永江朗 Nagae, Akira

永江朗『批評の事情-不良のための論壇案内-』原書房・2001年
最近、永江さんの名前を見かけるようになってきた。
私はこれまで永江さんを文芸評論家なのだと思っていた(別にはずれてはいないと思うが)。書評とかよく見かける気がするし・・・。ところが著者紹介欄を読むと結構幅の広いライターさんのようだ。
本書は若手評論家を彼(彼女)らの仕事をもとに論じていく本。「論壇エンターテインメント読本」だそうだ。
まずは「論壇」って一体何なんだってところで、いくつか意見がありそう。私は政治やら社会やら、ある対象に対して意見を持っていて、いろいろ説明してくれる人たちの集まりというか場(雑誌とか)みたいなものと考えている。そんなもの虚構だとか、所詮プロレスだとかまた別に問題があるのだろうけど。
最近私がよく読んでいる宮台真司、宮崎哲哉、山形浩生、大塚英志、東浩紀、斉藤美奈子というのは本人がどう思っているかはともかく、永江さんによれば、「論壇」に属する若手評論家の人たちということになる。
私好きなんだよね〜、こういう類の本。別に誰が何について詳しくて、どういうことを語っているかなんて、私の人生には関係なさそうだけれど。
特に注意してこの手の本を読むようになったのは「面白いから」というのが一番の理由なのだけれど、そういえば恩師に「え?そんなことも知らないの?ちょっと遅れてるんじゃない?」と言われて「何ぉー!」と思ったのも大きな契機のような気もする。
ワンパターンだな、オレ(笑)。
ま、ともかく、社会や文芸だけでなく、映画、音楽、建築といった芸術系、カメラや自動車などの評論家まで集められている。この辺に筆者の幅広さが出ている。
2001/9/24
・発行年等は手許にある本の表記に従ってあります。
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