縄状玄武岩

 玄武岩とは、地表や地下の浅いところで急激に冷えて固まった溶岩の一種。開聞岳のふもとの花瀬から田崎の海岸にかけて露出する玄武岩は、紀元前500年頃の開聞岳の大爆発のときに流れ出たものと推定されている。玄武岩は、ガラスの主成分でもある二酸化ケイ素の含有量が比較的少なく、流動性に富む。そのため、地表に流れ出た際に、障害物があるとうねうねと曲がったり、縄状にねじれたりしてユニークな自然地形を形成する。日本で見られる溶岩は、桜島にあるようなゴツゴツとした砕塊溶岩がほとんどだが、花瀬海岸は、沖へ向ってドロドロと流れ出た溶岩の様子を見ることができるとても貴重なポイントだ。

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