今回の作業部会から、4つのテーマに対して具体的な協議を進めるにあたり、グループワークが欠かせません。グループ同士の間隔を十分に開け、参加者にはフェイスシールドを装着していただき、感染予防を施したうえで、作業に臨んでいただきました。
掲げられたテーマごとに、次のような意見がまとめられました。
テーマ1:「金銭管理、身寄りなし 保証人なし」
・昔と今の生活の比較で、自給自足的で物資が量も種類も少なく辛抱する生活の時代から、量も種類も豊富な時代になった。市場原理のもと豊富な物が流通するようになり、貨幣が無ければ、その豊かな生活を送ることができない暮らしになった。主に労働の対価として手にできる貨幣で送ることができる暮らしと、豊富なものの享受を受けたい願望のもと送る暮らしのバランスが崩れることで、お金が無い暮らしに陥ってしまう。
同様に比較すると、比較的小さな範囲に太い絆で繋がった住人が集まり、地域の中で支えあいが受けられていたが、過疎化、人口減少と流出、核家族化、個人の尊重等で、身寄りの無い方の出現が増える時代である。
テーマ2 「制度間移行がスムーズにできない」
・社会の成熟とともに制度の深化・複雑化が影響しているのではないか? 本人・家族が制度を理解することが難しいようである。中には、専門家ですら制度をフォローしきれていないこともある。
・制度の複雑化、細分化、専門化の一方、分野の垣根を超えった学びの機会が少なくなったのではないか。
・社会の深化にともない、社会保障制度に依存的な住民が増えているのはないか。
・このような中、社会資源の少ない地域、担い手の少ない地域で、制度間移行の支援に滞りが出来ていのではないか。
テーマ3 「食の確保、調理が困難」
かつては小さい単位にいわゆる商店が存在し、またこの地域では、豊かな山海の恵みを分け与える暮らしがあり、食・食材が身近なところで手にすることができていた。現在、商店などの店舗数が激減し、店舗が大型化し品数は増えたが散在し、買い物距離が遠くなった。一方、24時間営業や宅配、ネット販売と言った新たなサービス、調理済みレトルトや冷凍食品と言った簡単に調理できるアイテムが普及しているが調達要領や器具の扱いができない対象者が少なからず存在するのでは無いか。
また、料理をしない家庭で育った子供は、料理をしない(できない)大人になりやすいことが指摘された。
テーマ4 「生活支援の情報共有が十分でない」
テーマA同様情報は豊富にあるが、どこに収載されているか、どうやって収集すればよいかが、情報が必要な方へ届いていない。スマートフォン、SNSサービスなど便利なツールが普及しているが、上手く使われていないのではないか。
支援者に情報がうまく伝われば、問題解決につながる気がする。
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