薬の上手な飲ませ方 

 Q:「うちの子供は、甘くてジュースに溶けないと 薬を飲まない 」という母親が多く、困っております。最近の抗生物質は投与量が少なくなり、その点は以前と比較して投与し易くなっていますが、先生が御投与の薬は子供たちが良く服用しているようです。何か秘訣をお持ちでしょうか。最近では、子供たちが最も苦手とするクラリスロマイシンを先生に投与して戴き、きちんと服用出来て、勿論当科疾患の改善も著明だった症例を経験しているものですから。

薬を飲ませる場合 、決められた量を、決められた方法で、決められた時間に飲ませる事が大事です。子どもが薬を嫌がる場合は余り叱らずに、これも大事な育児の一つだと考えて上手に説得すればうまく行く場合が多いようです。 子供の水薬は甘く作ると、勝手に沢山飲んでしまう事の危険性が心配です。少し嫌がる位が良いとも言えますが、飲まなければ勿論効きません。少量のお砂糖や甘みのある抗アレルギー剤等を混ぜると緩衝効果が出て飲みやすくなります。酸性製剤とアルカリ性製剤は基本的には混合しませんが、飲む直前に混ぜれば、唾液や胃液の緩衝作用で飲み易くなることもあります。粉薬は少量の水かジュースに溶かして上あごに塗り付ける様にして与えます。その後、好みのジュースやミルクを与えて結構です。
薬剤によっては、ジュースやミルクと化学反応を起すこともあります。最初から混ぜて与えると、大事なミルクを飲まなくなっても困ります。分からない事がありましたら遠慮せずに、お尋ね下さい。

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