竹山


竹山は,マグマが地表に噴出する1歩手前で急に冷えて固結した火成岩の岩体だ。後に山体が侵食され,急峻な岩体が現れた。およそ5〜6万年前に形成されたと推定されている。周辺の台地からほぼ垂直に突き出した東西2つの山は標高約200m。天和3年(1684),この奇岩2体を神体に竹山神社が創建された。祭神は,「武」の神,須佐之男命。第2次世界大戦中は,多くの人々が神社を参拝したという。 岩の表面に見える柱状の割れ目は,地下を上昇してきたマグマが冷えていく過程でできたもの。中には,その割れ目が放射状に走るものもある。南側斜面 では,節理にそって岩石が崩落し,一抱えほどもある四角い岩がごろごろと転がっている。浜辺では,長い年月の間に波で浸食され,丸い石に姿を変えた人頭大の安山岩を観察できる。