山川石

 山川石は,山川福元付近で産出される淡黄色をした岩石である。岩片や軽石を含む火砕流堆積物で,かつて俣川洲付近にあった火口から噴出したものと推定されている。

 加工がしやすく,しかも風化に強いことから石垣や墓石として用いられ,遠くは奄美大島にまで運ばれている。島津本家の墓は山川石製の宝篋印塔が多くを占める。特に近世では,山川石が歴代当主夫妻に限定されて使わる。斉彬夫妻の墓も山川石製だ。山川石は島津本家にとって特別な石材であったようだ。

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