜43ページに詳しいデーターが載っております。グッドタイミングの掲載ですから、関心のある方は御参照下さい。筆者は日本鋼管病院小児科部長です。

 「原因と流行」 インフルエンザウィルスにはA,B,Cの3型がありますが、C型は病原性が無く、毎年流行るのは、A,B型です。しかもウイルスの性質が毎年少しづつ変化しており、7〜10年間隔で大きく変化します。性質の変わったウイルスに免疫の無い人が感染し、毎年流行が繰り返されております。A型ウイルスの性質が大きく変化した時に世界的大流行となります。A型ウイルスにはH0N1(イタリアかぜ),H1N1(ソ連かぜ),H2N2(アジアかぜ),H3N2(香港かぜ)等がよく知られております。 毎年12月〜翌年3月頃流行を繰り返しておりますが、このウイルスは発病後3〜4日間は伝染力がありますのでご注意下さい。

「風邪は他人に伝染せば治ります。」面白い表現だと思います。潜伏期が2〜3日ですから、近くにいる相手が丁度発病する頃には治ると言う病気の経緯を経験則で表現した『謎文句』ですね。誰かさんがくしゃみをしているようです。  

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